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Youはどうやって未経験からPMになった?(芦田さん編)

こんにちは。クライス&カンパニーPMチームの菱沼です。
先日2/2に、弊社主催で開催したPM向け汐留アカデミーはなんと500名近い参加を頂き、ますますPM職への関心の高まりを感じています。
実際に弊社PMサイト経由でも「未経験からどうやってPMを目指せるか・・」というご相談が年々増えています。一方で、企業の即戦力採用のニーズが強く、未経験の方にとってはハードルが高めに感じられてしまうのも現状です。
ただ、キャリア面談でお話を聞いていると「そのご経験って、かなりプロダクトマネージャーの仕事に近しい経験ですね」とお伝えすることも多くあり、実は自身がPMである認識がない方々も、実はPMの経験者に近づいている・・なんてことも起きてそうな気がしています。
今回は事業の成長に必要なことを手掛けていたらいつの間にかPM経験者になっていた、というUZABASEの芦田さんのお話から、PMを目指したい方のキャリア構築にとってヒントを得て頂ければと思ってます。
(※過去記事も参考まで)

YOUはどうやって未経験からPMに??(ミーミル(UZABASE):芦田さん編)

【芦田さんのご経歴】
早稲田大学法学部を卒業後、新卒でSPAのアパレルブランドに入社、その後株式会社リブセンスへの転職を機にIT業界へ転身。CSやオペレーション構築組織のマネージャーからスタートし、新規事業の立ち上げに参画した頃からWebサービスの構築に軸足を置き始める。その後弁護士ドットコムにて「みんなの法律相談」や弁護士向けサービスを担当。現在は株式会社MIMIR(UZABASE)にて、主に「NewsPicks Expert」というエキスパートネットワークサービスのプロダクト開発に携わっている。

ミーミル(UZABASE)でPMとして活躍されている芦田さん

Q. まずはじめにPM職にチャレンジされたきっかけを教えてください。

実は私、目指してPM職になったわけではなく、気づいたらPMになっていたんです。笑

アパレルでの店舗マネージャーや企画を経験した後、リブセンスに入りそこからIT業界に飛び込んだのですが、最初はコンテンツの出向管理や審査対応、業務フロー構築などのオペレーションを担当するところからスタートし、同社の新規事業に関わったあたりからキャリアの潮目が変わりました。当時はPMという職種の概念もなく、新規事業企画担当のような形で活動していました。
ビジネスサイドは上司と2名のみ。提携先との交渉、営業、ビジネススキームづくり、ユーザーデータの管理や取扱方法の整備、リリース後のユーザーマーケなど・・、全方位的に関わってきました。今、思えば何でも屋だったのですがプロダクトを立ち上げる全てを一通り手掛けたという点で、まさにPMの第一歩を踏み出していたんだな・・と振り返ってます。

Q. どんな苦労があったか教えてください。

新しいことだらけで刺激はありましたが、あれこれ手掛けすぎて「私って何者なんだろう?」という不安と迷いが大きかったです。なんとなく、サービス企画職なのかな・・という認識はありましたが、これと言って強みがあるわけではなく、専門職と比較すると、自分にしかない、誰にも負けないタグがあるわけではない。このまま器用貧乏になってしまうのでは・・という不安は大きかったです。もしかしたら今こんな気持ちの方も多いかもしれませんね。
ただ、あのときにプロダクトのため、ユーザーのため、チームのために必要なことをすべてやろうと思ってより好みせずに取り組んでいたことは、PMとしての基礎力を養った時代だったと思います。

Q. いつから、自身がPMであると意識され始めましたか?

リブセンスで新規事業開発に関わった後に、改めてサービス企画職として転職した弁護士ドットコムにて、「みんなの法律相談」というプロダクトの責任者を任されたあたりから徐々にPMに近づいて行きました。
プロダクトのリーダーとして、自分自身が開発もリードしないといけない状況になったことで、Webサービスを必死に勉強しました。開発やデザインの知見だけでなく、調査、SQLについてのインプットや、アジャイルに関する本を読み漁ったり・・・時間をみつけて、UI/UX系の勉強もしました。積極的に自分で「やれること」を広げてきた感じです。あの辺りから見える景色が変わってきて、開発チームとも会話ができるようになり、ようやくPMっぽくなってきたな~と、感じました。

Q. PM業務をどのようにキャッチアップしてきたのですか?

なんでもやってみるの精神です。笑

器用貧乏とか気にするまもなくそれぞれの深度を深めていく中で、いつのまにか自信がついてました。今も機械学習系のプロダクトに関わっているので、ディープラーニングの資格を取得したところです。PMの仕事に自分で枠を設けずに、越境して、隣の仕事からも学び、同じ景色を見て会話できるようになっていくことが重要。この領域は新しいことがどんどん出てくるから、頑張るというより息を吸うように吸収する。領域を狭めず、ユーザーのため、プロダクトのためになることに取り組むことで今ようやくPMという立ち位置を確立できているんだと思います。

Q. 特に苦労したこと(ハードシングス)は何でしたか?

特に開発チームとのチームビルディング、コミュニケーションに悩みました。振る舞いや、発言もどうすればよいか見えてなかった時は辛かったです。やっていることが違うので当たり前なのですが、まずエンジニアが言っていることが分からない。。だからこそ発言にも自信が無く、物足りなさを感じられてしまったり、分からないから判断ができない。意思決定に自信が持てない。。とても悩みましたし、苦労しました。上述の通りアジャイルを勉強したり、デザイン、プログラミングやSQLを必死に勉強してこの課題を乗り越えられたのも、この悔しさが土台にあります。

Q. PMとして成長できたと思えたときのことを教えてください。

上述の課題をある程度乗り越えられたと思っていた頃に、久しぶりに会ったリブセンス時代から私のメンターである松栄さん(現在SmartHRでPMとして活躍中)からもらったコメントがかなり鮮烈でした。
「開発者のいいなりになってないか?プロダクトを通して自分が実現したい世界はそれで本当に叶えられるのか?そこはブレていないか??」という問いは、上手く会話ができるようになってきたと感じ、少しづつ自信がついてきた自分にとっては電撃を受けたようなメッセージでした。一気にPMとしての視座が変化したんです。ただハレーションの起こらないようにPJを回すだけではPMではない。何をつくりたいのか?何を実現したいのか?どんな価値を届けたいのか?という信念を大前提としてプロダクトやチームメンバーと関わっていかないとPMではない、と。

これは非常に重要な示唆であり、その時の私にとってかなり重要な気づきでした。松栄さんのおかげで解脱できた気がします。笑 社外にメンターを持つ重要性も感じました。

Q. これからPMを目指したい方へのアドバイスをお願いします。

①PMという仕事に先入観をもって領域を決めないこと。PMは究極のゼネラリストだし、なんでもやってみる。領域を狭めずにいろんなことに、直面しているチームの課題に対して、自分ができること、やれることを増やして取り組んでいくのが良いと思います。その先にPMの世界観があるはずです。

②PMという仕事の概念は日々変化しています。メインスキルも変わってくるし会社が違えば求められることも変わる。だからこそ、外の世界をみて、コミュニティに参加し、腹を割って話せる仲間・メンターを見つけられると、新しい変化とも戦っていけると思います。ベクトルを内ではなく、外に向け続けるとこが重要です。是非、私にとっての松栄さんの様な存在を外に見つけられると良いのではないかと思います。

(芦田さんのこれからPMを目指す方におすすめ書籍3選)
・プロダクトマネジメントのすべて
・INSPIRED 熱狂させる製品を生み出すプロダクトマネジメント
・アジャイルサムライ

最後に

いかがでしたでしょうか?芦田さんの経験談の通り、やるべきことに取り組んでいたらいつの間にかPMになっていた・・・という方は他にもいらっしゃるのですが、芦田さんの強い向上心と、成長意欲、そして実際に積み上げてこられた勉強量を聞いていると、PM職に求められるスタンスや姿勢が如何なるものかを感じて頂けたのではないかと思います。

今すぐにPMとして転職できない場合でも、足元にある業務課題、プロダクト課題に向き合い貢献できるところから全方位でキャッチアップしていく中でPM職としての経験値を積み上げていけるのだとも思いました。事業開発、セールス、マーケ、CS・・・ビジネス職のどんな職種に就かれているとしても芦田さんの様に領域を限定しない動きさえできれば、PM力を習得していけるはずなので、是非参考にして頂きたいです(以下のpodcastも是非聞いて見てください)


「Youはどうして未経験からPMに?!」の第3弾は5月頃を予定しています!乞うご期待!

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