見出し画像

店舗アプリ開発時によくある課題5つと取組み例を紹介!

 コロナ禍で大きく変化した消費者行動により、従来のような接客を続けることが難しくなった今、店舗の強みを最大限に生かしお客様の来店を促すために、デジタルシフトが加速しています。

このような背景から現在多くの小売企業がアプリを導入していますが、アプリ開発及び導入の前後には様々な課題が浮上します。本記事では、「よくある課題」と「その対策」について解説し、店舗アプリを成功に導くポイントを解説します!


■目次
<開発課題>
1. 開発コストの検討
2. アプリに関する知識不足
3. 既存の体制からの移行
<運用課題>
4. ユーザーに認知されない、アクティブ率が上がらない
5. 目標設計ができていない
まとめ

1. 開発コストの検討

 アプリ開発の上で最も気がかりな点の1つが開発コストでしょう。希望の機能や開発手法によって費用が異なるため、一概に断言することはできませんが、例えば下記のようなポイントは抑えられているでしょうか。

・「パッケージ開発」「スクラッチ開発」の手法を理解する
 
「パッケージ開発」とは名の通り、一定の機能が既存の体系として存在し、そのテンプレートをもとに開発するため、諸コストの削減に繋がります。一方で「スクラッチ開発」はオーダーメイドでオリジナルなアプリをゼロから開発する手法です。一般的にはパッケージアプリに比べてコストがかかりますが、開発における自由度が高くリリース後の改修等にも対応が利きます。

・対応OSの想定をする
 
アプリのOSはiOS、Androidが存在します。2つのOSを作る場合は単純に倍の稼働が必要になりますので、対応OSについては予め想定をしておきましょう。

・ランニングコストを考慮する
 アプリは開発しリリースしたら終了ではありません。アプリをよりよいものにしていくため、機能の向上、バージョンアップ対応、不具合発生時の対応などが不可欠になってきます。つまり「運用・保守」におけるコストが発生します。見落としがちなケースも多いですが、「運用・保守」を疎かにすると、ユーザーに次第に使われなくなり、アプリの有効性も下がってしまいます。いわゆる「ランニングコスト」といわれる維持費は企画段階から検討するようにしましょう。


2. アプリに関する知識不足

・開発会社からのサポートで補う
 アプリご担当者様の多くは専任ではなく、他業務との調整しながら導入準備や運用をされている方がほとんどです。アプリに関するエキスパート的な知識を持ち合わせておらず、社内への説明共有もスムーズにいかない、というケースが発生します。開発会社選定の際には、気軽に相談や質問ができる体制か、細やかな打ち合わせや素早いレスポンスが可能かという点を考慮すると良いです。

・店舗含むスタッフの意識改革を行う
 多店舗運営の企業様ですと各店舗スタッフの意識改革が全社のITネイティブ度の底上げに繋がります。部門間のニーズを把握し、アプリ導入におけるメリットを明確に打ち出すことで全社的な関心を生む必要があります。

3,既存の体制からの移行

 アプリ導入によって店舗オペレーションの変更をすることになりますので、既存体制の移行については丁寧な対応が求められます。また。アプリにおける効果が見えてこないと「以前の施策のほうが良かったのではないか」というような懸念に繋がりかねません。

・社内体制を整備する
 店舗スタッフはアプリに関するお客様からの問い合わせ対応やレジオペレーション等に適応しなければなりません。既存業務の負担にならない教育など、新体制での業務に取り組みやすい環境の整備が求められます。リリース前にテストアプリを配布し、数か月試験的な運用を行うなどして、リリース直後の混乱を避けることが推奨されます。

・アプリ導入効果を可視化する
前述のような懸念を生じさせないためにも、アプリ導入の効果を可視化することが重要です。アプリデータを用いた顧客分析の実施はマーケティング施策との関連性を明らかにします。顧客別のID-POS情報とアプリ上での行動を紐づけ、マーケティング施策と照らし合わせて分析を行うことでアプリの施策における効果検証を実現します。

4.ユーザーに認知されない、アクティブ率が上がらない

 費用、時間を割いてアプリをリリースしても、実際にユーザーに使われるアプリでなければ意味がありません。
「ユーザーに認知される=アプリをDLしてもらう」
「アクティブ率を上げる=アプリを継続的に利用してもらう」
ために下記を検討しましょう。

・DL数を増やすための方法
ユーザーにDLを促すためには既存のメディアをフルに活用し、告知を行います。

・チラシやポスターなど従来の紙媒体
・自社のHP
・メールマガジン
・店舗LINEや公式Twitter等のSNS

 あらゆるメディアを連携させ告知を行うことが必要です。またその際にDLメリットを明確に打ち出しましょう。「アプリカード機能で利便性が向上する」「会員限定のお得なクーポンでインセンティブ付与がある」、などアプリをDLすることで得る事のできるユーザーの利点をアピールすることが望ましいです。

・アクティブ率を上げる方法
 アプリ会員のアクティブ化には、まず基本コンテンツを疎かにしないことです。新着情報やクーポン配信、PUSH通知などのベーシックな機能を定期的に更新し、繰り返し利用してもらうことがアクティブ率保持への近道と言えるでしょう。また、そのための運用体制も整備できているか、事前に確認する必要があります。情報更新やコンテンツ配信、施策の検討などの実施に社内リソースが割けない場合は外部に委託することも選択肢となります。


5.目標設計ができていない

 効果がありそう、競合でもやっているからいうような不明瞭な目的のまま、アプリ施策をスタートすることは禁物です。なぜアプリを導入するのかという目的をはっきりとさせ、目標を設計しましょう。また、KPIについても、過去の施策の傾向などを参考にできるだけ具体的な内容を設定しましょう。

・アプリ会員の分析と改善
アプリ運用で欠かせないことが、KPI設定とその数値に対する実際の分析(ユーザーの動きの把握)、改善アクションの立案(運用手法の改善や機能拡張)といういわゆるPDCAサイクルを循環させることです。定期の振り返りをすることで、より良い成果を得ることができます。

・実際のアプリのKPIとは
目標設計の重要性は理解したものの、実際にはどのような指標がKPIとなるのか、判断がつかない方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。アプリマーケティングによく使われる主なKPIをご紹介します。

<ダウンロード>
ダウンロード数、アンインストール数、CPI、会員登録数、
退会会員数、店舗別登録数
<アクティブ率>
日別アクティブ(DAU)、月別アクティブ(MAU)、コンテンツ閲覧数、
外部連携
<アクション>
クーポン利用率、電子マネー決済率、キャンペーン参加率、EC送客数

 これらは一例のため、自社の目標を構成する要素を細分化し、計測・施策が実行可能なレベルまで落とし込まれた指標は何か、よく検討する必要があります。


まとめ

 以上、アプリリリース前後によくある5つの課題についてその検討ポイントを含めて解説しました!アプリ導入をお考えの方は、現状の課題だけでなく、「今後課題となるであろうこと」についても慎重に洗い出し、1つ1つに対策講じることで、リスク回避に役立てみてはいかがでしょうか。

 ピーシーフェーズ株式会社ではアプリ開発技術のご提供だけでなく導入前のお悩み相談や運用改善、アプリ以外のデジタルマーケティング施策についてもお手伝いさせて頂いております。お困りの方はお気軽にご連絡頂けますと幸いです。

弊社の実績はコチラからご確認いただけます。まずはお気軽にお問合せください!