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ルーティンの力

私の母は83歳になりますが、家族5人で暮らしていた広い家に一人で暮らし、いつ行っても家の中も外もピカピカです。英会話を毎日自作ノートを見ながら勉強して、ECC に行けば上級クラスでペラペラ喋れるらしいです。そして、毎日何やら怪しい体操をいろいろとやり、週に3回は走り、庭でダンベルを上げてます。新聞に投稿するのもずっと続けていて、時々掲載されたのを家族ラインで読ませてもらいます。

なんかすごいの。ほんと。昔からなんだけど。

兄が一緒に暮らそうか?と言っても CRY FREEDOM! と一人暮らしを楽しんでいる様子。庭の手入れもしなくちゃいけないし、家の外も毎日はかなくちゃいけないし、家の中を掃除したり手入れしたり、自分のための料理もしなくちゃいけないし、忙しいのよ、私、と。いわゆるお惣菜や店屋物が食卓に上ることのない家庭でした。いわく「気持ち悪い」。ですよね。はい。今もそうです。実家に帰るといろんな種類の手作りのおかずが、これでもかというほど並びます。

余命3ヶ月、と言われた父が(本人にも私たちにも知らされてなかった)、その後27年生きたのも、母の手料理や細やかな日々のケアがあったから。胃を全摘した父のために、びっくりするくらいの種類のおかずを豆皿に並べて、”少しずつたくさんの種類を食べる” を実践していました。理想はいくらでも描けるけれど、なかなか実際に出来ることじゃありません。

もうね、頭が下がります。

で、毎日の怪しい体操の効果と思われますが、耳も聞こえる、目も緑内障だか白内障だかの手術してよく見えるようになった、頭もはっきりしてるし、足腰もしっかりしてる。(いわく、あらゆる部位を動かすのが肝要だそうで。)

あの人の娘なのに、なんで私は何も続かへんのやろうとずっと思ってました。80歳過ぎた時に、あんな風にいられるように私もなりたいと思うようになりました。

でもね、ようやく、少し真似できるようになってきたかな。50代も後半になってからだけれども。

毎日の自分で考えた体操も、家の中の家事を回すことも、少しずつ出来るようになってきました。私はいろんな本を読んだりしながらだけど、母は全部自分で考えて、自分でその習慣を身につけたんだと思うとすごい。

毎日のこつこつは、一朝一夕で手に入るものではない力をくれるのだと、身近にいる人が見せてくれています。真似できない、と諦めるのではなくて、どうしたら真似できるのか考えて、行動に移していこう。60になった時に、70になった時に、80になった時に、今のままでいるのとは違うところにいられる自分でありますように。


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