見出し画像

ハプニングとその仕組化

『パクチー起業論』6月22日号より

友人たちを連れて鋸南一周ツアー、のつもりだったが、メンバーの1人が成田山に縁があるという話から、パクチー銀行から最も近いお寺である成田山歓喜院からツアーを始め、そこの住職の本拠地である那古観音まで行くことにした。

会話の中から行き先が決まる。僕が主催しているコワーキングツアーを可能な限り再現したいという話が、ここにまさにできあがったわけだが、それに必要なのは「その地域に関する幅広いネットワーク」「瞬時に計画を変更できる柔軟性」「予定不調和を楽しめる参加者」「リーダーの適当さ」だ。

十年以上前からハプニング職人の異名を持つ僕はまさにそういうのを得意としている。これをどう仕組化するかは、ハプニングとその仕組化というのが真逆の意味を持つ以上難しいというか言葉の矛盾になるけれど、どうなるかは分からないし全く予定について事前に明かせることはないけれど、僕は楽しいし楽しめるかどうかはお前次第だというツアーをつくりたい人がいれば、一緒にやりたいと思う。

鋸南の僕の事業はそんな感じで進んでいるので、事前に期待値を示すのは難しいし、来て満足した人もそのときの特殊な経験を一般化して伝えるのはとても難しい。だからこそ、誰かの紹介で来る人に聞くと「あなたなら楽しめると思う」と言われたというのが多いのだろう。それでもよければ鋸南にお越しください。

那古観音に行く前に、SOTOCHIKUアートパークや大崩田んぼ、奥佐久間古民家などに立ち寄ったが、ツアー参加メンバーの好奇心が強すぎて話題が尽きず、ツアーリーダーの僕も時間のコントロールができなかった(するつもりもあまりないのだが)。那古観音に着いて住職とも会えればいいなぁと願ってはいたが、本堂について1分後ぐらいに、偶然にも住職が勤行に来たため、挨拶と友人たちの紹介ができたし、本堂内を解説付きで案内してもらった。

絶妙すぎるタイミングにその場にいられたのは、それぞれの気ままな行動とわずかな気遣いの総和が調和した結果だろう。こういう偶然を掴めるのは、予定不調和を楽しんだ結果。

ここから先は

0字

¥ 389

パクチー(P)コワーキング(C)ランニング(R)を愛する、PCR+ な旅人です。 鋸南(千葉県安房郡)と東京(主に世田谷と有楽町)を行き来しています。