「魅惑の心理」マガジンvol.75(心理学超入門〜自分の心・他者との関係〜)
みなさんこんにちは、「魅惑の心理」マガジン75本目になります。たくさん読んでくださった方ありがとうございます。このマガジンでは 時事問題や SNSの中の心理などを解説してまいりましたが、ここで今回は「そもそも心理学とは?」という基礎的な問題を振り返り、みなさんと勉強していきたいと思います。ただ机上論のやさしい心理学をここで解説しても仕方ありません。基礎をおさえつつ心理学の可能性についても、言及する今こそ知りたい「真の心理」を考えていきたいと思います。
○そもそもなぜ今、心理学が必要なのか?
人はたくさんの悩みを持って生きています。悩みの種類も大きさも人それぞれだと思います。ポーポーが以前、現在の悩みを調査したところ、人間関係で何かしら悩んでいるという人は約50%。2人に1人もいました。こうした問題は言いにくいこともありますし、今、悩んでいなくても未来、自分に降りかかる可能性もあります。現代では対人関係は非常に重要な問題です。また、近年の日本教育では「自分は何であるか」「何をなすべきか」「他人と何が違うのか」というアイデンティティを形成されにくいものであり、自分は何をしたいのかもよくわからない人が増えています。自分らしさもわからなく、他人とどう付き合うかもよくわからない人が多いのです。心理学は「人の関係」を改善すること、「自分の心を知ること」に役立ちます。
心理学で自分の心を知ることはわかる、でも対人関係に役立つのかと思う方もいるでしょう。
ではどうして、心理学を学ぶことが人間関係に役立つのでしょうか?
心理学は人の行動を観察したり、実験を通して科学的に心の動きを解明しようとする学問です。人には同一の行動パターンや思考傾向が存在します。心理学はその行動パターンや思考傾向、つまり相手が何を考え、何を思って行動しているのか、心の動きや行動の背景を知ることができるのです。その結果、人との良好な関係を築きやすくなったり、自分の感情をある程度コントロールすることの手助けになります。無用なことで悩んだり、苦しんだりすることを軽減できるかもしれません。心理学は「人の行動や心の動きに法則を探して応用していく」学問です。心理学者、研究者の「多分こんな感じ」というものではなく、科学的な実験や実験から導き出されるものがないといけないと考えます。また人は多様な思考や行動パターンを持つ以上、断定的に決めつけるものも心理学ではありません。
心理学は人の「心」を科学的に扱います。だからこそ、多くの人の悩みになっている人間関係に活かすことができて、はじめて価値があるのだと思います。
心理学は誕生してからまだわずか140年、またまだこれからの学問でもあります。そして対象物が常に事態とともに変化しています。それゆえに難しいですが、だからこそ面白いとも言えます。
では引き続き自分の心、他者との関係についてみてみましょう。
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