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色の雑学事典

色の雑学を知っていると話のネタとしても使えますし、隠された色の機能や効果を知ることにも役立ちます。色彩の雑学は「色彩心理マスター養成講座(3)」でも解説しましたが、興味深い雑学を取り上げ、随時更新して増やしていきます。色の由来、文化、機能などに関係する雑学もまとめていけたら良いと思います。書籍「決定版 色彩心理図鑑」でも紹介していますが、もう少し詳しく解説したり、また掲載していない雑学も取り上げます。話のネタ集めや色の勉強にお使いください。

[目次]最新更新日(2021.11.20)
○色の文化に関する雑学
(企業が好む色/黒幕が黒い理由/スーツの色とイメージ)
○色の由来に関する雑学
(運命の赤い糸が赤い理由/ポストが赤い理由)
○その他の雑学(目の機能・脳の機能など)
(人と鳥は見ているものが違う/四色型色覚)


○色の文化に関する雑学

・企業が好む色
あるときホームページ制作会社の社長から、注文を受ける企業のロゴマークやコーポレイトカラーは青ばかりなのだが、何か意味があるの? と質問を受けたことがあります。そこで実際に都市銀行、地方銀行のロゴマークには何色がもっとも使われているか調べてみると、確かに一番使われていた色は「青」でありました。2010年に調べた時もそうでしたが、2021年に再び都市銀、信託、その他の銀行を調べたところ(系列は一つとカウント)、やはり青が一番多く、続いて赤、緑という順でした。銀行の色というと過去には赤が多い時期もありましたが、一時的に減らして最近、また復活をしてきました。これは他行との差別化の意味で少なくなると、注目されることを狙っての効果もあると考えられますし、日本は視認性などの機能面よりも色や形が持つ「意味」を大事にする傾向があるので、そのあたりのトレンドとも関係あると思います。また近年注目したいのは緑です。最近「信頼」を感じてもらいたい色と紐づいて青と同じく、人気の色になっています。

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また銀行だけでなく、青を好んで使う企業は多くあります。これはどうしてでしょう?
青は誠実、安定を感じさせる色であることが大きいでしょう。自社に信頼感を持ってもらいたい企業は、特に青を選ぶ傾向にあるのです。また、青は先進性を感じさせる色でもあります。未来へ進むイメージも獲得できます。青の持つよいイメージを会社のイメージとして使えるのです。

さらに青は日本人男性がもっとも好む色でもあります。女性が好む色としても上位に入る色です。良質の企業イメージを獲得することに加え、企業イメージも向上します。日本だけでなく世界でも青は多くの国で好まれる色です。黄色や緑は国や地域によってはあまり好ましいとされませんが、青は例外的にどこの国でも負のイメージを持たれることが少ない色です。将来的に世界進出を視野に入れるなら青はとてもよい色となります。色とイメージの視点から企業の色を見ると面白いものが見えてくるかもしれません。青、緑に注目してみてください。

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