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【#26】中高生からの日本語の歴史

『日本語の歴史』を読む目的

僕は大学卒業後、集団の高校受験塾に就職した。そこでは、1年目から国語を担当している。

大学での専門は日本史だったが、国語は国語で得意だったし、教えることに苦労はないだろうと思っていたが、その考えはあまりに安直で甘々だということを思い知った。

改めて普段使っている日本語を教科としてとらえると難しいことばかりだ。自分が母国語として慣れ親しんだ言葉を中学生に教えることの難しさを痛感した。

一から国語文法の勉強を始め、学んでいく中で再確認したこともたくさんあった。そして、その延長でさらに背景知識を豊かにしたいと思い、手に取ったのがこの本だった。

漢字伝来から現代の表現に至るまでの言語史の流れの概説は非常によくまとまっていて、分かりやすい。「を」と「お」の発音の違いなど、授業の小ネタにつながるものもあった。

入社してすぐ、尊敬する上司から「とにかく本を読め。教科に関する本と、仕事に関する本と、自分の好きな本を三冊同時並行で読め」と言われた。

「10教えるなら100の知識を、100教えるなら1000の知識を持て」と言われるこの業界で生きていくために、日々研鑽していきたい。


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