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不気味だけど温かい気持ちにもなるような?『LAMB/ラム』(2019年)感想

★3/5


その名は「アダ」

兎にも角にも「アダ」。そのビジュアルは、予告映像やら画像やらでかなり出回っていたので、特に驚きはしません。しかし!人間の子供のように生活する光景は、やっぱ異様。主人公夫婦がなんだかんだで受入れちゃうのは、なんだか切ない気もする。亡くした子供と重ねてるんだなって思うと、アダはある意味「救い」なのかも?

母は強し

産みの親である母羊と、育ての親とも言うべきマリア。どちらの存在からも、「母は強し」という格言(?)が思い出される。私としては、母羊が窓辺にやって来るところが健気で印象的だった。まぁ、マリアが撃ち殺しちゃうんですけどね、初見さん。

弟ペートゥル

突然やって来た弟。車から放り出されるという唐突な登場に、不穏なものを感じざるを得ませんでした。特に説明もないまま納屋で勝手に寝ちゃうし、放浪者?かと思ったくらい笑。この弟が、またアダに嫌な絡み方しちゃうんだなこれが。そんな弟も、アダの愛らしさに銃を置いてしまいます。ここも印象的。その後の和やかな雰囲気は、観ていて温かい気持ちになれました。PVをイジられるところが特に笑。

そして突然の終わり

観ていた私の気持ちが「!」です。なんだこれはと。マリアにとっては、あまりに惨い展開。理不尽です。じゃあ父羊は最初から自分で育てろや!と。ただ、誰かを失うということは、この様に突然で理不尽なものなのかなと現実世界や、自身の体験に重ねてみたら、妙に納得できた。後に残されたマリアだけが、悲しみを背負って生きていくんだろうなと思うと、やるせない気持ちになる。

ホラーで括るには勿体ない

アダという奇妙な存在や父羊、アダを受入れる人間達の様子はホラーっぽい。しかし、子供という存在や大切な人を失う悲しみもストーリーにしっかり織り込んであって、単なるホラー映画として語るには勿体ない内容になっていると思う。意外といい作品かもと思った。その分、皆でワイワイ観たり、『ミッドサマー』(2019年)のノリを期待して観たりするには、もちろん不向き。雨の日に1人でじっくり観るのがいいのかも?

以上

一言

昼寝最高

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