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ケーキ屋さんをより良くするための100のアイデア【衛生編】

ケーキ屋さんをより良くするための100のアイデア。今回は飲食店で大切な衛生面について書いてみます。
どんなに美味しいお菓子を作っていたとしても、不衛生なお店では事故が起きる可能性が高いですし、おいしいお店は清潔で掃除が行き届いている事が多いと感じます。

お菓子を作ることだけがパティシエの仕事ではありません。衛生面も意識しながら働けるパティシエを目指していきましょう。

34:お店の周りを掃除する

毎日の仕事としてお店の周りを掃除する習慣をつけましょう。
店内やキッチンの掃除はしますが、お店の周りの掃除は忘れがちです。

例えば、ディズニーランドに行く時を思い出してみてください。
園内が常に綺麗に掃除されているのはもちろんですが、ディズニーランドへ行くまでの道も綺麗ですよね。

そう、ディズニーランドへ行く前の段階から世界観は始まっています。
パティスリーも同じです。最寄り駅からお店までの道を全て掃除するのは難しいですが、お店の周りは常に綺麗にしておいた方がいいでしょう。
パティスリーもディズニーランドと同じで非日常を楽しみに行く場所です。

毎日の掃除を正確に行うためには、簡単でもいいので掃除する具体的な範囲や注意点を示す地図を作りましょう。例えばこのようなものです。

また、大切なのは新人だけでなく、スタッフ全員で掃除当番を回すことです。掃除を新人の仕事としてしまうには勿体ないほど、お店の周りを掃除すると様々な事に気が付きます。

お客様がどの様な気持ちでお店に入って来ているのか、どの様な景色をみてお店に来るのかを体感できますし、掃除をしていると地域の方たちとの交流も生まれやすくなります。
特別な日に来るケーキ屋さんはお店に来るまでの道も大切にし、地域に根ざした立ち位置である事が大切です。

35:手を洗う場所をキレイにする

キッチンに入る前に、手を洗うだけでなく手を洗う場所もキレイにしましょう。手洗いは基本中の基本。その手を洗う場所もキレイでないといけません。
掃除をする場所は手洗いをするシンクの中だけでなく、例えば…

・手洗い石けんのボトル
・ペーパータオルホルダー
・ペーパーを捨てるゴミ箱
・アルコールのボトルや噴射器

など、細かなところまで常にキレイに掃除をしましょう。

お菓子作りの最初の作業とも言える、手を洗うことから清潔に始めることで、その後のお菓子作りも清潔な作業を意識することができます。

掃除は皆それぞれが手を洗う度に、こまめに掃除をする習慣をつけるといいでしょう。手を洗う前にみんながササっ!と掃除をしてから、自分の手を洗う。スタッフ全員がその習慣をつけるだけで常にキレイな環境を保つことができます。

36:入り口にコロコロを設置する

コロコロは掃除に使う粘着テープのクリーナーのことです。(コロコロで伝わりますよね?笑)
キッチンに入る前は必ずコロコロで衣服についた髪の毛やゴミを取り除きましょう。
ここで気を付けたいのは、ルールを設けずにコロコロを使っていると、粘着力が弱いまま使ってしてしまう事があります。弱い粘着力のまま使っていると、ただコロコロとしているだけで、実際に髪の毛やゴミが取れていないことがよくあります。

それを防ぐにはどうしたらいいか?この様なルールを守ることで防げます。

① コロコロを掛けるフックを2つ用意します。
② フックにそれぞれ1、2と番号をふります。
③ 1のフックにコロコロをかけておき、1度使ったら2のフックに移します。
④ 2のフックのコロコロを使ったら粘着テープを剥がし1のフックにかけます。

note資料

このルールをつける事でコロコロの粘着度が弱いまま使う。という事を防げます。大手の食品工場でも実践されているやり方ですので是非試してみてください。

37:鏡を設置する

キッチンの入り口には全身が見れる縦長の鏡を設置します。働く前に自分の身なりを確認するためです。

前回のnoteでも書きましたが

お客様の前に立つ販売スタッフが鏡でチェックするのはもちろんですが、キッチンに入るパティシエも全身が清潔な状態をチェックしてから働かなければいけません。コックコートは特に腕周りやお腹周りが汚れがちですよね。

これは、ただ衛生面のためにチェックするだけではありません。
汚い格好で働くパティシエは、往々にして作業も汚く、段取りも悪いものです。清潔な身なりで働き、作業をキレイにする習慣をつけるためにも鏡を設置しましょう。また、コロコロを使う時に髪の毛やゴミの付着にも気づきやすくなります。

髪の毛1本にも気づける様になれば、お菓子の細部にも気を配ることができるはずです。キッチンでの仕事はまずは入り口の鏡を見て、身なりを整える所から始めましょう。

38:体調チェック表を作る

働く前に体調をチェックするための表を作ります。
これは2021年6月から義務化されたHACCP(ハサップ)の衛生管理の制度にも関わってきます。
※HACCP(ハサップ)に関しての正確な情報はこちらをご参照ください。

チェック項目は
・体調不良:発熱、下痢、嘔吐
・履物の汚れ、履物の履き方
・手指の傷、荒れ、かぶれ、爪の汚れ、長さ
・ネックレス、ピアス、付属品
など飲食店で働く人にとって基本的な項目をチェックします。

このような表を作成して、出勤時にチェックをしましょう。

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時に、ノロウイルスなどの病気を持ったまま働いてしまう事があります。
特にパティシエは気合が大事!といった体育会的な文化が残っています。
なので、体調が悪くても頑張って働いてしまうパティシエがるのも事実です。(最近は新型コロナウイルスにより、無理をして働くことはなくなってきてはいます。)

ですが、ノロウイルスなどの感染症を抱えたまま無理をして働かれてはお店が迷惑ですし、お客様に不衛生なお菓子が渡ってしまいます。
体調不良のまま働いてがんばっても、何一つ凄くありません。
客観的に自分の体調を見るためにも、体調チェックするための表を作りましょう。

39:靴をキレイにする

キッチンで履いている靴はキレイでしょうか?靴の裏側もキレイでしょうか?
キッチンの中は粉をふるったり、ピストレを使うと目に見えにくい汚れが床に付着し靴の裏に溜まってしまいます。
そんな靴に洗い物や床掃除で水分が付くと、汚れが粘土状になり余計にこびりつきます。

汚れた靴でキッチン内を歩くと、床全体が汚れていってしまうので、常に靴の裏もキレイに掃除すると良いでしょう。

衛生面が厳しい大手の工場では、あえて靴の裏を見せた状態で靴を保管しています。
汚れだけでなくウイルスなども靴の裏を介して広がってしまいますので、常に靴の裏を綺麗に保つ習慣をつけましょう。

そのためにも、靴を磨く用のブラシやスポンジを掃除道具のひとつとして常備しておきましょう。Amazonや100均などで手軽に手に入ります。

40:掃除場所と頻度を管理する

掃除場所や掃除の頻度を管理するための一覧表を作ります。
例えば、この様な簡単な表でかまいません。

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掃除場所を決めたら、場所ごとに「毎日」「週1」「月1」と頻度を決めます。
掃除をする場所と頻度を明確に決める事でスタッフ全員の共通認識として自主的に掃除できる環境を作ります。
漠然とした掃除方法だと、スタッフによって気になる点が違うので細かく掃除される場所と、掃除されない場所が出てきてしまいます。

掃除場所を決める時のポイントは目に見えない所もキレイに掃除する事です。目に見えていない所がキレイなら、他の所もキレイに掃除されているという考え方です。
また、この掃除の管理表は、1度作ったら終わりではなく、定期的に掃除場所場所と頻度を見直して、新しいものに作り替えていくと良いでしょう。

以上で…

ケーキ屋さんをより良くするための100のアイデア【衛生編】として、7コのアイデアを書いてみました。
衛生面について色々と書いてみましたが、
改めて、HACCP(ハサップ)に関しての正確な情報はこちらをご参照ください。

100コ全てを読むのは大変なので、必要な時に読みたい項目だけを読んで活用していただけるような構成で書いています。
まだまだ長いシリーズですが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

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