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#恋愛小説

恋をするには早すぎる(1)

恋をするには早すぎる(1)

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私の母校はとても小さな学校だった。
6つの小学校をかき集めてようやく3クラスしかない規模の小さい中学校。
中学2年になるころには全員の顔と名前を把握していた。

「ねぇぱちこちゃんは誰が好きなの?」

新学期も夏前になってくると女子の間でコイバナが流行り出す。
私はそれが大変苦手だった。
元々人見知りの体質をなんとか矯正して生きていたので、なぜ他人

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