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#青春時代

恋をするには早すぎる(2)

恋をするには早すぎる(2)

学習机の隅の小さい缶は以前誰かがテーマパークに行ったときにお土産でくれたクッキーの入れ物だ。
今はその中に丁寧に折り畳まれた手紙が入っている。
封筒がなくても中が見えないように丁寧に織り込まれたひし形の便箋は何度も開いては閉じ順番に並べておいた。
私の数少ない宝物。

父が倒れたと報告を受けたその日は母は帰ってこなかった。
隠居に住む祖母と待って翌朝迎えに来た母と一緒に病院へ向かった。

私も弟も

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恋をするには早すぎる(1)

恋をするには早すぎる(1)

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私の母校はとても小さな学校だった。
6つの小学校をかき集めてようやく3クラスしかない規模の小さい中学校。
中学2年になるころには全員の顔と名前を把握していた。

「ねぇぱちこちゃんは誰が好きなの?」

新学期も夏前になってくると女子の間でコイバナが流行り出す。
私はそれが大変苦手だった。
元々人見知りの体質をなんとか矯正して生きていたので、なぜ他人

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