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#4 北海道の冬、好きかもと思った話

雪国出身、23年選手のひとりしろうと。

といっても出身は都市部なので
いわゆる「北の大地・北海道」みたいなところは
全然身近でもないんですけども。
多分観光客の方のほうが
よっぽど北海道の素敵なところ行ってると思う。


多分「北海道の冬」と聞いて想像される冬はこれだろうなと思う。これは美瑛町らしい。
きれいだよね、私も見たことない。


北海道といえばまあ広くて寒い、
雪がたんまり降ってるみたいなイメージがあって
まあ実際そうなんですよ。
寒いし雪も都市部ながら毎年1メートルくらいは
なんだかんだ降るっていうそんなところで
しろうとも生まれ育ったんですけど
そのくせ「冬」は苦手です。

だって冬の風は棘があるみたいに
刺さるような鋭い寒さでもはや痛いし
(こういう寒さを北海道弁で「しばれる」という)
寒さ対策として重ね着しなきゃいけないのも
窮屈で苦しい。動きが制限される感じが苦手。
15時半なのに日暮れで空はさっさと暗くなるから
気持ちも落ちます。
北欧の人が鬱になりやすい気持ちが理解できる。

毎回「う~っ、寒いけど出なきゃ…」と
気合い入れないと外に出られなくて
雪国生まれだろうが関係なく冬は苦手です。

…なんだけど。
だったんだけど。

今年、大学の授業の関係で
北海道ならたんまり雪が積もる1月に
約半月東京で過ごす機会がありました。
数日冬に旅行で別地域に行くとかは
これまでもあったけど長期( ? )滞在は初めて。


あんなに嫌だったはずなのに
「雪がないって寂しいかも」と思いました。
というか、冬な感じがしない。

まず街中を1月にスニーカーで歩けるのが
イレギュラー中のイレギュラーなわけですよ。
無理だもん。
冬の北海道でスニーカーは転びにいくようなものだし。

街中にコンクリートが普通に見えてて
滑るとか気にせず街中歩けて
降り注ぐのは雪より重く冷えた雨。
手に落ちたらぱあんって弾けて
熱を奪っていくようなそんな雨が冬に降る。
初めてだった。
別に冬の本州は初めてじゃないのに。

そんで、めっちゃ快適なはずなのに
それがどうにもこうにも物足りないと思った。
雪がないと、冬が来た感じがしないというか。

そこで初めて
「もしかして私、冬好きなのかな?」と思った。

考えてみれば晴れた朝外に出たら
朝日を照り返すきらきらした雪はきれいだったし
引くほど寒い日に雪を踏みしめた時の
キュッキュッて締まるような音も
「あ”ー今日寒いな…」って冬っぽさを感じる
風物詩みたいに思ってたところもあるし。
あと、夜窓の外が真っ白になるほど降った翌日
誰も歩いてないまっさらなところに
無駄に深いところに足突っこんで足跡つけるのも
そんでズボン雪だらけにして親に叱られんのも
別に嫌いじゃなかったなとか思ったりして。

あー、気づいてなかっただけで
多分北海道の冬好きだったんだなぁ、と
東京で過ごしてようやく理解したわけですわ。


とかこんなこと言いつつ
10月くらいになったら日が陰るのが早くなって
気落ちするんだろうし
バカ寒い日に気が滅入るんでしょうけども

冬のいいところを実はいっぱい知ってる私は
多分また文句言いながら
北海道の冬を愛おしく思うんだろうなと
そんなどうでもいいことを
これから夏に向けて走っている
季節外れも甚だしい時期に考えているわけでした。

今年は夏バテしませんように。


2024, 5, 23 Thu

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