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Googleマップのクチコミ削除したいときに考えるクチコミ運用方法


今回は小売業のデジタル販促をサポートしているPatheeのマーケティングマネージャー原嶋がネガティブなクチコミの削除について、削除を通して考えないといけないクチコミ運用についてお話しさせていただきます。

お買物にいく際、事前に検索をして情報収集する顧客が70%*1以上いるというデータがあります。その中でも多くの顧客がGoogleマップを利用していています。だからGoogleマップ上に表示されるレビュー(星の数)、またクチコミは顧客が来店するかどうかの判断基準になっていると考えないといけません。
そのクチコミには言われのない誹謗中傷で低いレビューを書かれているという経験をしたことがある人は多くいるのではないでしょうか?
削除したいけいど削除できない、どうしたらいいかわからない方へクチコミ削除対応についてお話できればと思ってます。

*1 参照元:statcounter


Step.1 Googleマップのクチコミについて

まずはそもそもGoogleマップのクチコミってなんだっけという方もいると思いますので、そこから説明します。
「行きたい店舗名」や「新宿など出かけるエリア名×靴などの買いたいものやラーメンなど食べたいもの(ローカル検索)」などを検索すると一番上部に表示されるGoogleマップにある各店舗のクチコミの話です。みなさんも一度は見たことあるんじゃないでしょうか。

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クチコミが重要であると冒頭でお話ししましたが、クチコミが購買者に与える影響については下記の2つがあると言われています。

1.購買への後押しになる

総務省で発表されているECのクチコミをどれだけ参考にしているかの表を見てもらうとクチコミが購買行動に与える影響が大きいことがわかると思います。これはECだけでなく、店舗でももちろん影響あります。飲食だと食べログの評価を見ていくなんてことはあると思いますが、小売業界もGoogleマップのクチコミが増えてきたことで参考にする方が増えてきています。


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参考元 総務省HP:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h28/html/nc114230.html

2.SEOの掲載順位に影響を与える

ローカル検索の順位は「関連性」「距離」「知名度」の3つに基づいているとGoogle社が公式で明言していますが、クチコミはこの中の「知名度」に該当するといわれているので、クチコミの数とレビュースコアは掲載順位に影響するとされています。またクチコミで書かれるキーワード自体も掲載順位に影響を与えます。これを考えたときにクチコミ運用は集客に重要な施策と考えないといけません。


Step.2 削除できるクチコミはどのようなものか?

Google社は現実の世界をありのままに伝えることが重要だと考えているため、書かれているコメントが「自分の店舗の特徴とずれている」など店舗側として納得がいないから削除してほしいなどの店舗側の要望には基本的に対応をしないというコンテンツポリシーを明言しています。

ではどのようなクチコミは削除できるのでしょうか?
Google社のコンテンツポリシーの中には下記の記述があり、このポリシーに違反しているものは削除申請ができるとされています。

実際の体験や情報に基づくものでなければなりません。意図的な虚偽情報の投稿、写真のコピーや盗用、話題に無関係なクチコミ、中傷的な表現の使用、個人攻撃、不必要または不正確なコンテンツなどは、すべてポリシー違反に該当します。
(参照元 Google:https://support.google.com/contributionpolicy/answer/7422880?hl=ja

さらに具体的に10つの禁止および制限されているコンテンツについて詳細を提示しています。

■禁止および禁止されるコンテンツ
1.スパムと虚偽のコンテンツ
2.関連性のないコンテンツ
3.制限されているコンテンツ
4.違法なコンテンツ
5.テロリストのコンテンツ
6.露骨な性的表現を含むコンテンツ
7.不適切なコンテンツ
8.危険なコンテンツおよび中傷的なコンテンツ
9.なりすまし
10.利害に関する問題
(参照元 Google:https://support.google.com/contributionpolicy/answer/7400114



この中で小売企業に特に該当する3つの項目については、より詳細に説明をします。

a.関連性のないコンテンツ
あきらかに来店したことない「この店は名前がイケてないからダメだ」のようなコメントは禁止されていますので、削除対象になる可能性が高いです。

その場所での体験に基づくコンテンツや、その場所での体験に関する質問のみ投稿してください。Googleマップは、政治的または社会的な主張を表明したり、個人的な不満を述べたりするための場ではありません。この基準を満たしていないコンテンツは削除されます。
(参照元:Google:https://support.google.com/contributionpolicy/answer/7400114


b.危険なコンテンツおよび中傷的なコンテンツ
店員個人への中傷や威嚇をするようなコメントなどは禁止されています。「対応がよくなかった」などはサービス面の扱いになる可能性があるので削除は難しいですが、店舗業務以外で「あの人の見た目がよくない」などの個人に対しての中傷をしている内容は禁止されているので、削除対象になる可能性が高いです。

Googleマップはユーザー同士の安全なコミュニケーションの場です。そのため、販売者や消費者が危険なコンテンツや中傷的なコンテンツを投稿することは許可されません。以下に例を示します。
・自分自身または他者に危害を加えると脅す、または危害を加えることを奨励している。
・ 個人または個人で構成されるグループを中傷、威嚇、攻撃している。
(参照元:Google:https://support.google.com/contributionpolicy/answer/7400114


c.利害に関する問題
自分の店舗の評判をあげるために自分たちでダミーアカウントを作ってポジティブなコメントをする、また逆に競合店などが評判を下げるためにダミーアカウントを作ってネガティブなコメントを書くことも禁止されていますので、削除対象になる可能性が高いです。
最近では悪質な代理店に管理を頼んだために、知らぬ間にこの不正に加担をしたことになってしまい、アカウントを停止する場合もあるので「クチコミを増やします」など提案してくる代理店には気をつけましょう。

マップユーザーの投稿コンテンツは、公正で偏見のないものである場合に価値を生みます。禁止されている行為の例として次のようなものが挙げられます。
・自分の店やサービスのクチコミを投稿すること。
・現在または過去の職場に関するコンテンツを掲載すること。
・競合他社に関するコンテンツを投稿して評価を操作すること。
(参照元:Google:https://support.google.com/contributionpolicy/answer/7400114


Step.3 クチコミ削除申請方法とは


削除方法としては「オーナーとして削除依頼を申請する」です。
第3者として報告することもできますが、Googleマップの店舗のオーナー登録をすることでクチコミ削除以外にも集客促進ができるため、この機会にアカウントを作ることをお勧めしますので今回はオーナー登録からクチコミ削除の一連の流れを紹介します。


1.Googleマイビジネスのアカウントを取得/設定をする

店舗のオーナー登録する場合、Googleアカウントを取得しておく必要がありますので、まずGoogleアカウント取得及び設定しておきましょう。
その後Googleマイビジネスにログインをして、住所情報に紐付けをし、ビジネス情報を入力します。その情報が公式のものかをGoogle社が確認のために指定の住所にハガキを郵送してもらい、そのハガキにある内容で店舗事業者側で手続きを行うという流れで対応できます。
今回はクチコミ削除の記事なのでアカウント発行についての詳細は下記を参考にしてみてください。

2.クチコミの削除依頼をする

削除依頼を始めていきます。Googleマイビジネスにログインして、画面左に「クチコミ」というメニューがあります。そこをクリックするとクチコミ一覧が表示されますので、削除したいクチコミを選んで、クチコミの右にあるメニューボタンをクリックすると「不適切なクチコミとして報告」するというボタンができます。

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「不適切なクチコミとして報告」ボタンをクリックすると、どのような問題点かを選ぶ問いがでますので、今回のクチコミの内容に合ったものを選んで報告すれば終了です。

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Step.4 削除できないネガティブなクチコミの対応方法

前ステップでもお話ししましたが、Google社は公正であることを重要にしているため、クチコミを削除することは簡単にできないようにしています。もちろん悪質なクチコミにもしっかり今回書いた内容で削除していく対応をしていただいたほうがいいですが、サービス改善になるだろう的確なコメントに対しては厳しい意見だとしても受け入れてしっかり対応することが今後の評価をあげることになります。
ではどのようにネガティブなコメントに対して対応をしていけばいいかについて2つご紹介します。

1.店舗情報を充実させる

思ったイメージと違ってがっかりしたなどのお客さまは多いです。イメージとの相違をなくすためには何をすればいいでしょうか。
Googleマップにさまざまな店舗情報を掲載することが可能なので、情報発信を充実させることによってこの問題は解決できます。
例えば画像をあげることで自分の趣味と合う雰囲気であるかどうかの判断をお客さま側でもできるので、来店時のギャップは減らすことは可能です。また画像や情報が充実することユーザーにとって有益な情報を提供することができるので、しっかり対応することがおすすめです。


2.ネガティブな投稿にもしっかり返信する

批判的、ネガティブなクチコミに対して真摯に返信をすることで、投稿した方はちゃんと自分のことを考えてくれたと思い、再訪問してみようかとなる場合もあります。またこれから行こうと思っているお客さまにもこの店舗はしっかり顧客の要望に対して答えてくれそうだと来店の背中押しの効果を発揮します。
Googleマップの検索順位にも返信することで良い影響を与えるとされています。返信のコメントではお店の魅力を織り交ぜながらクチコミ投稿者に伝えることがおすすめです。

上記2つはオンライン上の考え方ですが、オフラインとしてもネガティブなクチコミを、お客様の貴重な声として取り上げて店舗に公開して、それをどれだけ改善したかなども公表すると来店してくれたかたもお店への要望をあげてくれるようになり、お店の改善施策を考える材料になります。
ネガティブなクチコミにもポジティブに対応して店舗集客につなげましょう。


まとめ

クチコミ削除は簡単にできません。だからひどい内容のものはともかくクチコミを削除することに力をいれるよりもクチコミは改善点としてしっかり対応をしていく、またGoogleマップをしっかり活用できるに運用をしていき、その悪い評価が少数意見となるように良い評価をもらうことのほうが今後の来店者増加につながります。
自社で運用できればする、難しければ運用代行や運用サービスを利用してGoogleマップ管理をして店舗集客していきましょう。


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