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二大スターの剣術が凄すぎる韓国映画【群盗】

群盗は2014年に公開された韓国映画(日本は2015年)。
韓国では500万人近くの動員を記録した大ヒット映画です。日本での知名度はあまり高くないかもしれませんが、テンション爆上がりの超絶アクション映画なんです!

韓国版マカロニウエスタン(キムチ・ウエスタン)

韓国王朝末期(1860年代)、領主や役人の搾取や圧政に苦しんでいた民衆を救うために戦う、義賊たち(群盗)を描いた映画です。
完全にマカロニウエスタンを意識している作りで、「怒りの荒野」の主題歌をバックに、荒野を馬で疾走するというめちゃくちゃカッコいいオープニングから始まります。
(韓国版マカロニウエスタンを、キムチ・ウエスタンと言うらしいです)

映画界のおじさんスターが集結

監督はユン・ジョンビン。悪いやつら工作など、男社会を撮るのが上手な監督ですね。

この映画も出演は主に男性ばかり。群盗メンバーには、ハ・ジョンウチョ・ジヌンマ・ドンソクイ・ソンミンイ・ギョンヨンと、今や主役級のおじさん俳優が勢ぞろい。劇中には主要人物として数人女性が登場しますが、身分が低く顔が薄汚れていたり、髪を振りかざして戦ったりと、いわゆる美女は登場しません。

なので見た目的には相当むさ苦しい(笑)。だけど本当に民衆のことを考えている正義の軍団なんです。その群盗の中に、最後に仲間入りしたのが屠畜人だったトチ(ハ・ジョンウ)。とある悲しい事件をきっかけに、彼らと一緒に戦う決心をします。

血も涙もない悪党チョ・ユン(カン・ドンウォン)

彼らの最大の敵は、カン・ドンウォン演じるチョ・ユン。

富豪の父が妓生の妾に産ませた子という不遇な生い立ちで、人間性を完全に失ってしまったチョ・ユン(カン・ドンウォン)は、卑劣な手段で父の跡継ぎになろうとあれこれ画策していきます。
そして、農民の土地をだまし取ったり、米を貸して法外な利子をとったりと、民衆を苦しめている中心人物。血も涙もない人間なんです。

悔しいけど見惚れるほど美しい剣さばき

その上厄介なのが、彼は武道の達人なのです。特に剣術。
まるで舞うように華麗に剣を振りかざし、容赦なく人を斬っていきます。
もう、本当に本当に剣さばきが美しい!私はその美しさにあっけにとられて、しばしカン・ドンウォンが憎き悪党なことを忘れてしまいました。

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この映画での紅一点は間違いなくカン・ドンウォンなのです。薄汚れたビジュアルの正義のヒーローたちとは反対に、一人だけ美しい肌に衣装、そして華麗な所作。その美しさが冷酷さ、憎たらしさを際立たせています。

とにかくアクションがすごい!

一方、彼と対立する群盗トチ(ハ・ジョンウ)は、頭を坊主にして、筋肉ムキムキの様相。彼はナタのような刃物の二刀流使いで、腰からシャキーン!と刃物を取り出す姿がカッコ良い!
トチは、鬼のような形相で、力任せにぶった切っていきます。
チョ・ユンとは真逆のスタイルで、それもまた見事です。

群盗のメンバーそれぞれのアクションも派手で最高!
でもハ・ジョンウが20歳、マ・ドンソクが22歳というギャグ設定は失笑しましたが(笑)。
群盗をまとめる、イ・ソンミンさんの人格者っぷりも良かったなぁー。
全体を通じて血の気の多い、テンションの高い映画なので、鑑賞後、元気になれる映画だと思います。

極私的スキ度 ★★★★★★★★(8)

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