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借りパク問題


皆さんは「借りパク」した事、またはされた事がおありだろうか?僕はしたことはあまりないけれど、されたことは結構ある。
大概はCDや本で、友達が遊びに来た時なんかに

「あ、これ持ってるんだ。貸してよ。」

と言われ、つい貸してしまう事が発端であった。

そこで、なぜ貸してしまうのか?考えてみた。


1.自分の持っているCDのコレクションを褒められたような気がするから
2.自分と同じ趣味の仲間を広めたい(相手がそのアーティストを知らない場合)
3.まあ、返してもらえれば良いし、と思う。


一応、「今度返してね」くらいは言ってると思うのだが、結局次会った時に相手が忘れた(持ってこなかったり)りする。
CDの貸し借りをするくらいだから、ある程度以上は親しいし、会う機会もある。この「ある程度」が問題かもしれない。


心配ないケース・心配なケース


例えば相手が同性で親友だった場合、よっぽどの事がなければ親交がなくなる事はない。催促しても関係がこじれる心配もないだろう。

しかし、「たまに会うくらいの間柄の友人・知り合い」や「恋人・または異性の友人」となると、結構心配ではある。
関係が破綻する・または疎遠になってしまえば、気軽に連絡することも躊躇してしまうし、「貸してたCD返してよ」というのも何だかセコイように思えてしまうから不思議だ。

今ならば、簡単にCDをPCに取り込んでCD-Rに焼いたり、ジャケットもカラーコピーが50円程でできる(家庭用プリンターも普及してる)し、聴くだけならば配信やサブスクで十分事足りる。
だけど、僕が音楽を熱心に聴き始めた頃(1990年代)はPCやCD-Rも普及してない(なんせフロッピーディスクの時代)し、カラーコピーも確か200円くらいした。
レンタルはCDになっていたけど録音するのはCDからカセットテープだし(デッキによってピッチ(速度・音程)が違ったりした)、曲タイトルをカセットレーベル(今通じるかな?カセットを収めるケースとカセットの間に入ってる紙の事です。そこにアルバムや曲タイトルを書くんだけど、ケース外側の見えるところは絵や写真が印刷されているものを使ったり、文字も手書きでなく「インデックス」と呼ばれる文字が印刷されたシートを表から鉛筆などでこすって紙に圧着させて綺麗に仕上げるのも流行りました)に書いたりと、今に比べて手間がかかったのは事実。
「まだダビングできてないからもうちょっと貸しといて」と言われてそのままになってしまったり、という事も結構あったかな。
そして借りパクされたCDは当然返ってきてないので、結局自分で買い直したりしている。


借りパクされない方法


ではどうすれば借りパクされないのか?思いつくことを挙げてみると、

1.CDをCD-Rに焼いて渡す
2.同じものをプレゼントする
3.相手に貸すと同時に、相手からも借りる


は昔でいえば、「カセットテープとかMDにダビングして渡す」になる。
CD-R代を出してもらえば、こちらの負担も少ない。

はこちらの出費が大きくなるが、相手にも喜ばれるかなと思う。
ただ、「聴いてみたけどイマイチだった」と言われるリスクはある。

はまあ取引のようなもので、向こうが返さなければこちらも返さなければいい(人質みたいなものだ)。ただ場合によっては関係がギクシャクするかもしれない。

は要するに「貸さない」という事だ。結局これが一番の予防策だと思う。


本の場合はは難しいのでになるが、おそらくCDより値段的に安いので、が良いのではないかな~?


借りパクの現在


ミリオンセラーが頻発した90年代とは打って変わって、CDが売れなくなって久しい現在、音楽は「買うものではなくダウンロードするもの」になりつつある。
こと最近は、You Tube 等の動画サイトやSpotify等のサブスクリーミング・サ-ビスがあるので、CDやレコードを買わなくても、ネット環境さえ整えば(音質を気にしなければ)タダあるいは少額で音楽が聴き放題だ。結果わざわざ友人などに借りる必要もなくなって、「借りパク」というものが起こりにくくなっていると思う。

その一方ではアナログ・レコード人気が高まっていて、音楽鑑賞においては極端な二極化が進んでいると言える。というかシチュエーションによって選ぶ時代になっているということか。

CDの貸し借り、そしてそこで生まれる交流とその弊害?として「借りパク問題」があった。当然何もトラブルが起こらない方が良いが、そういった友人同士のやりとりで相手の人間性なども勉強できたのかもしれないな、と少し懐かしくも思い、自分もおじさんになっちゃったなあ、と寂しくも思う夏の終わりであった。


↓「借りたままの本をどうしよう もうどうでもいいかなあ」という歌詞が出てくる、カーネーションの「1/2のミッドサマー」。




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