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商標権が侵害されました。誰に言えばいいですか?

自己の商標権が他社に無断で使用されているのを発見した場合は、まずはその商標権を登録してもらった弁理士・特許事務所に連絡して下さい。
一般的には、弁理士が事実確認を行い、(取引のある)弁護士を通じて警告書等の発送を行ってもらいます。これだけでほとんどの事件は解決します。

では、弁理士に頼まずに自分で商標登録出願をしていた場合はどうすれば良いでしょうか。その場合は、ご自身で法律事務所に一件一件電話をかけて対応してもらえるかを聞いていくことになります。または、法テラスのようなサービスを使って対応していただける弁護士の先生を探すことになります。

ここで非常に現実的な話をします。通常、知的財産権の争訟というのは取扱難易度が非常に高いので、弁理士によらずに直接尋ねてきた相談者というのは歓迎されません。そのため、最終的に事件がもつれにもつれてとんでもない出費を強いられた挙句、結局何も残らなかったという最悪の事態が待ち受けている場合が少なくないのです。

これは、登録を受けるだけでアフターフォローが全くない弁理士・特許事務所を使った場合も同じです。出願を弁理士・特許事務所にお願いするときには、「もし侵害事件が起きたときはどうすればいいですか?」という確認を必ずしておくようにしましょう。そのとき、間髪入れずに「すぐに私に連絡して下さい」と断言された事務所・先生は当たり、ごにょごにょはぐらかされた場合は事務所・先生を変えましょう。

弁理士・中川真人