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【ドイツ編-6】 ヨーロッパ、ビールへの旅

4/23(日) 12日目

Brauerei Spezial

朝は8時頃起床。胃の不調を感じつつ、カップヌードルを食べ、お昼前に宿を出てBrauerei Spezialへと向かいます。1536年創業と実に長い歴史を持つブルワリーで、バンベルグの中でもかなり老舗の部類です。落ち着いた雰囲気の店内に入るとすでにランチタイムで盛り上がりを見せていました。一杯目は軽めにラガーをと思って注文したものの、出てきたのは燻製香もするメルツェンのようなものが。忘れてました、ここがラオホビールの街だと言うことを。全体的にやや甘味も強く燻製香も強めに感じました。 良い意味で、時代に迎合しない伝統的な味わい。ダメージを負った昼下がりに飲むには進まない味であったのも確かです。食事もなかなかに独特で、写真にあるスープはこの旅で1番澄んだ見た目をしていましたが、飲むとびっくり、すごくしょっぱいのです。またカリフラワーのフリットを頼んだら、べしょべしょの芋の上に乗ってたりしてこれまたびっくり。この雰囲気こそが伝統的なお味、ということなのでしょうか。謎は深まる一方ですが、同じ街でも色々なスタイルがあるんだなと、とても良い経験になったのです。 

ミュンヘンへ

いよいよ旅も終盤、最後の目的地ミュンヘンへと向かいます。バンベルグからは電車で3時間少々。途中、乗り換え場所でもあるニュルンベルグという街に立ち寄ろうかと思いましたがそれぞれ疲れもでてきたので、寄り道せずにまっすぐ向かうことに。
17時頃にはミュンヘンに到着。さすが大都市なだけあって駅もとにかく大きいです。街中もこれまでの中世ヨーロッパ的な雰囲気に比べるとだいぶ都市感がありました。歩いて5分程の宿にチェックインして、荷物を置いてから晩ご飯を食べに街へと繰り出します。ここまで、日本食やアジア料理などせっかくヨーロッパまで来たから、と我慢してきましたがパン食の日々にも限界が訪れたのでアジア料理店へと行きました。僕はレッドカレーを食べたのですが、久しぶりの米がとても沁みます。なんだかモリモリとエネルギーも湧いてきて、必要なのは米だったのか!と。そして、小汗をかきながら完食した訳ですが、ここでまたひとつ気づいたことは、これまでの食事で汗をかくことが無かったなということ。出来立ての肉料理などもたくさん食べていたんですけどね。血も巡ってエネルギーもついて、自分がとことんアジア人だということを痛感したのでした。

Frühlings Fest

こうして体力を取り戻したので、近くにあるAndexというブルワリーを目指して歩いていると大きな観覧車を発見。もしや?と思い見に行くとFrühlings Festの会場でした。記憶の中ではもう少し離れたエリアだったと思いましたが、意外と街中だったようです。元々翌日に行くつもりだったのですが、下見がてら中を軽く散策。一周回って明日また来ようか、なんて話しをしながら会場を後にするもどうしても後ろ髪を引かれる僕たち。「やっぱり行かない?」と聞くと気持ちは全員一緒。足早に会場へと戻りました。Frühlings Festは直訳すると春祭りの意味で、あのOktober Festの縮小版ともいえます。会場も全く同じなのですが、概ね半分くらいの規模感のイメージです。とは言っても、ディズニーランドにも負けず劣らずな仮設の遊園地や、ビール会社ごとにある大きなテントホールは、圧巻のボリュームなのです。
この日は確か4つのビールテントがあり、僕らはAugstinerのテントへと潜入。どこも超満員なのですが、なんとか真ん中あたりの席に捩じ込んでもらい、無事に乾杯を。ビールはマース(1L)サイズ一択、テント内には大きなライブステージもあり往年のロックソングや民謡などを生演奏してくれています。会場内の70-80%くらいの人は民族衣装を身に纏っていて、一見すると浴衣を着て花火大会に行くみたいなものかとも思えるのですが、全員がマースジョッキを片手にしているので、かなり異様な光景でもあります。そして、ほぼ全ての人が椅子の上に立って踊っていて、なんならテーブルの上で肩を組んでいる人たちだっています。男性陣のエネルギーもそれはすごいものなのですが、20代前半くらいの女の子達が、椅子に立って、片足はテーブルに置いてマースジョッキで杯を交わしている姿には唖然としてしまうのです。僕らも、見ようみまねで、ダンスを踊りながら杯を重ね、テンションも最高潮に。この独特の熱気は本当に最高!
あっという間にテントはクローズの時間に。外に出ると大雨でしたが、それすらなんだか楽しかった気がします。宿の近くで酒を買い込み、部屋で後夜祭スタート。その場のノリでパシフィック通信も収録を始め、興奮冷めやらぬ僕らは深夜の2時頃まで飲み続けたのでした。

つづく

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