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【ドイツ編-7】 ヨーロッパ、ビールへの旅

4/24(月) 13日目

Kloster Andechs

9時頃起床。酒は残っていないが、胃腸の不調はもはやお馴染み。朝食付きの宿だったので、野菜やヨーグルトなどを中心に栄養補給。
この日はミュンヘン郊外のKloster Andechsまで向かうことに。ひとまず30分ほど電車に乗りTzingという街まで行き、そこからバスに乗り換えます。12:05のバスに乗り込むつもりでしたが、全然来ない。地元の人などもイマイチ様子がわかっていないようで、お腹が空いていたから駅前にあったお店でケバブ丼的なものを注文。お米を食べると元気になると信じて、調子に乗ってビールまでオーダー。結局バスは1時間後の13:05に到着、1本丸々抜けていたようです。のどかな道をバスに揺られることおよそ30分、Kloster Andechsに到着。ここはおよそ1000年の歴史を持つ修道院で、小高い丘の上に建っているのでロケーションも抜群。観光地的な役割りも果たしているようで、結構人が多かったように思います。1455年からビールの醸造もしていて、いわゆるトラスピストとかアビーとかと同じような起こりではありますが、ラインナップはドイツスタイルです。着くや否や、ビールを注文して周辺の景色を見渡せるような素敵なテラス席で乾杯。この日はあいにくなお天気だったのですが、それでも気持ちが良かったです。1杯目に飲んだのはHellesで、結構味が濃いめだった印象。傍で、見ているだけでお腹が一杯になりそうな大きなお肉を注文する男性陣。僕はケバブ丼で満腹だったので、そんな2人を見ながらちびちびとビールを飲んだのでした。
のんびりとしつつ、再びバスと電車を乗り継いで夕方頃にはミュンヘンへと戻りました。

Hofbräuhaus

ホテルに戻って一息ついてから、ミュンヘンの中心地へと歩いて向かい、まずは日本食材店に立ち寄ることに。旅もあと数日なのに、すがるような気持ちで、さとうのご飯やインスタントラーメンなどを購入。その足で近くにあったGlobe Trotterというアウトドアショップへと行きました。日本でいうところの好日山荘とか石井スポーツ的なお店で3階建の店内には幅広いアウトドア用品が取り扱われていました。MsrやTrangiaなどのヨーロッパブランドの商品が安く買えたら良いな、なんて思っていましたが日本と大して値段も変わらずちょっと残念。ただ、オリジナル商品がなかなかにお手頃で、デザインも可愛かったのでお土産などを色々買いました。
そして、夜ご飯の時間になったので、近くにあったベトナム料理店へと駆け込みます。昨日から、アジア料理への想いが溢れ出した様子ですね。僕はチャーハンとフォーを食べましたが、やはり食事をして汗をかく感覚というのはとても素晴らしいものです。
元気になったところで、ビールを飲みにHofbräuhausへ。ここは、400年以上の歴史をもつビアホールの象徴のようなお店です。中に入ると高い天井に、膨大な席の数、常に行われている演奏隊のライブなど、一気にこの世界観に引き込まれます。ただ忙しすぎるのかなんなのか、案内人などいないので席を取るのも一苦労。同じように席を探す観光客でごった返しているので、店の尊厳的なものはやや弱め。店内をしばらくうろうろして、空いた席をすかさず確保。しかし、ビールのオーダーをするのにも一苦労。各テーブルごとに担当者がいるのでしょうが、それが誰かも分からぬまま、店員には無視され続けます。結局入店後から30分が経ってようやく1杯目のビールに辿りつけました。せっかくなので、Dunkelをマースで1杯。実にクリーンでキレがあり、他のビールも、良くも悪くも飲みやすい味わいとも言えます。店員は本当に感じが悪く秩序も全く無いのですが、この建物がもつ雰囲気というのはとても素晴らしいもので、生演奏も相まって中世ヨーロッパにタイムスリップしたかのような、そんな気分にさせてくれる特別な空間なのは確かです。気づくと、目の前の赤間くんは何やら涙ぐんでいる様子。これまでのビール人生を振り返り、色々と込み上げてくるものがあったようです。

Schneider Bräuhaus/Tegernseer Bräuhaus

興が乗ってきた僕らは、そのままビールを求めてハシゴ酒を。ミュンヘンの中心地、マリエンプラッツ広場あたりは徒歩圏内にビアホールが点在しているのです。
まずは、Schneider Bräuhausへ。言わずとしれたWeisseビールの名門ブルワリーです。Leichtなどの低アルコールから、ドライホップなどをしたややモダンなもの、そしてアイスボックまでと実に幅広い展開。軽めなWeissをサクッと飲んでから、Abentinus Eisbockを飲みました。これはWeizen DoppelbockのAbentinusをベースとして、アイスボック製法で仕上げたビール。アイスボックとはタンク内を凍結温度まで下げ、水分を凍らせて減らしていくことでアルコール度数を高めるという製法。このビールも度数12%とドイツスタイルの中ではかなり高い部類になります。味もバナナやクローブなどのバイツェンらしい香味が凝縮されつつ、ドライフルーツのような芳醇な香りも楽しめました。
テンポ良く、もう一軒。ほぼ向かいにある、Tegernseerのレストランへ。こちらは売って変わってラガースタイル中心のブルワリー。特にHellesは人気で、旅に出る前にも何人かに勧めてもらいました。ちょうど木樽verがあったので、まずはそれを一杯。モルト感はややしっかりめながら、濃すぎることの無いちょうど良い味わいで、そこに程よくホップが重なり、穏やな苦味を感じられます。印象的にはケルンで飲んだPäffgenのKölschを思い出す味わいで、エールとラガーの差すらありますが、味の構成の近さを感じたのです。ステンレスケグverのHellesも飲みましたが、よりクリーンな味わいで、何杯でも飲めてしまいそうなちょうど良いバランス感。今回の旅で飲んだHellesの中でも3本の指には入る美味しさでした。
あっという間にお店も閉店の時間になり、何故か泥酔して千鳥足の赤間を連れてホテルへと。朝はあんなに元気が無いのに、結局こうして夜更けまでビールを飲む日々なのでした。

つづく

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