見出し画像

男と女

先日、ヒルトンホテルのロビーで待ち合わせをした。
少し早く着いたので、相手を待ちつつなんとなく周りに目をやっていたところ。。

私の左手に立っている30代後半〜40代くらいの女性が電話をかけ「もしもし?」と声を発したすぐのタイミングで、少し奥まったところに立っていた70代くらいの男性(女性からは角度的に見えないところにいた)が「もしもし」と言ったので、あら、すぐそこにいたのねぇと思わず二人を見やると、待ち合わせの相手ではあったようなのだけど、どう見ても初めましてな感じ⁇
「あら、そこにいたの?気づかなかった!」という雰囲気ではない。年齢差からしたら親子でも通りそうだけど、もちろん親子ではないだろう・・・。なんだろう?・・・微妙。
「ここで良いですか?」とホテルのティールームに入って行ったので、その後のことは知らない。

そのあとすぐ現れた待ち合わせ相手に、今見た話をして「なんだと思う?」「援交…って今言わないのか。女性は若い子?」「ううん。若くはない。マッチングアプリとかかな?」「わからんな」で終わった。
女性は派手めなメイクと服装、おじさんはカジュアルだけど、ホテルで違和感がある感じではなかった。商談…でもなさそうだし、ホテルで待ち合わせってどういうこと?どうでもいいけど。

などと言いつつ、私たちはヒルトンプラザウエストへランチに行きました。
時々行く見晴らしの良いカフェが一杯で、和食系のお店に入ったけれどここのランチが品数も多くて思いのほかよかった。ごちそうさま。(写真ナシ)

また別のある日。
ある喫茶店の4人掛けの席の片方に2人並んで座っている中年の男女がいた。
最初、お連れを待っているのかも知れないと思ったけれど、出て行くまで2人だけだった。推定40代後半から50代。夫婦ではなさそうだったけれど、もしかしたら夫婦かも知れない。あまりラブラブという感じはしなかったから。でもずっとカップルズシート状態ってどういうこと?どうでもいいけど。

このところ、開高健の小説とその周辺の話をよく読んでいる。
『夏の闇』の女性は小説発表時に故人だったけれど、『珠玉』の一編目のガーネットを主題にした小説に出てくる銀座のクラブのママとは長い付き合いだったそう。ただ、この女性は他の作家とも付き合いがあり、つかず離れずというのかついたり離れたりだったよう。亡くなったときに「遺骨が欲しい」と言ってきたが、『珠玉』発表後に「やっぱりいらない」と言ったそうで、確かにあの書かれ方だともういいと思うよね。
そして三編目のムーンストーンになぞらえた女性のモデルは、開高健の一周忌にあたる日に自殺をしたという。
おそらく、阿佐緒=彼女が開高健最後の女性だったのではないかと思う。
その女性は開高健の追悼本を出版するときに、もらった手紙の全文を載せたいとして、恋文そのものなので家族の手前それは無理だという編集者とひと悶着あったという。よほど思いが強かったのだろう。自殺するほどに…。

男と女のことは、他人からはよくわからない。

日々のよしなしごと、好きな音楽のことなどを書いています。 楽しんでいただけたら、サポートしてくださると嬉しいです。