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ヨナスとナディアの銀橋が良すぎたんだ

⚠ちょっとしたネタバレかも?いや、そうでもないかな?

フリューゲル/万華鏡見てきました。

ヨナスとナディアのラスト銀橋が良すぎて。あまりに良すぎたのでそこのことだけ書く。

わたしは見たもの片っ端から忘れていって、かわりにその時湧いた情熱的な余韻だけが残るタイプの残念なオタクなんです。だから「良すぎた!」を今から書くくせに、なんでそうなったのか前後のやり取り忘れてしまったんだけど(ほんとスミマセン)。ね。でも書くよ。

ヨナスとナディアが銀橋下手側で共に去ろうとするとき、ナディアは「こっち!(下手)」ヨナスは「あっち!(上手)」とそれぞれ逆を指すのね。去りゆく方向を上手にするか下手にするかで意見が対立してしまったってこと。

その瞬間私は思ったわけ。(あ、これ、両者譲らないやつだ)って。

ナディアは劇中、奔放ぶりを発揮してたから想像に容易いけど、ヨナスも決してやすやすとレディファーストにどうぞどうぞってしてみせるつまらん男でもないわけさ。
二人は既に恋仲だけど、だからってホイホイイエスイエス言うのが優しさとかそういう関係じゃないんだよね。

そして二人は案の定譲らないわけ。
一瞬の間をおいて、「あっち💢」「こっち💢」とガンとして譲らん。
この“ガンとして”感がめちゃくちゃ良くてさぁぁ〜〜〜〜〜ああああ〜〜〜〜〜(ターザン)

別に左右どちらから行ったって問題ないのよ。どちらかの道には地雷が埋まってるとか落とし穴があるとかそういう物理的リスクに晒されてるわけじゃないの。それなのに左右どちらから行くかで対立する二人は、その一瞬本気なのよ。本気って言っても、そこに二人の人間性が垣間見れるという意味での本気。恋人同士のかわいいじゃれ合いの温度とは違って、人柄が現れてるっていうか。

ナディアはわかるの。国民的、世界的スターだし、タバコほし〜〜って呟けばササッと用意される環境で過ごしてきたんだもんね。通常運転よ。

でもヨナスは違う。たしかにきっぱり意思を表示しがちなハッキリした性格ではあるものの、そのアプローチは穏やかだし、組織の中で長らくすごし経験値も十二分な大人の男。

そのヨナスが、どっちから行くかという、正直どっちでもええやん?という二択を、ナディアに対して正面から「あっち💢」と譲らない。理性に届く前に反射的に対立しに行った、対ナディアへの子供っぽさがめっちゃんこ良かったんだよ〜〜〜〜〜〜あああああ〜〜〜〜〜〜

あれだな、ヨナスの理性的で穏やかな一面を取っ払った生身のヨナスの内面がそこに垣間見れたからかもしれない。たぶんそうだ。でもそれはナディアが一皮むいたわけじゃなく、ナディアと過ごしているといつの間にかそんな肩肘張らないヨナスが出てきちゃう、ってのがわかったやり取りだったんだ。
だから刺さったのかな、わたしへ。こんなにもグッサリと。

そのちょっとした「あっち💢」「こっち💢」の応酬のあと、不貞腐れたナディアの方は向かずに、なんとも楽しげなお顔浮かべながらヨナスがそっと左腕を差し出すわけよ。ナディアに。(ナディアのいう通りにこっちから行くよ)ってさ。やり取りの後、たのしそうに折れてみせたんだね。

その瞬間はやっぱり大人の男ヨナスなわけ。さっきまでの言い合いはこの大人ヨナスタイムのための前座だったのかというほどの余裕が効いてくるわけよ。
ぷりぷりしたナディアも、ヨナスをわかっているかのようにパァッと嬉しそうな表情になって差し出された腕に腕を絡めてさ。
二人はそれはそれは楽しそうに銀橋を去っていくんだよ。ナディアの言う通りの下手へと。

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さいこうか

さいこうか

さ い こ う か

最高でした。
最高すぎて、ガタッと立ち上がりそうになった。
型にはまらず力まないれいこさんのヨナス芝居に陶酔していたからというのも大きい。芝居の最後でこんな無邪気ヨナス見せてからの大人余裕ヨナスキメてさ。さっそうと楽しそうに消えていくヨナスとナディア。

芝居の括りとして最高潮に盛り上がった。

前後のやり取りきれいに忘れてしまってるのにここだけでこんなに語ってしまった。

月組の芝居って、数秒の最良空間を脳の髄まで刻み込む効果あるの?

これは過去暗闇の彩音くんによって刻まれた忘れられない30秒間のnote

読んでいただきありがとうございました。感謝!






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