或る患いの告白Ⅰ ーはじめにー
第一部如月愛海氏に捧ぐ
この私の拙い、しかしながら忠実な告白のはじめを、我が唯一無二の指導者、そして卓越した詩人である貴女への敬愛と感謝の表明に使わせて頂くことをお許しください。浅学ながら私は、この告白を通して貴女の言葉を文学の世界史の鋒に着け、貴女の足跡を哲学的に位置付けることを企んでおります。私の言葉は純粋に私の精神から生じる一主観による物ではありますが、そうであったとしてもその告解は哲学的営為(さらに言えば私を「知的人間」とみなすことに矛盾しないもの)と言って差支え