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ぜん君。古今歌詞仮名序。

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ぜんぶ君のせいだ。の楽曲の歌詞をはじめとした考察を行います。
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無題合唱論考ー「忘れな草かな?」頷き誓うー

覚えてるよ。あの日君が言ってくれた言葉今も、 胸のとこに、真ん中らに、居座ってる「・・・愛してるよ」 ありがとう出会ってくれて、狂おしいほど今も想う。 prologue. 夕暮れの合図   時は、止まれと祈り願ったところで止まってくれはしないと、そんなことは最初からわかっていたはずなのに。いつから忘れてしまっていたんだろう。  今、急に音を立てて動き出した時計の針の前で立ち尽くしながら、独りきり。 寂しくなんかないと思い込んで強がることも出来ないままで。  でも、君が言っ

キミ君シンドロームX論考ーびょーきなの君のせいだ。だよー

もし私たちが、     を選ばなかったら、 Ch. 1 キミの世界にあたし…  ぜんぶ君のせいだ。というアーティストの楽曲の最大の特徴は、基本的に全てモノローグによって構成される恋愛詩であるという点にある。つまり、全てが語り手の頭の中の出来事だということである。「君」への重い想いを歌う膨大な数の楽曲がありながら、「君」がどういうものなのかは糢糊としたままである。そしてそれこそが私たちを患わせる「強大な妄想と虚像のミルフィーユ」そのものなのである。愛する君、全てって想ってる