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青空盛衰記

筆者:パ
日本語アドバイス:ムラノ、セト


1・アニメーションの墓地

2013年に「リズム&ヒューズ」という高評価を得ていたVFXスタジオが破産して、約250人のアーティストをクビにしてしまいました。直後に、最後の作品「ライフ・オブ・パイ」はアカデミー視覚効果賞を貰いました(ソース1)。アーティスト達の気持ちは複雑でした。名誉ある賞をもらっても、アーティスト達は既に失業してしまっていて、ガッカリするしかありません。良作を作っても、会社は経済的な事情のせいで、この世に存在し続けられませんでした。アカデミー賞の生中継中に、恥ずかしい出来事も起こりました。受賞スピーチの最中に、失業したアーティスト達の努力を褒めながら、スピーチが切り詰められました(ソース2)。オーケストラはスピーチにジョーズの映画のテーマを弾き重ねました。そしてアン・リー監督もネットで映画のことを褒めながら、VFXアーティスト達の貢献を無視しました(ソース3)。アーティスト達はネットで苦情を言ったのに、長い目で見れば、状況は全然変わらず、出来事はすぐに忘れられてしまいました。

3年後、私はシカゴへ出張した時に、その時代のリズム&ヒューズのアーティストと出会いました。彼に「リズム&ヒューズはどんなところでしたか」と尋ねました。私は彼の返事が忘れられません。「私達は年を取りすぎていて、気づくのが遅すぎた」業界で生き残るには、もっと早く何かをしなければならなかった、と。

2023年に「ニモーナ」というネットフリックスで公開されたアニメーションの映画がアカデミー賞をノミネートされました。2年前に映画の製作中に「ブルースカイ・スタジオ」という高評価を得ていたアニメーション制作会社が破産して、約450人の社員はクビにされてしまいました。私はそのスタジオの一員でした。奇跡的に監督達とネットフリックスは映画を救って、他のカナダやインドのスタジオで製作を完了しました。今、もし誰かが私に「ブルースカイはどんなところでしたか」と尋ねると私も「私達は年を取りすぎていて、気づくのが遅すぎた」と返事します。

肌で感じた経験から、ニュアンスを加えたいです。ある立場から言うと、我らは年を取りすぎて、遅すぎたのは事実です。しかし私達のアーティストの心や真剣さはまだ強かった、状況は最初からフェアではありませんでした。ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ(WDAS)やピクサー・アニメーション・スタジオ(ピクサー)と比べて3分の1の会社員だけで、かなり高いクオリティの映画を作りました。多分ちょっと遅くても、兄弟会社と比べて我らは普通より効率的でした。しかし問題はアニメーション産業と映画産業は徐々に斜陽産業になってしまいました。我らは間違えなかったのに、アニメーションのビジネスと世界が悪化してしまいました。私は経験をよく振り返ると、この状況は珍しくないという気がしました。しかしアニメーションに対して純粋に敬愛を持ちすぎていてたくさん明らかな兆候があったのに無視をしてしまいました。

「ニモーナ」には「リズム&ヒューズ」と同質の痛みを抱えた背景と経緯があり、しかし、繰り返されたことによって、歴史はより重みを帯びました。「リズム&ヒューズ」のときのように、アカデミー賞の上層部の一存でこれらのストーリーを揉み消すことは、もはやできません。なぜこのようなことがアニメーション業界で繰り返し起こっているのか。今まで見逃してきてしまった兆候をみなさんと一緒に改めて振り返り、この謎を解き明かしていきましょう。


2・まやかし鼠の微笑み

2004年にディズニーのフロリダ州のアニメーションスタジオが閉鎖してしまいました。6年前に「ムーラン」という映画の制作を担当して、その時代のアジア系アメリカ人達の間で大きな文化的な影響を与えました。そしてその閉鎖の2年前に、ミレニアル世代に評価された「リロ&スティッチ」も独立で作りました。しかし、もはやアニメーション業界の情勢は変化していました。ディズニーではなく、90年代の情報化社会に頭角を現したピクサーが、00年代には数々の映画賞を総なめにしていました。そのような失態から、元のディズニーのトップの重役の一員ジェフリー・カッツェンバーグは社長になれなかったので、復讐として自分の競争的なアニメーションスタジオ「ドリームワークス」を創造しました。そしてブルースカイは2002年「アイス・エイジ」は興行収入で「リロ&スティッチ」を倒しました。それらに先駆けて会社は3DCGの波に乗って、未来を築いていました。

一方で、2000年代にディズニーが手がけていた2Dの映画は、美術や創造的な観点から見ると古臭く、先駆的とは言えないものでした。2002年の「The Sweatbox」というドキュメンタリーから、その時代のディズニーのアニメーションの社内の状況をたくさん情報を読み取れます。「Sweatbox」はアニメーションの専門用語です。本来、暑いカリフォルニア州に、ディズニーの監督達がアーティストの出来立てアニメーションを見直しながら、エアコンなしの部屋にいるので、気温やストレスでアニメーターに汗をかかせるという意味です。日本語で言えば「坩堝(るつぼ)」というところでしょうか。厳しい見直しでも、ディズニーの切なくて下手の管理仕方のせいで、「ラマになった王様」は問題だらけの作品になりました。このドキュメンタリーは現実すぎて恥をかいているので、ディズニーは公の発表を禁止しました。数年後、ネットでリークされました。探してみると簡単に発見できます。

フロリダ州のスタジオだけでなくて、ディズニー・アニメーション・スタジオ(WDAS)の本社もほとんど閉じるところだった。2010年の「塔の上のラプンツェル」まで、存在するかどうかはギリギリな状況でした。
そんなとき、私の母校の大学もフロリダ州にあったため、ディズニーからたくさんアニメーション向きのデスクを寄付されました。高校生として学校を見学しながら、案内者は「これはディズニーの本物だよ!」と学校を宣伝しました。アニメーションが純粋に大好きな私にとって、それはカッコイイように思えました。一方で今の大人の私にとって、この机は机ではなくて墓石だと気付きました。この歴史を刻んだ机は未来を提示しているのではなく、文化的に大切で長い歴史を持つアニメーションやアートの作り方やビジネスのお終いを提示しています。既にビジネスの形が崩壊したのですから、このような机からアメリカで2Dアニメーション映画が作られる可能性はもはやありません。この時から、一番目の兆候が出ました。

90年代のフロリダのWDASアニメーションのデスク(ソース)(21:52)
デスクの終着点(母校の大学)

3・小さな産業の中で、繋がりは強い

私がディズニーの「墓石デスク」でアニメーションの初歩を習っていた頃、偶然にもブルースカイスタジオは最盛期を迎えていました。2013年の「メアリーと秘密の王国」はブルースカイの一番儲かった興行収入の映画ではなくても、スタジオ内では、技術的も創造的にもすばらしく、またとない作品と言われていました。美しい森林の中、真っ青な青空の下に、女性主人公は枝葉に住むこびとの民族を闇と生を枯らす魔術から救ってみる物語です。クローズアップスタイルで、こびとたちの視点で見る詳細な森林の界で、ファンタジーと冒険と純粋な思春期のテーマと共に物語を表現しました(ソース1)。

実は映画の本名は「Leafmen(葉上の人々)」でした。しかしブルースカイは数年前に20世紀スタジオに買われて監督とブルースカイの社員の意志に逆らって、20世紀スタジオの重役者は平凡な「Epic(叙事詩)」と名前を変更しました。今も私のブルースカイの仲間はそのことに関して文句を言います。

ブルースカイは新卒採用するために、私の母校を訪ねてスタジオの美点を生徒達の前に発表しました。質疑応答の時に私は「どうやってその人物が歩く綺麗な蓮をアニメートしましたか」と訪ねました時に、映画に作ったアーティストの一人は「湖に浮かぶ蓮をアニメーションに起こすために、湖に見立てた布を引っ張ったり動かしたりして、その動きを3Dで再現しました(例1)」と返事しました。「超カッコイイぞ」と思いました。ブルースカイは映画の内容がファンタジーなだけでなくて、映画の作り方もファンタジックで素晴らしいを心掛けました。

「メアリーと秘密の王国」
私の写真、スタジオから22マイルの植物園

大学卒業後数年間、ニューヨークに住んだ私はアニメーションで働く夢を追いかけるため、ブルースカイの面接へ行きました。マンハッタンから2時間電車やタクシーをつかってコネチカット州を訪ねました。第一印象はそこの空気がニューヨーク市と比べてとても清々しくて、青空は本当に真っ青、子供の寝室の壁のペンキ塗りのようなことでした。マンハッタンの汚染空気に慣れた私にとって、その澄みきった空気と面接前のストレスで息がしにくかった。

寒かった、澄んだ空気のコネチカット州へ通いました

面接の結果がよかった。本決まりとなり、3割の値上げを申し出ました。しかし背景に問題がありました。数週間前にディズニーが20世紀スタジオを買いました(ソース2)。そしてディズニーはもうWDASとピクサーが統括していたので、ブルースカイの余地が存在するか皆は迷っていました。個人的なコネクション経由で、ドリームワークスのロサンゼルススタジオを私は訪ねました。(このスタジオは、トスカーナ風のカントリーハウスのような外観で、蔓草があちこちに生えていて、とても美しかった!)そこで影響力が強い演出家に私にこの不安な状況を説明しました。その演出家はこの産業の未来は誰にも分からない、ダメもとで頑張るように返事しました。2012年に「ガーディアンズ 伝説の勇者たち」は興行的に大失敗した映画なのでたくさんお金を無くしました(ソース3)。2015年に「毎年3本映画をつくる」の方針は「毎年2本映画をつくる」に変更しました(ソース4)。そしてドリームワークスは「PDI」という文化的に大切で、アカデミー賞を貰った「シュレック」を作ったスタジオを閉じました。先駆けてのジェフリー・カッツェンバーグという創立者は2016年にドリームワークスを売りました(ソース5)。

ドリームワークスのスタジオ、2015年に売られました(ソース)(写真ソース

私は他の兆候を見せられていたのに、夢を追いかけるためにそれらの兆候を無視して、2018年にブルースカイに入社しました。

こぼれ話、同僚達によるとカッツェンバーグは天才の本物です。社員の全員の名前を覚えられて、暗記が強すぎるのでラスベガスのカジノに入れない。一回数年前に、ドリームワークスを訪ねた時に、カッツェンバーグが昼ご飯を食べながら発見しました。彼の周りに案外にリラックスの雰囲気を感じました。


4・300年間の衰亡の最中で、未来についてどう考えるか?

地理的にブルースカイは面白くて戦略的な所に建設されました。コネチカット州に居ても、ニューヨーク市の最寄りの所の一つでした。それから事務所は綺麗な森林の真ん中にあってて、朝夕に社員専用バスは15分間でニューヨークに直結する駅に通っていました。

グーグルマップから

四季を深く感じられました。夏に閑かな湖のそばで昼ご飯を食べられて、瑞々しい日光を味わうことができました。秋に湖は紅葉の葉で水玉模様になりました。冬に木枯らしが上着を吹き刺しました。そして言うまでもなく、「春はあけぼの」でした。こんな感じは綺麗なだけでなくて、全部のブルースカイの社員にとって、魂に宿る自然な背景を与えました。

珈琲を取りに行く景色
良い天気の屋外のパーティー
爽やかな昼ごはん

毎金曜日に「花金!」という感じを楽しく祭るために、よくご褒美がありました。毎週、たしか金曜日はドーナツの日でした。隔月に、大きな会議で生のビールやおつまみを提供しながら、映画の状況を発表しました。様々な趣味を持つ社員がいました。そして部によって、自分で作ったテーマや飾りがありました。自分で珈琲の豆を焙煎したリガー(3DCG 用語:アニメーションのキャラクターの動き方のプログラマ)から本当に生の珈琲の豆を直接で買えました。毎年行われるタレントショーを勝ってみるために、私たちのチームはロックバンドを作りました、昼休みに上映の部屋に練習しました、ボスはかなり技能を持つドラマーでした。その部屋のプロジェクターの電球は日本円で300万円かかったので、音楽を弾く音で決して壊れなかったのは幸いでした。会社では、私は最も若い一人の社員でしたので、アニメーションの歴史、アート、趣味と産業の洞察を習う機会がいっぱいありました。

ニモーナの監督達の一人は前にここで働きました。
勤務地のハロウィン。
季節的に変わる所と常設されていたデコレーションがありました。

そしてとても大切な気づいたことは家族と子供達がいる社員がたくさんいることでした。これは私の前の経験と比べて珍しかった。ハリウッド映画を作るのは、経済的に厳しい産業ですので、ビジネスを行いながら、ひどい産業時間を働いて、単身赴任を受けて、家族から離れる経験者はいっぱい居ます。学生や素人以外、この業界の人はだれかしら過労死か自殺で亡くなった同僚を知っています。嘆かわしいことです。

アニメーションは基本的に若者の魂を鼓舞するものと思います。アニメーションの作り方は難しくても、努力を入れると、自分の作品は思い出と感動と大笑いとして少しでも人々の幼年時代の部分になると思います。ブルースカイの社員の多くは子育て中で、子供の映画を作りました。私はそのころ自分の子供がいなかったけれど、子供の世界に対して深く敬愛が感じられました。私のチーム以内で、三人の子供が生まれました。それによって自分の若い魂の残り部分も守りました。

素晴らしくて優しい環境でも、私達はサボったりしませんでした。ブルースカイはWDASとピクサーの3分の1の人数でも、それらのスタジオのように18か月ごとに、一つの上々なアニメ映画を作りました。5人だけで自分のレンダリングエンジン「CGI Studio」を保ちました(ソース1)。2017年にアカデミーから技術の賞をもらいました(ソース2)。「大きな会社になったのに、わくわくして小さな会社の雰囲気」とは言えます(ソース3)。その雰囲気は創立者達からの会社文化から受け継ぎました。ブルースカイ創立者は面白い人達でした。5人は天才です。一人は文字通り核物理学の専門家でした(ソース4)。他の人はNASAのアポロ計画の電子工学者でした(ソース5)。そしてクリス・ウェッジさんはアーティストとしてとても先駆けてのアニメーターと監督として、「アイス・エイジ」のフランチャイズを作って、前と言った通りに、2000年代のディズニーを謙遜させました。

冬の太陽が早く沈んだ後で、バスで帰宅していた時に、反省時間はありました。同僚達と正直にその日に起こったことに文句を言う機会がありました。会社は優しかったので、人事的な文句より、現在の制作「スパイ in デンジャー」の日常的なプロダクションの問題を軽く訴えました。スタジオの実績は過去にある実績でしたというテーマがよく出ました。未来が果たしてどうなるか、わかりませんでした。しかし、地平線に目をやると、光も見えました。ニモーナはその光でした。しかし問題が起こって、それに文句を言って改善を要求するというサイクルに慣れていましたので、この日常的な兆候を無視をしていました。徐々に衰亡していく中で、早朝の闇と日暮れの闇の差は見分けにくいです。

こぼれ話ですが、そのバスは私の日本語学習の旅立ちでもありました。「スパイ in デンジャー」の主人公は鳩に変身します。「鳩」は私が82番目に覚えた単語でした。


5・過去の重さ、未来の軽さ

映画に直に触れることは、最高に「生きている」感じがします。依存症に陥りそうなくらい、気分がいいものです。本物の映画のピクセルを変える機会は特別な権利です。そしてその権利を得るには、山程の練習と集中も必要です。私の場合、大学の頃一週間に二回は徹夜をしました。言うまでもなく他人はより努力したと思います。私はお勧めしませんが、その努力が自分の魂や集中を鍛えるという美点はあります。故事に曰く、「国破れて山河あり」。アニメーションの会社においては「上層部破れてアーティスト残り」だと思います。すなわち、直接映画に触れると、触れない人より長生きできます。

徐々にフォックスの幹部から退職を知らせるメールが来ました。フォックスがブルースカイを統括する時代のお終いがやってきていました。その時代はもっとコミュニケーションがオープンで上層部とも直接交渉できました。同僚達によると、以前は直接副社長に給料を掛け合えました。数年前にあるアニメーターは文句いった後で、給料が二倍になったという噂が影から漂いました。そしてディズニーの重役者はすぐに皆の給料を設定して、大きな映画によるボーナスのプログラムも中止しました。フォックス時代の共同社長の一人はクビになりました(ソース1)。残りの共同社長はシナリオライターで、2017年にディズニーから来たので、映画が深くわかるだけでなくて、ディズニーの社内のことも詳しかった(ソース2)。それから長い未来を守るために、共同社長達は未来向きのプロジェクトを開始したかった。

しかし、映画を計画するには長い手続きが必要です。ディズニーがブルースカイを買った後「スパイ in デンジャー」はまだ制作中でした。カッコイイスパイ役のウィル・スミスさんと〝本の虫〟役のトム・ホランドさんが一緒に世界を守ろうとする喜劇のアニメーション映画です。脚本は王道なのに、ブルースカイのスタイルの本質を纏める究極的な模範作品と思います。そしてその時には知らなかったけど、「スパイ in デンジャー」はブルースカイのスワンソングになりました。

ブルースカイのスタイルには、良い面と悪い面があります。前に言った通り、2000年代、ブルースカイは先駆的な会社でした。ブルースカイのアーティスト達は自分たちの手で、画期的な技術をたくさん編み出しました。しかし時代が進むにつれその技術は古びて、先駆者としての特徴を失ってしまいました。基本的に、アニメーションのレンダリング(用語:綺麗で究極のイメージを作るソフト、光とモーションブラーなどが効率的で勘定します)は他の会社より遅かった。それから、ちょっと恥ずかしいけどソフトが遅いので4Kより、HDだけで作られました。そしてイメージには誤りがある場合は、ちゃんと直してまたレンダリングのイメージを待つより、イメージを合成ソフトウェアで直しました。加えて毎回イメージを作りたいと、前のデータの輸出も非常に非効率的でした。

その条件は不便でも、皆は高く才能を持って、頭が良くて、スマートな策戦を工夫して、案外に早く計画して遂行できました。その上、アニメーションのクオリティは世界中でトップクラスでした。特に、broad animation(アニメーション用語:文字通り「広い・アニメーション」、表現的なアニメーション、ルーニー・テューンズみたい)は最高と思われていました。多分ピクサーの黄金時代の映画と比べて、ブルースカイ風の物語は重厚で深いというわけではないが、もっと喜劇的で真剣にエンタメ特徴を持ちました。スルスルと流れるようなアニメーションで、冗談やギャグだらけの映画は皆で楽しめました。

しかし世界が変わっていました。ブルースカイを現代化して、技術を革命したい人がいっぱい居ました。私のように転入者がいっぱい居て、特に大切な社員はディズニーから来ました。最高技術責任者、ハンクさんでした(ソース3)。ハンクさんも先駆けで頭が良い人ですので、新しい技術の方針を決定しました。「スパイ in デンジャー」後で、次の映画ニモーナは古いCGI Studioのレンダリングのソフトフェアの開発を捨てて、ピクサーのRendermanを取り込んで、最先端のUSDのデータフォーマットも使うつもりでした(ソース4)。

そして技術だけでなくて、監督達のトップレベルの創造的な発想も変わっていました。ブルースカイの「浅い」と言われる物語はエンタメを真剣に考えた末のものでしたが、現代の社会は虚無主義になりました。最近のハリウッド映画やアニメーションはアメリカのモダンの発想に従って、過去の社会文化を否決する傾向も人気になりました。

「スパイ in デンジャー」の監督達の二人はとても優しい方です。ニックさんはアニメーターで、トロイさんはストーリーボードアーティストでした。長年ブルースカイに働いて「スパイ in デンジャー」をフォックスの幹部に映画を売り込んで、グリーンライト(映画用語:制作を作る許可を貰う)を納得して、初監督達として、映画を作ってみました。一からブルースカイ風の作品でした。しかしこの物語の語り方は古臭い印象もありました。

ニモーナの監督は逆でした。監督の名前はパトリック・オズボーン。2015年に、WDASの初監督として「愛犬とごちそう」でアカデミーのアカデミー短編アニメ賞をもらいました(ソース5)。そして後で、自分の長編アニメーション映画を作りたかったので、ブルースカイに移って、映画ピッチを計画し始めた(ソース6)。「ニモーナ」は元々に、ミレニアル世代のアメリカのウェブ漫画のイラストレーターの社会から来ました。作家は「N・D・スティーブンソン」です。どういうわけかパトリックさんはN・Dさんの信頼を得て、ニモーナをアニメ化する許可を得ました。

物語としてニモーナは様々な点で最先端です。探求心、同性愛、アイデンティティのテーマ、政治汚職、プロパガンダ、社会の圧力と、それにより自分を責めてしまう若者達の心、そしてトランスジェンダーに関するテーマがあります。しかし、ニモーナの世界観は悲観的ではなくて、ブルースカイ風に若者の世界を敬愛して、魂を鼓舞する特徴があるのは早い頃から、明らかでした。

2019年の9月下旬に「スパイ in デンジャー」の3DCG の仕事がほとんど完了しました。そしてクリスマスの日に、開幕することを計画しました。しかし大きな問題がありました。ニモーナのストーリーはまだまだ完了していませんでした。これからブルースカイの衰亡の兆候が溢れるようになりました。何百人ものアーティストが突然何もできなくなった(ソース7)。数人のブルースカイの社員達にとって永遠に。


6・暇人の手許は悪魔の遊び場

「どうよ、ニモーナは?」その日、ブルースカイでそんな言葉が飛び交いました。ブルースカイで初めて作業中のラフカットが上映された日でした。実は、社員の評判は「がっかり」といった反応がほとんどでした。良い所があっても、出来に対して不満がありました。映画制作では、それは特に珍しくもない状況です。映画制作の進行は川のように流れて、クオリティはよく変化します。時には流れが速くなり、順調に進みます。時には滝壺に落ち、どうにも進まなくなります。

そのような調子で作業を繰り返し、数カ月後にまた上映されました。「ダメだ!」少し直しても、脚本は以前のように問題だらけ、殆どそのまま変わりませんでした。

このステージでは3DCGのアニメーションは少なかった。殆どストリーボードの描きやレイアウト(専門用語:3Dのシーンがアニメーションを作る前に、カメラやセットを大雑把に組み合わせる仕事です。こんな社員は「レイアウトアーティスト」と言います)のショットしかなかったので、その美しくて究極的なアートより、監督の発想と判断に委ねるしかない状況でした。

だんだんプレッシャーが高まってきていました。勿論、脚本が定まる前に、シーンのアニメーションを作るのは危ないです。しかし、暇なアーティストの数が増えました。そして、ニモーナの監督はもう2年間でプリプロダクションをしていたので、時間がたっぷりでしたのに、プロダクションのアーティスト達の閉塞感が日に日に上がりました。

物語として、ニモーナは映画化するために様々な試練がありました。まず原文はウェブ漫画です、小説的な脚本がありません。そしてニモーナは王道のSFみたい技術とヨーロッパ風のファンタジーのジャンルを混ぜるので、注意しないと、お互いのジャンルの要素がごちゃごちゃになりやすいです。カッコイイ背景のつもりでも、そのジャンルの混ざりは分かりづらい可能性があります。そして、原文を読むと、物語の第三幕はちょっと弱いです。漫画なら、三幕構成を使わなくても話がうまく進むこともあります。しかし、映画にとっては大問題です。

そして直前の2019年8月に、フォックスの共同社長の一人がクビにして、ディズニーからの役員は新共同社長として就きました。そして噂も怖かった。2018年6月に、社長として「ディズニートゥーン・スタジオ」という1990年から安いアニメーション続編映画を作るスタジオを閉じました(ソース1)。他の墓石でした。

何度も上映されて、何度も失敗しました!最も大変な問題は映画がつまらなかった。そしてあちこちちょっと不細工な瞬間がありました。バリスタという人物の元は佗しい貧民街に住んだので、少し無神経な感じに表現されました。バリスタの出身は「ガッタータウン(訳:下水街)」のように名付けました。監督と私は同じ美術大学を卒業していましたが、超高額の学費が必要な学校に通った自分たち、つまり社会的に恵まれた立場の人間が、そうでない人たちの故郷に対して見下すような名付けをするのは、たいへん不誠実で傲慢な態度だと思いました。そして漫画からの要らない人物や瞬間、特に「ブリッツマイヤー」という人物はまだまだ無駄な要素を含んでいました。

監督と私は同じ大学の卒業制作の同じ先生のもとで育ったので、監督の創造的のDNAを深くわかりました。母校のアニメーション専攻は短編映画専門です。それだけでアニメーション産業では、長いキャリアを築けます。しかし長編映画と短編映画の創造的な問題はとても違います。ブルースカイスタジオは監督を全力でバックアップしましたが、監督は(これまでに素晴らしい短編を生み出しつつも)長編の経験が少ないために、ニモーナのような長編脚本をうまく書くことができませんでした。そしてアーティスト達の間で、オズボーン監督と仕事をするのは難しいと評判されました。アニメーション産業は連携が非常に重要ですので、それは大きな欠点でした。

やはりオズボーン監督はクビになり、ブルースカイを辞めて、そして「スパイ in デンジャー」の監督達(ニックさんとトロイさん)がニモーナの監督に就きました(ソース2)。この兆候を見るには、虫眼鏡は要らないね、ワトソン君。


7・最後の兆候

“I LOVE THE NEW INTRO! Thank god there’s no Billie Eilish.”
(新しい冒頭が最高!!ビリー・アイリッシュの音楽が無くてよかった!)
“I love the 'Knights Tale' energy in the first act.”
(第一幕の「ROCK YOU!」のエネルギーが大好きだ!」
“METALLLLL”
(メタルーーーー!!!)
“Nimona healing moment is really heartwarming and sweet.”
(ニモーナの心理が癒す瞬間は胸が熱くなってとやさしかった!)
“I love the cuts to Blitzmeyer, and her gang.”
(ブリッツマイヤーと取り巻きが映画からカットされて良かった!)
“Ballister's "I love you Too" moment is good but feels fast in acting.”
(バリスタの『お前も愛してる』瞬間はいいけど、演技は不自然に速くすぎた)
“I genuinely felt sad that Nimona was "dead"ーnice job!”
(ニモーナは死んだと思った瞬間に、本当に悲しくなった、よくできました!)
“The new story overall is so much better.”
(新しい脚本は全体的に良くなっていた!)

上記は2020年6月1日に上映されたラフカットのメモからの評価でした。新監督達によってニモーナのクオリティは大幅に良くなりました。ぎこちないところを切って、誠実さを入れました。しかしそれまでに、9か月間殆どのアーティスト達はまだ作業待機せざるを得ず、脚本ができあがるのを待っていました。

3か月間前にコロナウイルスが世界を襲ってきました。2020年3月は世界中が緊張の時期でした。ブルースカイスタジオでは、同僚の一人はウイルスのせいで病気になって、病院の換気装置で命を守っていました。同僚が生き残って幸いでした。数日後、昼ご飯の後で会社からメールが来ました。社員の皆は当日できるだけ机の大切なものを取りにきて帰宅することが命令されました。テレワークになる方針は決まっていたので、将来に戻らないつもりでした。

テレワークの決定はびっくりしたけど、IT部はとても効率的でしたので、2週間後には仕事の状況はほとんど大丈夫でした。やっと脚本がブラッシュアップされてきたので、やりがいを感じられる作業が徐々にできるようになっていました。それまで皆はクロストレーニングしたし、新しい技術を試したし、できるだけ下準備を果たしました。私の場合、普通より高性能の映画技術を作りました。すぐに、ショットはパイプラインから流れ出せる限り、とても効率的で映画を完了することはよく整えました。

しかし遅すぎました。最初からディズニーはブルースカイを狙いを定めていました。ブルースカイの社長達は、なんとしてもスタジオを死守しようと、2つの策戦を実行していました。スタジオの未来の価値を増えて、廃業の値段を上げる方針を果たしました。「スパイ in デンジャー」の時代、物語の発展チームは次の3つの映画を書き始めました。短編映画アニメーションのプログラムも設定して、短編映画の売り込み方を工夫されました。この頃に感動したのは、はるか先の映画を売り込む会議に参加できたことです。スタジオの創立者、クリス・ウェッジさんは素晴らしい映画の考えを見せて、そんな映画の原始をこの目で見られたのは、とても癒やされるような思いでした。リブランドも計画されて、新しいロゴを社内では試していました。スタジオの建物も改造されて、オフィスをもっと便利で繋げるために、建物を借り、2階から3階までの階段を一百万ドルかけて建設されました。しかし、階段の建設以外のこと——新しいロゴ、3つの映画の制作、短編映画プログラム——は徐々に中止になっていきました。

頭脳流出も起こりました。次の映画の監督達はクビにしました。複雑なプログラムを書ける人も引退や退職しました。多分、いつもより頭が良い人は未来をいつもより推測できる場合もあります。 それでも、あくまでもディズニーにブルースカイがまだたくさんの価値があると見せてみる人達はいっぱい居ました。

生憎、2021年2月9日、満員のズーム呼び出しでは、ジム・モリスというピクサーの社長は20分間以内、スタジオが廃業されることを報告しました(ソース1)(ソース2)。最後の兆候は私たちの墓石でした。


8・ブルースカイの河原

噓つきは泥棒の始まり。ブルースカイの廃業が告げる一週間前の段階でも、まだまだニモーナの制作のためにアーティストが入社してきていました。しかし二週間前にあるプログラマーがちょっと怪しく引退しました。そのように、スタジオに関わっていた時期が近くても、アクションを起こすタイミングによって、それぞれのアーティストの運命は大きく異なるものになりました。よく考えると、会社は廃業の究極的な瞬間までいつものように作業を行われなければならないものです。

その夜、自分のパーソナルメールに退職金の情報が届きました。計画では皆は4月まで給料を貰って、後で雇用時間の年数によってもっとお金をもらうことができるとされていました。殆どの人の場合、スタジオ閉鎖宣言から3―4か月後には給料が止まることとなりました。アメリカでは州によって退職金は義務です。そして大きな会社の場合、義務の場合ではなくても、内部告発者を減るし、公にブランドイメージを損なうことを避けるし、退職金を払うことは普通です。表面的にはディズニーは優しいふりをしていたので、文句を言う人はほとんどいませんでした。しかしこの優しい顔はまやかしでした。この退職金で文句を言いたいアーティストの沈黙が買われました。

私のメールより

覚えておいて頂きたいことはアメリカでは会社の補助なしでは健康保険料は考えられない程高いです。特に家族がいる場合です。尚、ブルースカイの社員の間で家族を持つ人がいっぱい居ましたので、殆どの社員の場合、リラックスのゆとりは全然ありませんでした。熾烈の就職戦争が始まりました、受験戦争みたいでした。

ディズニーは大きな株式会社で、他のスタジオの親会社ですので、勿論ブルースカイの社員はピクサーとWDASの応募すると優先されました。しかし、これは真っ白で純粋な援助ではありませんでした。ディズニーから仕事を受けるなら、退職金は取り消さる条件がありました。そして、正規雇用のオファーではなくて、短期間の契約社員のオファーしかありませんでした。ブルースカイに対して忠実な社員の場合、失業にせよ退職金を失くすにせよ、大変な選択肢ですので、裏切る気持ちが感じられます。私の部署以内、一人は14週間程の退職金を蹴って、26週間契約のディズニーの仕事を受けました。プレッシャーが大きかったので、悪魔との取引でも全然責められません。私の場合、そのボーナスの4週間の退職金が欲しかった。しかしだんだんと、二度とディズニーに関係するまいと思うようになりました。

2021年2月18日、ニモーナの最後の作業中のラフカットがお別れ会で社内上映されました。上映した前に、涙だらけズーム会議では監督達はニモーナを祭って「私達が解散しても、この素晴らしい映画の物語は世界に存在するべきで、みんなに届けてください」のようなことを言い、心から救いを求めました。映画を見ながら、とても悔しく感じました。本当に最先端な作品なくなることはあまりにも残念でした。ディズニーの意向に逆らって、映画の最後のシーンで主人公の二人の男がキスしました。

その頃のディズニーのアニメーションスタジオは自然に本当の同性愛者の現実的な人物を表現するより、クィアベイティング※をよく実践しました。その頃、噂が広がりました。ディズニーのトップの人達は、最初から同性愛者と明かされているキャラクターにおいても、キスを禁止したがっているという噂です。3年後、監督達はこの噂をニュースで事実であることを公表しました(ソース1)(ソース2)。ニモーナは、アニメーションの技術だけではなく、物語としても先駆的でした。

最後の訪ね

数週間後、机から残り物を取って来るつもりで、ブルースカイのスタジオを最後にもう一度訪ねました。葬式のような雰囲気が強かった。そして私の同僚達との最後の出会いでした。その時に、皆は哀しくても、笑い話もありました。ブルースカイの建物の所有者はディズニーは賃貸が終わるまでに、契約に従って、その一百万ドルの階段を解体して、床を前のように戻さなくてはならなくて、また一百万ドルを払わなければならなりませんでした。その階段は殉教者のようですね。今でも考えると爆笑してしまいます。後でブルースカイの出口を渡ると、記念品として、あるアーティストは特別なポスターが配られました。感動しました。これを最後に二度とブルースカイを見ることはありませんでした。

2021年4月10日に、ブルースカイはとうとう消滅しました(ソース3)。

※作中のキャラクターの性的指向を曖昧に表現して世間の関心を引くが、クィアであるという明言を最後まで避けたり、後に否定したりする表現を指す。クィアな人たちの魅力を利用しながらその存在を否定しているため、批判の対象になる。


9・殺しても、殺しても、蘇る

しかし、ニモーナは墓地で永遠の眠りについたわけではありませんでした。

実はブルースカイの廃業が報告した途端に、監督達はもう策戦を工夫し始めました。まず社員を募集してみました。しかし皮肉なことに、タイミングが悪かった。募集した時にはスタジオ閉鎖の発表からもう1か月間が経っていたので、たくさんの人はもう新しい仕事を見つけていました。そしてお金や保険が不明だけでなくて、大きな会社の生活とインディーズのスタジオの生活はとても違うので、受ける人は少なかった。多分「私達は年を取りすぎていて、気づくのが遅すぎた」でした。

ディズニーに散らされましたので、才能のある社員は新しいアニメーションの仕事を見つけようにも、未来の機会は薄かったので、アニメーション産業に残るくらいなら、毅然としてアニメーションの産業を永遠に引退しました。ゲームやテックなどの隣の産業の技術を目指す人達がいっぱい居ました。Unreal Engineはブルースカイの社員のために無料で6週間のトレーニングワークショップを行いました。五割は興味を仄めかして、二割程の人達はそのトレーニングを参加しました。

勿論ピクサーとWDASへ移った人達も居ました。しかし産業の未来は暗いし、契約が短いし、今ではブルースカイはディズニーのアニメーションの会社に残る人は少ない、一割以内と思います。私のネットワークの検索の限りでは35人しかないです。私の部署ではゼロです。

2022年4月11日に奇跡が起こりました。監督達はネットフリックスと一緒にニモーナを救済することを告知しました(ソース1)。どうやってこの映画はディズニーから救われたのか元ブルースカイのアーティスト達の間で語られるようになりました。その頃、私は関係なくなったので、直接は知りません、しかし推測できます。監督達のインタビューによると、ネットフリックスはお金を払って、再製作の権利を買ったことが仄めかされました(ソース2)(ソース3)。多分ウイルスに経済を破れられたので、恥ずかしくても、競争の会社の有益になっても、ディズニーは何か方法でも必死でお金を儲ける機会を取りました。

しかし嬉しさと同時に、悲しさも感じました。ニモーナの再製作は奇跡です。アニメーション産業の墓地では、一度製作が中止された映画がよみがえることは本当にめったにありません。しかし、他の制作会社によって映画が完成して羨ましかった。そしてその会社はカナダにあるので、カナダの政府の給付付き税額控除だけで映画が作られるのも仄めかされました。経済的にアニメーションと映画の産業は不健康だし、アメリカの物価と人件費は高過ぎだし、アニメーションは大好きでも、アニメーション産業に参加したいなら、WDAS、ピクサー、ドリームワークス以外、アメリカに住まない状況になりました。そして技能人の場合、外国へ移って収入を減るくらいなら、単に産業を変えると決める人はいっぱい居ます。

その背景を記憶しながら、2023年4月の月末にワクワクするニュースが届きました。ブルースカイの元社員のために、公開前に映画上映が行われることになりました。それはブルースカイを廃業した二年後のことです。遂に最終版のニモーナを見ました。ニモーナが再製作される報告と同じように、一喜一憂しました。奇跡は本物でした、ニモーナは思った通りに素晴らしい映画です。ディズニーの卑怯な経営陣と妥協せずに、監督達と原文の作家の意志に従って物語を語られました。しかし、アニメーションのクオリティはやはりブルースカイのつもりと比べて低いです(ソース4)。アニメーションの質もまあまあで、ブルースカイの映画と比べてライトの質も低いです。私は前の版を観たので、事前の期待に沿えませんでした。ずーとモーションブラーの質、ライトと陰の質、クラウドの質、FXの質等々の思い出に対して比較しました。

上映した後で、すこしショックを感じました。私が感じてきたストレスは癒されました。しかし大切な結論に達しました。ニモーナは物語として、存在するべきです。しかし産業は不健康ですので、ブルースカイ程の美しい良作は今や存在できません。今頃の3DCG を基にした欧米アニメーションの産業では、先駆けの映画は二度と作らないと気づきました。ニモーナ後で、幼い頃からの3DCGの素晴らしくて先駆けのアニメーションの映画に参加する夢はもう終わりました。

とても長く感じた2ヶ月間の後で、とうとう2023年6月30日にネットフリックスでニモーナが公開されました。

こぼれ話、2022年4月13日に、ブルースカイのアニメーター達はちょっと仕返ししました。アイス・エイジのスクラットはリスのキャラクターです。五つの映画でお腹が空いたので、ずっとドングリを追いついても、決して捕まえることができませんでした。内緒で、不明なブルースカイのアニメーター達は多分「塩土化」しながらスクラットはドングリをとうとう捕まえて食べたことをアニメーションにしました。オンラインで、ブルースカイのファン達から喜びと嘆きのコメントが寄せられて、カタルシスを感じられました。(ソース


10・果てしのない文化戦争の一戦

「ディズニーがスタジオを廃業したことは悲しかったし、私達の最も親しい500人の仲間達と家族が離散したことはとても辛かったが、ある意味で、映画は自由にあるべきすがたになる可能性を作りました」
 - 監督トロイさん (ソース)

ネットフリックスの映画の映画公開は普通の映画公開と比べてちょっと違います。ネットフリックスは一瞬で全力で映画を発表して、皆の注目を浴びて、すぐに次の映画を移る傾向があります。世間の目の時間は短くても、その瞬間はとても楽しかった。ユーチューブで調べると、ニモーナのクリップとファンビデオと映画評論家の映画評は数百万ビューを溜まる動画がいっぱいあります。そしてツイッターなどでコメントを読んでいると、ディズニーはどうして一体ブルースカイを閉鎖したのかというコメントもよく書かれています。たくさんLGBT+メディアで映画も高評価を貰いました。そして、大人の評論はともかくとして、ブルースカイの創造的の芯という風に、ニモーナは若者を魂を鼓舞する力をまだ持ちます。記事によると、監督達はLGBT+の家族と一緒に上映会を参加した時に、監督達はとても感動したということです(ソース1)。

ネットフリックスによると、ニモーナは大当たりでした(ソース2)。しかし、ストリーミング産業の経済的な状況はハリウッドの一番大切な秘密です。なおかつ、株価以外、第三者による信頼できるソースによる発表がないので、本当の状況は不明です。それでも様々な立場から言うと、ニモーナは明確に大成功でした。2023年以降のディズニーの映画は、(ネット映画評論家達の間では)どれもガッカリさせるような問題作か、単にダサい映画だと思われていました(ソース3)(ソース4)。映画評論家だけでなくて、アニメーションの産業以内でたくさん権威性を持つ「Annie Awards」がWDASとピクサーの映画をノミネートすることは長年なく、1992年以来初めてWDASとピクサーの映画でもない二モーナがノミネートしました(ソース5)。結果、ニモーナは9賞のノミネートされて、2賞を勝ちました。ディズニーにとって、とても恥ずかしいことでした。

2024年1月23日にニモーナはアカデミー賞にノミネートされました(ソース6)。すぐに賞を勝つために、ニモーナの監督達とネットフリックスはディズニーアニメーションに対して宣戦布告しました。ネットフリックスはユーチューブでニモーナを無料で一週間配信しました。監督達のインタビュー記事によると、アラン・ホーン、という前のディズニーのチーフ・クリエイティブ・オフィサーはニモーナがLGBT+の内容が含んでいるという理由で、ディズニーは映画の物語を否決するつもりでしたようにと伝えました(ソース7)。

ノミネートされたタイミングも面白かったです。2014年前後からアメリカでは「文化戦争」という大きな不変熾烈な社会議論が争っています(ソース8)。ディズニーは大きな参加者です。この話題はざっくりと語るには難しいので、ここで少しだけ説明できる部分をまとめると、左翼にせよ右翼にせよ、ディズニーの社会的な問題の処理について詳しく観察している人達の中で、ディズニーに満足している人はほとんどいません。ディズニーの欲張りは度を超していると言えます。

左翼からの視点では、ディズニーの映画を作るアーティストはLGBT+の話題やテーマを紹介してみた時に、ディズニーは映画を中国と中東のマーケットにまだ参加したいために、いつも同性愛者のシーンは意図的に短くさせて、切りました。そして、そのようなマーケットに送り出すバージョンは地元の法律に従って、シーンを削除しました(ソース9)。2022年に「HB 1557」というフロリダ州のLGBT+と関する法案が社会議論になった時、公にはLGBT+派を応援したのに、ピクサーのLGBT+の社員が同性愛者と公表しているキャラクターを表現したときにはディズニーのトップはニモーナのキスの瞬間のようにその件を禁止しました(ソース10)。間違いなく風紀は全然持ちません。

右翼からの視点では、ユーチューブでオルタナティブ・メディアによって、毎週木曜日と金曜日にディズニーを馬鹿にする生配信を1万5千人以上が視聴しています(ソース11)。こんな生配信は大抵、右翼と中道的なファンを代表しています。最近のディズニーに関係するニュースは彼らにとって恥ずかしいものが多いので、こんなニュースをもとに作ったビデオはよく数千万、数百万ビューも溜まります。ディズニーは会社として、過ちと自損の恥ずかしい出来事がいっぱいあるから最近簡単になりました。たくさんの人にとって、ディズニーの作品を楽しむより、ディズニーの作品をからかう方が楽しくなりました。

そして、ファンとネットの社会評論家だけでなくて、ディズニーの頼りの投資家達もディズニーの取締役会の戦争をしています(ソース12)。ネルソン・ペルツ氏はボブ・アイガー最高経営責任者に対して、計画が全然ないだけでなくて、未来は暗いと思っています。会社はフォックスの購入によって、負債は無責任的に大きくなって「文化戦争」の関与はたくさんファンを払い出してしまいました(ソース13)(ソース14)。2023年10月にディズニーの価値は一株につき80ドルを下回って、9年間でもっとも低い点に到達しました(ソース15)。2023年に情報源よると、映画は10億ドルから20億ドルに至るまで損失したと思われています(ソース16)。そしてUKは公に申し込んだ給付付き税額控除の情報から予算と本当の経費を比べるようになりました。「フォースの覚醒」というスター・ウォーズシリーズ作品の場合、映画の公開の8年間後で、2億ドルのはずの予算の映画は本当に5億ドル以上をかかりました(ソース17)。このようにディズニーの映画の予算は大幅に過少申告をしたので、投資家に財政的な嘘をついている可能性が高いと思われています。

この複雑な政治、社会、経済の話題を背景に伝えたいことは、ディズニーは基本的に社会の重い責任の役割を果たすことが出来ません。様々な会社を買える権力を持っても、買った後で、率いる能力はかなり低いです。

アニメーション産業の墓地の墓石たちの名前を読み取ってみると、名前は「とある時期においてはディズニーの一部だった者」と読めます。白い手袋は凶器として、某鼠はたくさんのアニメーションの会社を窒息させました。

そろそろ、2024年3月10日に、アカデミー賞の生放送が近づいています。

こぼれ話、LGBT+の話題以外にも、最近ディズニーは恥知らずなことをしました。2015年の「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」では黒人差別的に、ジョン・ボイエガを中国版のポスターから削除しました。(ソース

左:アメリカ版、右:中国版

2018年にブラックパンサーの中国版のポスターにチャドウィック・ボーズマンの顔を仮面で隠しました。(ソース

左:中国版、右:アメリカ版

2020年に、ムーランを公開した時に、エンドロールにディズニーは新疆ウイグル自治区の強制収容所の官庁への感謝を書きました。(ソース

ムーラン(2020年)のエンドロールから

11・鼠帝国は滅ぶべきか

アニメーション産業の墓地を散歩すると、空き地がまだまだあります。墓石に名前はまだ刻まれていないのに、生き残っているアメリカのアニメーション制作会社が少なくなりました。多分私のようにもっと明るかったアニメーション産業の時代に生まれたならガッカリしたでしょうが、その前の世界は今や存在していないを受け入れなければなりません。ブルースカイの衰亡の話はそれをはっきりさせるとおもいます。ここまで読めば、アニメーションが大好きならどうすればいいですかと迷っているのは当然です。様々な意見があります。

一つの反応は「革命」です。すなわち、ディズニー社内で制度の弱点を直して、今の大きな資本金と経験と権力で、前の名誉された映画のように、コーポレート的でも、素晴らしい映画を作る制度を再建設します。しかし、人事的な立場から言うと、トップの重役者は変わらないなら、会社も変わることはできないと言えます。ディズニーは創造的な会社として波の満ち引きを繰り返してきました。何しろ20年前に、WDASの本社も危うく廃業する恐れがありました。これは歴史的に大切な教訓であると私は考えます。少数派にはなりましたが、「未来はまだ刻まれていない、時代の流れに逆らってでも救える」と思っている人はまだいます。しかし、私は考えが甘いと思います。

他の反応は「加速主義」です。すなわち、この下降している制度がこのまま続くのを許して応援して、ディズニーは自損事故によって今のアニメーション産業の状況は破壊して、後で全然違う人が元の3DCGの創立者のようにもっと正しくて産業を再建できると考えている人も居ます。ディズニーへの恨みを持つ人達にとって、この考え方は心理的な傷を癒されていることです。因果応報でしょう。しかし、覚えておかなくてはいけないことはアートの流行は常に変化しています。制度が崩壊して空白期間に入っている間に、消費者の好みが変わって、前のようなアニメーション産業の維新より、単に他のメディアの作品を楽しむ可能性もあります。小説、オペラ、アメコミ、映画などなど20世紀に黄金時代を経験したメディアはそれ以来、二度と黄金時代のような人気さに戻っていませんでした。これは一つの興味深いトピックですが、1940年前後にアメリカの世帯は大抵一週間に二回映画館を訪れていました(ソース1)。

もう一つの反応は「競争」です。すなわち、他の競争会社は技能が高いアーティストをたくさん集めて、自分達の力で素晴らしい映画を作って、ディズニーアニメーションの地位を奪おうと狙っています。30年前、これはブルースカイとドリームワークスの計画でした。尚更、アメリカ人の間で、理想的にアメリカのビジネスの強さは競争をもとに作るのは広く信じられている発想です。しかし、実際はディズニーの独占だし、アニメーション産業の頭脳流出もあるので、生憎前の名誉を取り戻すのは夢の中だけでのみ出来ると思います。アニメーションの産業は才能を持つ人を確保のために、業界の中だけでなくて他のもっと儲ける産業も競争しています。

現実的に、アメリカのアニメーション産業の状況は悪化し続けるものです。そして、ブルースカイのようなアニメーションは今、遺骨だけが残っています。革命、加速主義、競争という選択肢の間で、将来的にどれが起こるかは不明です。

しかし、一つの希望の兆しがあります。ニモーナは死んだのに、蘇って、実際にアカデミー賞にノミネートを貰いました。勝てる可能性もあります。一方で、アカデミー賞は不公平です。アメリカではアカデミー賞の番組は「ABC」というディズニーを所有されるテレビネットワークで放送されています(ソース2)。そしてアカデミー賞の投票者は簡単に印象操作されてしまいます。そしてアカデミー賞の投票者の一部が実際に一度でもノミネートした映画を見たことがないことが噂となっては最近様々なエンタメの雑誌では問題になりました(ソース3)(ソース4)。王道の冗談で「(ディズニーへの偏向が強すぎるために)ノミネートされただけの映画が真の受賞者だ」というものさえあります(ソース5)。

全体的に、アーティスト達のキャリアは短いです。自分の時間が来ると「私達は年を取りすぎていて、気づくのが遅すぎた」と言われるでしょう。そして、社会的に経済的な困難のせいで、時代精神の点観から結局他のメディアの作品は自分の好きなメディアを替わる可能性もあります。良い作品を創造するということは、複雑で儚い営みですので、ブルースカイを通して昔の時代の3DCGアニメーション映画産業に参加できたことを深く感謝します。

今はアニメーション産業の次の墓石の名前を心配するよりも、私とブルースカイの皆様と一緒に、ニモーナを応援してください。そして、アニメーションが大好きなら、できるだけ全力で楽しんでください。

こぼれ話、クリス・ウェッジさんの売り込んだ映画のピッチも蘇る可能性がありそうです。是非作られるといいです。楽しみにしています(ソース)。

スタジオの皆が景色を楽しんでいました
綿みたい森林の上に青空

後書き


今まで読んでくださって、誠にありがとうございます。この話題は個人的だけでなくて、日本語での表現はかなり難しいし、私には外国語の天賦の才能を全然持っていないので、たくさん努力しました。

セトさん、ムラノさん、日本語のニュアンスを説明してくれて、相応しい言葉遣いを教えてくれてありがとうございます。


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