傷を一秒で自己修復する新素材を開発

近年、合成生物学が進歩して、生物の遺伝子を新素材のレシピとして使うことができるようになった。

生物の能力を取り込むことで、既存の非生物学的な素材に特性を得られる。

自己修復できる素材がいくつか開発されてきたのだけれど、数時間、数事実を要して、修復後の強度は低下することも。


今回、イカの歯を使って開発した新しい素材は損傷をすぐに修復して、強度を保つことに成功したとか。

イカの歯には自己修復能力を持っていて、この再生能力を利用して柔らかい素材を作った。

イカの歯というのは腕の真ん中にある捕食する方じゃなくて、吸盤の中心部にある部分で獲物をつかむために使われているところ。

この部分がひびでも入りようものなら、たちどころに自己修復してしまうすごい部分だった。

このイカの遺伝子を組み換えることで自己修復できる人工素材を作ろうと考えたという。

で、出来上がったものは切っても突き刺しても1秒以内に自己修復。しかも、そのあとの強度も同じレベルまで回復した。

普通は損傷を受けるとどんどん劣化して、強度が落ちてしまう。構造に亀裂が入ってしまうためで、この素材は途中で水分や熱を与えると即座に自己修復してしまった。

柔らかい強靱な素材。そして修復できる。まるで筋肉のよう。

人工筋肉で衰えた筋力をカバーするパワードスーツなんてのもかっこいい。メタルギアソリッド4でスネークが身につけていたのはそれだったね。

これが実用化できたら、現在のゴテゴテのパワードスーツから、筋肉の鎧をまとったマッチョスーツがあらわれるかな。

しかも、自己修復できるんだから、メンテもだいぶ楽になりそう。

なお、お酢を加えると簡単に分解されてしまうそうなので、そういう欠点があるのもいいね。

いずれは人造人間エヴァンゲリオンを建造しよう。

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