歩き巫女 ノノウ
地元はいわゆるくノ一の発祥の地でした。
それも後から気づいたものでした。
「梓巫女」「歩き巫女」「ノノウ」と呼ばれ、全国を回りながら神事・芸能などを司った女性の集団、そのコミューンがあったそうです。
真偽は不確かですが、女性の集団という柔らかさを活かし、諜報活動なども行った、それがくノ一の源流という説もあるようです。
地元にいるときにそれに全く気付かなかったのは、誰一人それをいうことはなかったから。お隣りの市では歴史の偉人をコマーシャリズム強めに張ってますが、我が市ではこのことを一切公にしていません。
神職や芸能という職業柄、あまりすすんで口外したいものではないのかもしれません。歴史の教科書に書かれた言葉が自分の血とつながった時、その事柄はかなりセンシティブな問題になります。
この話題が歴史から掘り起こされたのは、地元に一人、精力的に活動された方がいたからです。まだブログなどのインタビュー記事しか見たことはありませんが、教育に深く携わった方のようで、地域の歴史に対する真摯な姿勢と深い洞察があり、その研究について自費出版などもされていました。
私は社会教育、生涯学習を専攻していたので、こういった動きが地元で興っているのはとても嬉しいことでした。
高校までは試験の得点源として詰め込んでいた歴史というものも、自分のルーツや地元のちょっと興味を惹かれる話題から始めていれば、色彩のある魅力あふれた学問になっていたのかもしれません。