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【映画】ヒトラー~最後の12日間~(2004)観ました!

最近おうち時間が充実しすぎてて困る!
主に家で映画を観ているだけだが、それでいい。それがいいのだ。

ロシアでの生活もだいぶいろんな意味で落ち着いてきて
(感覚が麻痺してきた、と言う方が正しいのか)
何とか日々を送っている次第。

平日だろうが休日だろうが関係なく
毎日映画を二本は観るので書きたい感想は山のよう。
今日はここ最近で一番観たかった&観て良かった映画について、ぶっちゃけた現在のロシアでの生活も交えてつらつら書いていきたいと思う。

そんなわけで感想より後の部分は例に漏れず有料にします。

あらすじ


アドルフ・ヒトラーは追い込まれていた。
戦況はまさに終盤、
もはやナチスもこれまでかと思われるような状況の中、
同時期に秘書として選ばれたユンゲ(アレクサンドラ・マリア)が目にした出来事をもとにこの映画は展開される。

年若くして秘書に採用された彼女にとって
ヒトラーを支持するのは正しいことで、疑いようのないことだったと最後の回想シーンで告白している。

そうした考えを持っていたのは決してユンゲだけではない。
他の秘書の女性たちもヒトラーを信じ、最後まで彼に付き従うことを善としていた。

それほどまでに彼女たちを信じ込ませたヒトラーとはどのような人物だったのか。
とりわけ晩年、ナチスが追い込まれていく12日間にフォーカスしたこの作品はヒトラーの人柄や彼を取り巻く人々の狂気を鮮やかに描いている。


感想

まずもってヒトラー怖すぎな。

戦いを指揮した本人だからという理由のみならず
子どもたちや女性秘書たちに向けるまなざしの優しさが心からの優しさに見えて恐ろしすぎる。

よく言うやん、普段怒らない人がまれに怒ると怖いって。
あれに近い感じ。

秘書たちの身を案じてここを立ち去りなさいと言うシーンでは
ほんまに心から君たちのこと心配してるねん。
今までありがとう、後は好きに生きな。
って言ってるようなまなざしは絵に描いたような善人のそれやったし。

一方でやっぱりここから巻き返してこの作戦でいくぞ、って言った彼に対し
反発した部下たちに檄を飛ばすその姿はマジでただの鬼。
唾を飛ばし怒りのあまり顔を真っ赤に染めるその姿は狂ってるとしか思えなかったよね。

ヒトラーを演じたブルーノ・ガンツってまさに天使みたいな優しい顔したおっちゃんやん。
それがこうも変わるのねって心底おびえたよね。笑

それから狂っていく(いや、もう最初から狂っていたんかもしれんけど)人々について。

戦争まっただ中、街はソ連軍に蹂躙されて壊滅状態なのに
司令室がある地下室にいる人たちは毎日飲んで歌って踊って大騒ぎ。

ヒトラー自身がそこに加わって一緒にお祭り騒ぎしてるシーンはなかったけど
逆に暗くじめじめした生活感のない私室に一人で生きていたのが
彼自身の孤独と闇を浮き彫りにしてて対照的だったと思う。

でも、こんな追い込まれた状況の中で飲めや騒げやなんて普通できるか?
散歩もいけず、まれに外の空気を吸いにいけたと思ったら
5分後にはその場所に着弾しているような戦況の中で
よくもまあそんなに自堕落になれるよな。
それとも
人間追い込まれたらこうなるもんなんか?とどこか現実味なく観ていた私。

でもここまで書いてふと気づいたことがある。

先日、野暮用で日本に一時帰国してたんやけどそこからハバロフスクに帰ってきて真っ先に気づいたこと。

ナイトクラブが増えてる。


ナイトクラブそのものだけじゃなく、
これまでカフェーやバー、レストランとして家族層向けにもポピュラーな店ですら
夜にはディスコと化してる。

そんな店が街の至る所でみられるようになっていることに「なんなん?ハバロはパリピが増えたんか?」なんて、その時はめっちゃ脳天気な考えを持ってた。

しばらくして「ヒトラー最後の12日間」を見切った後、
先のどんちゃん騒ぎをする人々のシーンを思い出したときにはっと気づかされた。

これって作りモノじゃないんやと。
目の前に起こっている現象なんやと。

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