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低い位置で動くのが苦手

システマのマーシャルアーツにはざっくり分けて3つのレベルがあります。立った状態、しゃがんだり膝を立てた状態、最後にグラウンド、身体が床や地面に接している状態です。最初の二つは脚が胴体の下にあり、地面で体重を支える役割を果たしており、後者は脚がその役割から解放されているという意味で、厳密には二つのレベル、とも言えるでしょう。これはシステマ東京インストラクターの北川さんに教わったことです。

システマには型がなく、あらゆる状況を想定したトレーニングをするため、立っていても、しゃがんでいても、寝ていても身体が自由に動かせる、リラックスした状態である必要があります。椅子に座る時間が長い現代人にとって、しゃがんだ状態や寝た状態でのリラックスというのは最初は苦労することが多い分野です。

私もシステマを2年くらいやっているにも関わらず、未だに苦手意識が抜けていません。原因はリラックスが足りておらず、練習不足だから、と言ってしまえばそれまでですが、今回の記事ではより具体的に自分の課題を分析することにしました。

私がしゃがんだり、寝た状態での移動が苦手な理由は主に以下の3つの身体のパーツの硬さが関係していると思います。

① 脚

② 股関節

③ 背中

つまり全身が硬い、ということなのですが、それだと対策が立てにくいので、取っかかりを見つけ、そこから全身を連動させていく、という狙いで今回はあえて部位を限定してみました。以下、それぞれの課題の説明と現在行っている対処法について、個別に書いていきます。何かの参考になれば、幸いです。

① 脚

脚の体重を使えているか、いないかでローリングなどの難度も大きく変化します。脚の重さを使うトレーニングとしてはやはり体幹系のワークが良いと感じます。脚に導かれて上半身を動かす意識でシットアップしたり、脚で身体を上下左右に転がしたり、立ったりする練習をしています。また単純に脚振りを数こなすだけでも変化を感じます。脚振りはバランスを整える上でも良いですね。

脚を使う上では足指も非常に重要で、そこが緩んでいないと全身にバランス保持の為の緊張が生まれてしまいます。足指の緩め方に関しては、西園美彌さんの魔女トレが勉強になります。MP関節から動かそうとするとびっくりするほど硬くて驚きますが、毎日継続すれば少しずつ変化していくと信じてます。ハリハリマットや足つぼマッサージのような器具も最初は滅茶苦茶痛いですがおすすめです。

② 股関節

股関節が柔らかいと言うと、開脚でぴったりお腹がつくとか、前屈で両手がつくとか、そういうイメージが浮かびますが、そういった柔軟性とシステマの求めるリラックスは違うとマスターは説明しています。私自身かなり硬いのでストレッチはしていますが、練習において優先するのは「構造に沿って動かせること」です。

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