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縄文・旧石器時代の祭祀と黒曜石 Vol.1

執筆:ラボラトリオ研究員 竹内 健

先日、私はあるミッションを受け、
日本百名山の一つである霧ヶ峰に向かった。

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そのミッションとは・・・

「黒曜石を採取せよ!」

これだけである。

ただ、登山が好きだからという理由で選ばれ、
詳しいミッションは聞かされず、案内人のK氏と共に、
霧ヶ峰近くの深い森の中に入って行った。

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林道から外れた人気のない深い森の中に、
突然、一人の老人が現れた。

「なぜ、こんなところに人が・・・!?」

訝しげな私とK氏を横目に、
老人はこう呟いた。

「野鳥を待ってるんですよ」

老人は、野鳥を撮影するため、ジッと待っているとのことだった。
傍らには、バズーカー砲のようなごっついレンズのカメラがある。

「こいつはマジだなっ」
「びっくりさせやがって!」

K氏と共に安堵の表情を浮かべ、深い森の奥へと進む。

鬱蒼とした暗い森であるが、
地面を見ると、キラキラと黒いものが光っている。

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これが「黒曜石」である。

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私は今まで数多くの山に登ってきたが、
山の中で、地面がこんなにキラキラと黒く光っている場所は初めてであった。

ただ、よく見るとこの黒曜石は、木の周りに土と一緒に盛られたような形で転がっていた。

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ちょっと人工的なにおいを感じた。

黒曜石を見ると、丸いものの他に、先が尖ったもの、
細長く尖ったものなど、加工されたようなものもある。

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自然物にしては、少し不自然な気がする。

しかも、黒曜石はピンポイントに、ある特定のエリアにだけ、
ゴロゴロ転がっているのだ。

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太古の昔、この近くに居住していた人類が、
ここで黒曜石を使っていたのだろうか?

それとも何かの理由で、黒曜石をここに集めたのか?

謎だ・・・

いずれにしても、謎はロマンを掻き立たせる。

森の中には、時々太い巨木があり、
マーキングされている。

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諏訪の御柱の森が近くにあるせいか、
御柱候補の巨木があるのだ。

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諏訪の神様とこの黒曜石は何か関係があるのか?
そんな妄想も広がる。

いずれにしても、無知な私には皆目検討がつかない。。

でも、私が所属する七沢グループには、
超優秀な研究者が多数いる。

「そうだ!」今後、黒曜石に関しては、
その超優秀な研究者にバトンタッチして、研究を進めてもらおう。

早速、研究員のG氏に連絡をとり、
黒曜石の研究を依頼した。

G氏は快く応じてくれた。

ということで、霧ヶ峰に埋もれた黒曜石のミステリーは、
G氏に調べていただきます。

名探偵のG氏のことですから、
霧ヶ峰に埋もれた黒曜石のミステリーも、木の皮を剥ぐように、
一枚一枚、謎を解き明かしてくれることと期待します。

乞うご期待!

【 →縄文・旧石器時代の祭祀と黒曜石 Vol.2:黒曜石の名称は●●●だった!?】はこちらをクリック】


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【竹内健 プロフィール】
neten株式会社所属。ふとまにの里の管理と農業を担当。
米やぶどう作りに精を出す傍ら、趣味は登山と写真。
登山は低山から海外の5000mを超える山まで、
美しい光景を追い求め、シャッターを切る。

また、年に1回は海外に出かけ、人々の素朴な様子も切り撮る。
人も自然もありのままの美しさを撮る事を信条としている。



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