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Child Arts Academy vol.02

執筆:ラボラトリオ研究員  竹内 健

木火土金水を肌で体感する

2月1日のチャイルドアーツアカデミー は、
節分の時期という事もあり、節分祭祀、
ふとまにの里で採れた大豆を使った納豆作りのワーク、
そして、ふとまにの芝を使ったダイナミックな野焼きアートを行いました。

「木火土金水」

チャイルドアーツアカデミーは、
まさに五行を肌で体感できる場といえます。

例えば、今回行った「野焼きアート」

◎野焼きの様子1

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ジョウロに汲んだ水で地面に絵を描いて、そのあとで火をおこし地面に放つ。
徐々に燃え広がっていき、黒い地面に生まれ変わるのだが、水で描かれた様々な模様には火が燃え移らず線となって残る。
浮かび上がったのは、幾つかの左巻きの渦や有機的な線。それらは水の波紋のようであり、銀河系のようでもある。つまり、地中の水が浮かび上がったようでもあり、大宇宙が地上に写し取られたようにも見える。
今回のワークは、火と水だけではなく、木(芝や草)、土(大地)、金(火打鎌(金具))を含めた五行から現れる形であり、それらを風の仕業で結びつける現象を体感できたと思う。
(今回、野焼きをアートとしてプロデュースしていただいた、美術家で山梨大学大学院教授の井坂健一郎氏のコメント)

「木火土金水」という言葉を知識で知っていたとしても、
現代社会で、それを「体感」出来るシチュエーションは
なかなかありません。特に都会では。。。

チャイルドアーツアカデミーのメインフィールドとしている
「ふとまにの里」は、そんな「木火土金水」のお働き、
自然の営みを肌で体感出来る場所です。

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火をジッと見つめる少年。

火を見ると、不思議と落ち着きます。

厳しい自然環境の中、火が使えるようになった事で、
冷えた体を暖める事が出来たり、硬い肉に火を通す事が出来たり、
獣から身を守る事が出来るようになり、火は安らぎを与えてくれる
存在になりました。

人間の遺伝子の中には、いつしか火を見ると安心するっという
情報が組み込まれているのかもしれません。


また、この日のチャイルドアーツでは、
ふとまにの里で採れた大豆や稲わらを使って、
納豆作りも行いました。

◎納豆作りの動画

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稲わらには元々納豆菌がいます。
稲わらで藁苞(わらづと)を作り、
藁苞の中に、煮た大豆を入れて保温すれば、
藁の香り高い風味の納豆ができます。

普段、自分たちが食べている物が
どういうプロセスで出来ているのか?

そして、その土地で採れた物を再利用する事で、
新たなコンテンツを生み出す。

こういう経験を通して、
自然を身近に感じ、自然の偉大さ、そして、、
「自然と一如」になる事で、人が成り立っている事を
感じてもらえたら本望です。

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Child Arts Academyとは…
自然を通して、創造性や情緒、倫理観、コミュニケーションを育み、一人一人が持つ本来の働きを発揮できるよう、ふとまにの里をメインフィールドにして活動している。毎月 1週目の週末に実施。

【竹内 健のプロフィール】
neten株式会社所属。ふとまにの里の管理と農業を担当。
米やぶどう作りに精を出す傍ら、趣味は登山と写真。
登山は低山から海外の5000mを超える山まで、
美しい光景を追い求め、シャッターを切る。
また、年に1回は海外に出かけ、人々の素朴な様子も切り撮る。
人も自然もありのままの美しさを撮る事を信条としている。

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