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ベギン会修道院:アムステルダム(オランダ)・・ヨーロッパ放浪記(32)


アムステルダム

アムステルダムはひとでごったがえししてました。クレタ、ドイツの静寂に慣れ切った身には堪える喧噪でした。今の渋谷・原宿に近づかないようにしているのですが、なにを間違ったか・・。ほとんど、すべてと言っていいひとがノーマスクで、ソウルの梨泰院の殺到を想起するひとごみのなかに放り込まれて「早く脱出したい!」と思ってグーグルマップに設定したのが、ベギン会修道院。

え!こんな近づいているのに未だ「渋谷」状態?!と思って、半信半疑で、狭い路地裏を入って行くと、ホントにさらに狭い入口があり、入ってからも狭い通路をたくさんのひとがいて、間違ったかな?!と思っていたら、中庭に出ました。そこも少なくないひとが居て、無意識のうちに建物の中の一部屋に入り込んでしまいました。

白い服の、ひとりの男性修道士が黙想して祈っていました。わたしも一緒に座って瞑想しました。

あの雑踏が嘘のような静謐な時間が流れてました。

途中、白い修道士は、小さな声で祈りのことばを発してました。ローマ法王の声のような優しさでした。気が付くと、女性数人も一緒に座って祈っていました。

あー!ここだ!わたしがいるべき場所は!

そう思いました。とても癒されました。こんな聖なる空間こそ、わたしがほんとうに求めているものだと気付かされました。

14世紀創建で、20世紀中頃まで修道女が半聖半俗の共同生活を送っていたとのこと。ゴッホも、この静寂を求めてこの場所に来たそうです。ゴッホの気持ちがよく分かります。当時からアムステルダムの街は、ここに逃げこみたくなるほど、ひとで溢れかえっていたのでしょうか。

日常の喧噪から遮断されたベギン会修道院の祈りの部屋が大好きです。
日常の雑音から一瞬でマジカルシフトできるベギン会修道院・・ことばで言い表せないほど、大きな気付きを与えてくれました。

ベギン会修道院

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