黒豚と桜島大根の塩煮、イイダコと揚げた新じゃがのマリネ、焦がし雑炊

黒豚と桜島大根の塩煮
昆布と一緒に黒豚のバラ肉を茹でておいたその湯に、桜島大根を大きめの乱切りにしたものを入れて酒と塩、丁寧にアクを取りながら20分ほど煮る。皿に盛る際には、バラ肉は薄くスライスして大根に添える。
巨大なる桜島大根をいただいて、いくつかのことを試したけれども、これが一番よかった。見た目とは正反対とも言えるその繊細な味わいを損なわぬためには薄口醤油ですらも邪魔で、ただ塩のみ。煮てすぐは山椒などをふりかけると良いように思えたけれど、2、3日もして味がしみてくると、山椒もやはり邪魔になってきた。
透けるように白く、食感は滑らかにして、味は甘く繊細。桜島大根は素晴らしい。

飯蛸と揚げた新じゃがのマリネ
飯蛸をさっと茹がいておいて、下ゆでして揚げた新じゃがとマリネ。マリネ液は、鍋で煮きるように酸を飛ばす際に、いくつかのスパイスをホールで入れて香りを移しておくと良いような気がする。
オイルをかけた状態で冷蔵庫に入れてしまったため、翌日には白く固まっていたのが迂闊だった。

焦がし雑炊
焦がし気味に炊いた米に、出汁を注いでそこから粥のように炊き上げ、溶き卵。
ある日炊飯に失敗したその残骸が惜しくて試みたところ、ほうじ茶のように香ばしく、割れた米の食感が中華粥のように面白い、なんとも不思議な雑炊ができあがった。これは良い。

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