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Tiny chat for "mood" #01 by killdisco

2024年6月5日(水)から PARK GALLERY さんで個展『mood』を開催させていただきますイラストレーターの killdisco(キルディスコ)です。うちうちうちだよー。


この連載では自分の好きなものや影響を受けたものを紹介しながら個展のことについてや今考えていることについてなどをいろいろお話していきたいなと思っています。


今回の展示は過去に影響を受けたもの、今の自分を囲むものを見つめ直すことで自分が今どこに立っているかということを再確認する中で感じた今の自分を包んでいる気分をそのまま出してみようということをテーマにしていて今までの展示と比べてもう少しプライベートでラフな空気感を感じてもらえる … というか自分の作業部屋をそのまま外に持ち出したような展示にしたいなと考えています。

初回なのでまずはなぜそのテーマにしようと思ったかのところを少しお話ししますね。

過去の展示では会話、コミュニケーションをテーマにしていることが多かったのですがそもそも会話をするというと大なり小なり何か結論がでることを求めてしまいますが自分が会話に期待していることはそういうものではなくて同じような趣味や考えを持っているわけではないけれどお互いの中にある言葉のすり合わせをしたりすれ違いをしたりしながら結論はでないけれど続いていくようなもので、当然結論を出さないといけない場面というのもありますがそこから漏れた蛇足の部分に豊かさや広がりを感じています。(続々と続く蛇足のごとく 即 効かないがほどよく残る)それは自分が絵を描くときにも大事にしている部分でひとつのモチーフの後ろにある背景であったりモチーフそのもの解釈の仕方であったり描いた自分と見る人との間にあるズレに面白さを感じるし期待をしています。

以前別の場所でも W・ベンヤミンのKonstellation(星座的布置) をひいて書いた話なんですが人の中にあるそまざまなものを星と考えたときにその組み合わせによって様々な星座が生まれてそれは同じ星を見ていても少し違う角度からみると別のものが立ち上がってくるという話で例えば猫とガンダムが好きな人と猫とミッフィーが好きな人の描いた猫には同じ猫なんだけどどこかズレが生じてそれはどちらがいいとかそういう話ではなくてそこに個性が生まれてくると考えていてそのズレは複数人でなくて自分の中でも生まれてくると思っています。論理積のベン図のような感じをイメージしてもらえると伝わりやすいかもしれないです。

これは自分の部屋の写真なんですが部屋に絵を置いたときに絵を外で展示したときには雲に隠れて見えなくなっていた星みたいなものが見えてきてその星が見えてくることによって感じるズレの部分を全て伝えたいというわけではないけれどただズレを無かったことにするのではなくこちらとあちらは繋がらなそうだけどその両方が好きな自分が描いた絵をハブにすると共通の何かが見えてきて繋がることができるのではということを考えていてそんな前向きな事故が生まれる場所を作りたいなと思いながら活動をしています。

だいぶもりもりになってしまったので最後にすこしだけ。いま放送中の「夜のクラゲは泳げない」というアニメの中でみんなで集まって作業をするときに最初にピザを食べようと提案して今日は遊びじゃないんだからと咎められた時にいいんだよ集団作業っていうのはこういうことなんだよというシーンがあるんですがこれすごく本質だと思っていて今回の展示では PARK GALLERY さんの開放的で落ち着く雰囲気もあって今までは隠れていた星も散りばめながらそのまま自分の部屋の空気感を感じてもらえるような場所を作りたいと考えていますのでそこで作家と観客という枠を取り払って一緒にご飯を食べているような感じでみなさんとお互いの好きなものの話や考えている事などいろいろな話をできたら嬉しいなと思っています。

まだまだいろいろ話したいことはたくさんありますがまた今度書きますね。

ー killdosco


⦅ 今回の曲紹介 ⦆


6月5日(水)より PARK GALLERY で、killdisco 個展『mood』が開催されます。

killdisco(キルディスコ)
デザイン会社勤務、アパレルブランドのインハウスデザイナーなどを経て 現在は書籍の装画や挿絵、パッケージやリーフレットなどを中心にイラストレーター/グラフィックデザイナーとして活動中。 物の形にフォーカスした作品や、それぞれの境界を曖昧に混ぜ合わせるような作品を制作しています。
https://killdisco.work
https://twitter.com/killdisco_0708
https://instagram.com/killdisco

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