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ブロックモチーフのストール

毎年冬になると、持っていてよかったとしみじみ思うストールがある。しかも色ちがいサイズちがいで2枚。

スカーフで有名なあるブランドのプレスセールに友だちが誘ってくれて、そこで出会ったのだ。青ベースと紫ベース、どちらも好きな色味なので1点には絞り切れず、ならば両方買っちゃえ!ということにしたんだった。悩みすぎて脳みそが煮えそうになるとこういう決断をする。プレスセールでなければ、泣きながら1つに絞ったんだろうと思う。

私は近年ではいわゆるチェック模様の服を着ないし、ほとんど買わない。着ると小学校の学級委員をしていた頃みたいな息苦しさが思い浮かんで、ちっとも気分が上向きにならないのだ。

子供の頃に深緑や紺や濃いグレーのタータンチェックのよそ行き服をさんざん着せられたのも関係あるのかな。もしくは、何が似合うかはおろか好きな服すらもわからなかった中学・高校生時代に、無難なタータンチェックばかり着ていたからか。

...いや、高校生の家庭科実習時には自ら選んだ淡い渋いオレンジ色のマドラスチェック生地でワンピースを縫ったから、チェックはいちおう好きな方だったのかな。少なくとも花柄よりは自分のキャラに合っていた。縞模様や水玉模様はモダンすぎて私の手には負えないという自覚はあったし。

小学生の時に気に入ってよく履いていたウール地のギャザースカート(母に買い与えられた)は、黒のタータンチェックだった、そういえば。ならば、この人生でのチェック欲は完全に満ちてしまったってことかもしれない。

ほとんど着ないとはいえ例外があって、かなり大きめのギンガムチェックや、異常に拡大されたタータンチェックなんかはOK。なんなら蛍光色のチェックもアリだ。ややパンクにアレンジされたチェックならいいのだ。

毎冬お気に入りのこのストールについては、チェックというよりは小さなカラーブロック模様と表現するほうが正しい気がする。変異しまくったギンガムチェックの子孫って感じか。

無地の装いにはもちろん、粗めのカラフルなツイードや超太畝コーデュロイみたいなキャラの強い生地にも合う。色によるけれど、強めの別のモチーフをぶつけてもたいてい馴染む。個性的なのになんという柔軟さ、万能さ。私も願わくばこうありたいものだ。

黒が混じった配色でコントラストもあってカチッと締まるのに、お堅い感じにはならない。ほどよくハンサムなキリッとした雰囲気になるから、手放せないのだろうな。

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