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「社会的影響」と「社会問題」に企業はどう取り組むべきか?

「企業のCSR活動(社会的責任を果たす活動)なぜ?」

Google先生にそんな質問を投げかけると、「CSR活動のメリットとは」「ステークホルダーとの信頼関係を構築するため」などの答えが返ってきて、「ちょっと違う」「どうも企業活動のおまけ」程度に捉えられているような気がしてモヤモヤします。

というのも、社会的責任とは、「企業が事業を発展させるツール」ではなく、「企業の生死に関わるもっと重要なもの」であることがよく理解できます。

このnoteでは、ドラッカーの『マネジメント』を熟読している下っ端サラリーマンの私が「社会的影響と社会の問題」について考えます。


▼社会的責任が生まれる『2つの場所』を確認する

そもそも企業が果たすべき社会的責任がどこに生まれるのでしょうか。

①会社が与える影響 ②社会問題 

の2つから生じます。

① 会社が与える影響とは、例えば、環境や職場のコミュニティです。環境は工場などが製品を製造する過程で排出するガスなどで汚染されてしまいますし、職場コミュニティは人間同士のトラブルを会社が生んでしまっているのです。

② 社会問題とは、人種差別、環境破壊、人権、宗教、国家間の対立…などなど、人類の歴史の中で生んでしまった問題です。

企業はこの①と②に対処することで社会的責任を果たすことができます。



▼企業が社会的影響に対して責任を果たす理由

企業は自らが汚したものを無視し続けることはできません。と言うのも、自分の利益ばかり考える企業はいずれ粛清されてしまいます。

例えば、フォード社は安全性を無視してシートベルトなしの車を製造し続けた結果、法律により多大な損害を被りました。現代で言えば、誹謗中傷行為の対策を怠ったSNS事業者は約68億円の罰金を課せられる法律(ドイツ)が施行されました。

企業は社会に及ぼす影響を無視すべきでないし、無視すればそのツケが必ず返ってくる。だから企業は社会的責任を果たさなくてはいけません。


▼①「会社が与える影響」への対処法

企業は「社会に及ぼす影響」について、どう対処するのが良いでしょうか。

一言でまとめると、「どんな影響を及ぼしているのかを確認して、それを可能な限り最小にするようにする、できれば消す。」ことです。

理想は、社会に及ぼす影響を機会として捉えて活かすことです。車の安全性を確保するためにシートベルトを開発して販売する、除去した汚染物質から新製品を開発する、などマイナスに思える要因を活かすことが理想的です。

あるいは、最善の規制を求めることも良い対処法です。企業が好き勝手製造していてもいつかは規制が課せられるもの。規制がかかってから対処していては後手に回ってしまいます。そうでなく、能動的に最善の規制を求めて行動する対処も有効です。


▼②「社会問題」への対処法

①「会社自らが及ぼす影響」への対処は企業が生き残るために必須とすれば、②「社会問題」への対処は企業が大きく躍進するための機会になります。

例えば、フォード社は『低賃金に悩むアメリカの労働者という社会問題』を活かし、彼らに高収入を提供することで大きく成長しました。ユニクロは『グローバルで給与体系が異なる問題』を活かし、世界同一賃金制度を導入しました。

このようにフォードもユニクロも『社会問題』を『悪』と捉えずに、『チャンス』と捉えることで、さらなる成長を実現しました。


▼まとめます

企業が果たすべき社会的責任の問題は2つの場所から生まれます。

①会社が与える影響 ②社会問題 の2つです。

企業はこの問題について真摯に取り扱う必要があります。なぜなら企業は社会に及ぼす影響を無視すればそのツケが必ず返ってくるからです。

では、どう果たすべきか?

①「会社が与える影響」への対処法
どんな影響を及ぼしているのかを確認して、それを可能な限り最小にするようにする、できれば消す。

②「社会問題」への対処法
『悪』と捉えずに、『チャンス』と捉えることで、さらなる成長を実現する。


物事は常に多面的で、一面だけをみればマイナスでも、別の面から見ればプラスになることが往々にあり得ます。社会的責任はまさに多面的。義務として受動的に取り組むのではなく、能動的に前向きに取り組めば活かせるものなんですね。

ここまで読んでいただきありがとうございました。


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