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玉の湯に行ってきた話

だいぶ前の話。

書いてたやつ。
今更投稿するけどご容赦ください。



大学一年でお笑いの大会に出始めてからだから、阿佐ヶ谷歴はもう7年目に入る。
一番館が明るいのも、王将に2階があるのも、ホープ軒の麺の量が多いことも知っている。会場手前のファミマでは名物のレジコンに飽きるほど会計をしてもらったさ。

だが、ふと振り返ってみると阿佐ヶ谷から帰る時はいつだって時間に追われている。
大会が終わったらご飯を食べて終電だし、先輩のライブを手伝ったらフットサルに行くから小走りで電車に乗るし。

お風呂は寂しがってたろうな。
私がマップを開きもせずに乗り換えばっかり調べていたあの時。


今日は入ってやるぞ。

夜は大喜利ライブだ。
毎回寺中さんが呼んでくれるけどお客さんが全然こない。大喜利の力はつくけどなんで出てんだろうって自分でも思う。うーん。
それはさておき、早めに到着した私は満を持して銭湯へ足を運ぶ。
パンツなんて持っちゃいないさ。

会場の位置に近いのは平和湯だ。そう思ってなんとなく歩いていたら、わけわかんない路地に着いた。気合いも間違いになることはある。
時代の申し子なのですぐさまスマホを開く。私にしては珍しく間違った方向にしばらく歩いてしまったらしい。もはや別の銭湯の方が近い。え。方向音痴に突然なることあるの。

ということで玉の湯へ。

渋めの見た目。
カラフルな電光看板。居酒屋のメニューみたい。

入る。
左手にフロント。
渋めの外観にしては清潔にされていて心地よい。

脱衣所へ。
白めのロッカー。
ソファー類が充実している。
天井は格天井。好き。
最近脱衣所に入って天井見上げるのがすっかり習慣づいた。折り上げ格天井をみると嬉しい。おお。凝ったんだなぁって。天井の形式って、勝手ながら、創業とか、建て替えの時に決めた形を残してるイメージがあるから、その日の湯舟の種類とか桶のキレイさもいいけど、こういう変えられない形の部分に根底的な趣向が出てるんだろうなぁって思ってる。のぺーっと一面板のタイプとかみると、めんどくさかったのかなぁ笑、とか。

さぁ、浴室へ。
青い。
青い銭湯は好きだ。男だからかなぁ。
仕切りや壁が青いタイルなのでこう、大きな水槽に使ってる感じ。水泳部だったからかなぁこれがうれしいのは。

壁画は富士山。百点。基本百点なのよ。

浴槽は、妙な並び。
壁沿いではあるけど、ボイラー前にカランがある。あらまぁ。
浴槽自体はかぎかっこ的に並んでいる。
座り、バイブラ。で、サウナも別料金でつけられるから水風呂もある。水風呂もある。
最近交互浴に前向きになってきたので水風呂で喜べる。これは、老化じゃないよな。

道を間違えたせいか意外と時間がない。
ていうか絶対に遅刻だ。
交互浴の暇なんてないぞ。

そういいつつも体を洗い
順番にすべてのお湯につかり、気づけば水風呂に入っている。
ごめんなさい寺中さん、今日も私は遅刻します。
遅刻が病気と診断されてしまえば会社に認められ、誰も怒れなくなるから、僕を遅刻病と診断してください。

しかしいい。
ちょうど混む時間だから多少お客さんはいる。これが逆にいい。ガラガラで貸し切りの銭湯に使るのも至福だが、活気のある銭湯を見るのもたまらない。みなさん、この感覚までついてきてますか。

あがる。
ダッシュ着替え。
目の前のセブンで買った真っ黒のパンツをはく。
さっき、あたかも今日は風呂に入る予定がなく突然来たような言い回しをしたが、嘘だ。実はこの日は夜に渡部さんの家に集まることが前々から決まっていた。つまり、オール。お泊りセットと靴下、Tシャツは着替えを持ってきてるんだ。パンツはシンプルに忘れたんだ。実は。かっこつけちゃった。
忘れ物って一生するな。パンツとか、歯ブラシとか。一生する忘れ物。こんなに反省を軽んじるものはないね。人間とパンツって相性悪いのかな。やっぱ普段持ち出さないっていうのもあるんだろうな。旅行しまくる人に忘れないコツを聞きたいけど、逆にパンツなんてなくてもへっちゃらだぜ、みたいな違う方向のこと言いそう。忘れない方法を教えてくれよな。かといってあれよ、遠足みたいにリスト作るのはなし。やりゃできちゃうからそんなの。伊東家の食卓ぐらい斜め上のアイデア欲しい。あー、でも最近部屋汚いから忘れ物するのかもな。部屋汚いと、どこになにがあるかわからないし、きっとどっかにあるだろうっていう鷹のくくりが強めになるからなぁ。めっちゃ部屋きれいだったらリュックに入れ忘れるなんてこと起きなそう。そうか。部屋をきれいにする、だ。

脱線しちゃった。
ピクサーくらいスピンオフしちゃった。

着替えを終えて、出る。
フロントの少し奥に半物置状態のソファーがあるので、炭酸をがしっといれていく。銭湯あるあるだな。フロントのソファーの三分の一物置になってる。大体ゆっぽくんのなんかとか、いつ使うかわからないカゴなんだよね。

さぁ、行かねば。
阿佐ヶ谷、待たせたね。やっと銭湯、入ったからね。

よし、大喜利ライブだ。
ゆるゆるしてる場合じゃない。

会場に到着。
主催の寺中さんごめんなさいと、口に準備して入る。一通り演者みなさんに挨拶をして、寺中さんがいないことに気付く。すると

「寺中は開演時間に間に合わないらしいよ。」

とのこと。

また出ようこのライブ。

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