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タカラ湯に行ってきた話


ついに私の訪れた銭湯の数が100軒を超えた。
今の気持ちは、もっといい銭湯を探したい、それだけだ。

ここ数か月すっかりnoteがお留守だったので、その間に回った銭湯をサクッとレポートします。サクッとで片付けるにはもったいないくらいいい銭湯に行ったんですけども。


99 タカラ湯 北千住

言わずもがな有名なキングオブ庭園。
セシールと一緒に意気込んで昼から行った。折角庭園を見るんだから日があるうちに行かないとね。
ただ、さすがに昼すぎるってことで駅からほどない「蔵」という宮造りっぽい喫茶店でコーヒーを堪能。うまかった。渋みがたまらん。でも直前にマックシェイクのマウントレーニア味飲んだから事実が不快だった。
住宅街を突き抜けてようやく見えたタカラ湯は割と横幅が狭くて、正面からみると正方形に近い宮造り。さすがの二段破風、さすがの煙突。
会う前に連絡してる段階で「水曜はなんか違う風呂らしいよ。」と、セシールが言ってたけど「なんだ、日替わり薬湯ね。」ぐらいに聞き流してて、ぼーっと中に入ったら、なんと水曜は男女の風呂が逆になってるんだって。

え?

嘘。

てことは?

薄笑いで脱衣所へ。

天井はきれいな木製。
折り上げてるけど折上げてるところ白いの珍しいな。
やっぱりきれいな衣所。脱衣所のきれいさは繁盛の証だよなぁ。

浴室へ。
もちろん庭園がない。
落胆。
折角庭園見るために夕方から来たのに、キングオブ庭園が見れないんだよ。膝なくすよ。ていうか「水曜日はなんか風呂が違うらしい。」くらいじゃだめだよセシール。もと本気で言う話だよ。気づけたミスじゃん。


めげたところで浴室はいい。くぅ。
銭湯ポスターコンテスト?みたいなのを開催してる期間らしくて浴室中にポスターが貼られている。見ちゃう。
壁画は富士山、反対は電車かなぁ。
湯舟にそそぐお湯はペンギンから出ている。なんだこれ。ペンギンって冷たいイメージだから逆にのやつ?アーティスティックなやつ?
一番右端には地獄の絵が描かれた謎の薬湯ゾーンがある。なんだこれ2。熱さを表してるのかな。昔の絵の転写かなにかだから思いっきり生首の人とか描かれてるけど。けがれは落とそうねってことかなぁ。

あとサウナがあった。かなりおんぼろの掘立小屋みたいだけど、三人くらい入れて自分で石に水をかけて温めるタイプ。それ自体は楽しいけどあまり高温にはならず。ただ、真っ暗で、そんな感じだから、空いてたらずっといちゃう。

平日なのにえらく混んでた。
子供も走り回ってたし。
ちびっこは「こんな冷たいの入れるの?」って煽ると「入れるよ当たり前じゃん。」って無駄に頭まで入るからかわいい。風邪ひくぞ。


着替えて外のフロント横へ。
タカラ湯の歴史が書かれた大きな木の板が置いてある。昔は柴又の方に構えてて、明け渡してタカラ湯を開いたらしい。銭湯兄弟。
フロント広くて、照明もガビガビしすぎなくていい。でも悔しいかな、右手にはずっと見たかった庭園の端っこが見切れてる。わかったよまた来るよ。

日も落ちたことですし、一旦駅へ。

セシールはあほなので「はしごするぞ。」と言い出す。あほだ。
銭湯のはしごをするのであればスタンプラリーがあるなり、めちゃくちゃ遠いところに来たなり、無料なり、理由が欲しい。ただあるから、なんてのはひどいもんだ。

駅へ向かう途中で小腹が空いたとか言ってみて。

言ってみてたらでっかい宮造りが突然現れる。
「風呂の臭いがする!」
と乾燥の臭いに反応して気づく、そのでっかい宮造りはなんと北千住のキングオブ銭湯、大黒湯ではないか。

いや、入らないよ

そう語りつつ。見上げる。

あぁ、すごい。

この大黒湯は、すごい。

銭湯好きじゃなくてもこのばかでかい一段目の破風に広がる格子には圧倒されるはずだ。えぐい。
他の銭湯よりも身長が高いんじゃないか?
もう周りが暗いのに見過ごせない存在感だもん。

「これはすげえなぁ笑。」

セシールもはしごの誘いをするどころじゃなくなってる。

「これはすごいわ。」



さて、お腹が空いたけど。
どうしようか。

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