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教育格差の原因の一部である優秀な先生の特徴トップ10を解説


地域による教育格差として、教師の質があります。一般的なイメージとしては、都心に行けば先生は優秀で、地方だと先生の質は落ちる。これが正しいかどうかは分かりませんが、少なくとも学力の達成度を高めてくれる先生の条件は数多くの実験や比較検証実験によって分かっています。

今回は、良い先生の条件とその効果の高さをランキング形式でスライドとともに解説します。まとめた資料の条件としては、数多くある学力達成度に関連する論文の中でも下記の条件に絞ってまとめました。

  • 家庭環境、学校環境や生徒自身ではなく、「先生に関して」に限る

  • 効果量が0.4以上あるもの、それ以下は除外

この二つの条件に当てはまるメタ分析のみに絞って集めると、全部で10種類の存在が確認できました。それぞれ見ていきましょう。

上位5種類の教師の特徴

この表は、学力達成に貢献する優秀な教師の上位5つの特徴を表しています。

上が最も効果が高く、下へ行くほど効果が下がります。例えば、最も効果が高いとされている「教師による学力推定と計画」であれば、1.46と表記されています。これは効果量を表しており、数字が高ければ高いほど効果が高いです。

0.3であれば小程度、0.5であれば中程度、0.8であれば効果は高いとされています。もし効果量が1ぴったりであれば、ちょうど標準偏差一つ分の違いがあることを表します。では詳しく見ていきましょう。

1.教師による学力推定と計画



こちらは、ベルカーブを二つ重ねた表になります。暗いベルカーブは現状維持をしたグループ(以降コントロール群)、明るいベルカーブは実験に参加したグループ(以降介入群)となります。

コントロール群と介入群とで比較すると、介入群の方が学力達成度が上がっている割合が高いことが分かります。何もしないよりは、介入をした方が成績がマシになる可能性があるということを視覚的に判断できますね。

お互いのベルカーブの距離が遠ければ遠いほど、効果が高いことを表しています。

明るい色の面積が多ければ多いほど効果が高く、逆にオーバーラップしている面積が多ければ多いほど効果は小さいと判断できます。

この表では、効果量は1.46ほどであるとされています。0.8ですでに高いとされているわけですから、1.46というのは驚異的な数字です。

身近な例としてIQの違いに換算するとしたら、21.9ポイントほどのIQの差と同じくらいの効果の高さとなります。IQ100とIQ121とでは一般的な大学生と東大生くらいの差です。

それで、「教師による学力推定と計画」はどういうものかというと、先生が生徒たちの過去の成績と言動から将来的なリスクを予想し、どこでつまづく可能性があるかを想定してあらかじめ対策を講じることをいいます。

例えば、算数の繰り上がりが苦手な子がいたら、来学期では繰り上がりの練習と指導を工夫する。漢字の読み書きが苦手な子がいたら漢字を覚えるコツを覚える工夫をするなどです。

このように、ボトルネック(全体の流れを阻害している弱点)を特定して改善策や予防策を考えることが生徒の学力達成度の向上に最も貢献するということです。複数の研究(1)(2)(3)によってこれが何よりも効果が高いことが分かりました。

  1. Kaiser, J., & Möller, J. (2012, August). Accuracy of teachers’ judgments of students’ academic achievement: A meta-analysis. Journal of Educational Psychology, 104(3), 743–762. https://doi.org/10.1037/a0027627

  2. Coladarci, T. (1989, September). Teacher-Based Judgments of Academic Achievement: A Review of Literature. Review of Educational Research, 59(3), 297–313. https://doi.org/10.3102/00346543059003297

  3. Kaiser, J., Schmidt, F. T., & Möller, J. (2016, November). Accuracy of teachers’ judgments of students’ cognitive abilities: A meta-analysis. Educational Research Review, 19, 85–103. https://doi.org/10.1016/j.edurev.2016.06.003

2.教師の集団エフィカシー



二番目に効果が高かったのが「教師の集団エフィカシー」でした。

「エフィカシー」は聞きなれない単語かと思いますが日本語では「効能」と訳されます。効能とは薬の効果の高さ、温泉の効果の高さなどで使われる表現ですが、これが教師にも当てはまるということです。

身近な例として「痛み止めの効能」です。痛み止めの主な役割は、痛みを取り除くことです。痛みを取り除くという目的を叶えてくれるのですが、その効果の高さがそのまま効能の高さとなります。脱毛剤であれば、脱毛を目的としてその効果の高さを効能で表します。

教師の場合「生徒の学力達成度を高める」という目的を持っているわけですが、その効能は未知数です。ただ、ここで面白いのが、先生たちが無条件に「私たちならきっと生徒たちの学力達成度を高められるぞ!」と信じるだけでも、効果が実際に上がります。

先生は、自分達の効能の高さを信じることで、その通りの行動を取り続けるわけです。

逆に、自分達の効能の低さ(ゴール達成能力の低さ)を信じてしまうと、実際にその通りの行動をとってしまいます。苦手意識が強すぎると、その通りの行動をとってしまい生産性が上がるということです。

病も気から、なんて言葉を聞きますが案外それは大きく外れていないのかもしれませんね。

複数の研究(1)(2)(3)の平均を取ると、効果量は1.36でしたが、IQに換算すると20.4ポイントほどの違いに相当します。これも非常に高いですね。使わない手はありません。

  1. Eells, Rachel Jean, "Meta-Analysis of the Relationship Between Collective Teacher Efficacy and Student Achievement" (2011). Dissertations. 133. https://ecommons.luc.edu/luc_diss/133

  2. Karadağ, E. (2017). The Effect of Collective Teacher Efficacy on Student Achievement. The Factors Effecting Student Achievement, 215–226. https://doi.org/10.1007/978-3-319-56083-0_13

  3. Norris, B. D. (2018). The relationship between collective teacher efficacy & school-level reading and mathematics achievement: A meta-regression using robust variance estimation [(Doctoral dissertation, State University of New York at Buffalo). Retrieved from https://ubir.buffalo.edu/xmlui/handle/10477/78493].

3.生徒による教師の能力評価



三番目に効果が高かったのが「生徒による教師の能力評価」でした。これは具体的には、生徒が先生の能力をどれほど信頼しているかということです。具体的には次の通り。

  • この先生は本当に能力が高いのだろうか?

  • この先生の言うとおりにすればうまく行くのだろうか?

  • この先生にフィードバックやアドバイスを求められるだけ信頼できるだろうか?

  • この先生は、十分に教える準備ができているのだろうか?

  • この先生は、裏表のある人間ではないだろうか?

このように生徒は先生の人柄や能力などを評価して、信頼性の高さを判断しています。生徒が先生を信頼できる人であると判断した場合、生徒の学力達成度は上がるわけですが、生徒に信頼してもらえるように行動を改めるべきは先生自身です。

普段から言動の不一致の多い先生だと、生徒はその先生から学ぼうと言う気持ちになりません。

しっかりと指導技術と対話のスキルを持った先生だからこそ生徒はついていこうと思うので、科目を教える生き字引的な先生ではなく、人としての能力の高い人を目指して欲しいものです。

効果量は1.09とこれまた高いもので、IQに換算すると16.3ポイントに相当します。見つけられたメタ分析は一つのみでした。(1)

ちなみに、人としての能力で言うと「非認知能力」がそれに相当します。非認知能力に関しては、こちらの記事で詳しく説明しているのでご覧ください。

  1. Schrodt, P., Witt, P. L., Elledge, N., Jernberg, K. A., & Larson, L. M. (2009, October). A Meta-Analytical Review of Teacher Credibility and its Associations with Teacher Behaviors and Student Outcomes. Communication Education, 58(4), 516–537. https://doi.org/10.1080/03634520903131154

4.ビデオ録画フィードバック



四番目に効果が高かったのが「ビデオ録画フィードバック」でした。

具体的に何をするのかというと、授業の風景をカメラで録画して後で教師たちが見返すことを言います。自分達が普段どのように授業をしているのかを録画して、後で見返しながらお互いにフィードバックをすることで指導技術を磨きます。

自分一人だと気付けないようなところも、映像付きで仲間が指摘してくれる訳ですから成長は加速的に進みます。もちろん、お互いに論評をする訳ですからストレスは多少かかりますが、これも心の成長痛と割り切る必要があります。

効果量は0.88とこれまた大きいものとなります。IQに換算して考えると13.2ポイントとなります。

  1. Padilla, M. J. (1986, February). Training science teachers to utilize better teaching strategies: A research synthesis. Journal of Research in Science Teaching, 23(2), 85–95. https://doi.org/10.1002/tea.3660230202

  2. Critical Factors in On‐Campus Clinical Experiences: Perceptions of Preservice Teachers. (1993, March). Teaching Education, 5(2), 163–174. https://doi.org/10.1080/1047621930050218

  3. Butcher. P, M. An Experimental investigation of the Effectiveness of a Value Claim Strategy Unit for Use in Teacher Education." Unpublished doctoral dissertation. Macquarie University, SviadnoV, Australia, 1981.

  4. The effective primary school teacher: The search for a theory of pedagogy. (1988, January). Teaching and Teacher Education, 4(1), 19–30. https://doi.org/10.1016/0742-051x(88)90021-2

5.教師の説明の明確さ



5番目に効果があったのが、「教師の説明の明確さ」でした。具体的には次の通りです。

  • 教師の指導は明確である

  • 授業の構成や流れは明確である

  • 例題は分かりやすい

  • 指導方法が生徒に分かりやすい

  • 生徒の評価方法が明確である

  • 授業の目的や意図が明確である

  • 成功基準が明確である

これらをみてみると、感覚的に授業をしたり、曖昧な基準で生徒を評価していると効果が下がるようです。厳密な基準を先生と生徒が共有することで、高い学力達成度に繋がることが分かります。

効果量としては0.84とこれも高く、IQに換算したら12.6ポイントほどの差に相当します。

  1. Mazer, J. P., Goodboy, A. K., Bolkan, S., & Myers, S. A. (2015, June 9). Two Meta-analyses Exploring the Relationship between Teacher Clarity and Student Learning. Communication Education, 64(4), 385–418. https://doi.org/10.1080/03634523.2015.1041998

  2. The Correlation Between Teacher Clarity of Communication and Student Achievement Gain: A Meta-Analysis https://www.proquest.com/openview/c32e5bd99c5fed2f57cec49cfde13851/1?pq-origsite=gscholar&cbl=18750&diss=y

下位5種類の教師の特徴

続いて、下位5種類の解説をします。この辺りになってくるとさすがに効果量が下がりますが、それでもやったほうがマシなのは間違いありません。

ただ、ランキング形式にして把握しておくことのメリットは、最も効果が高いものから取り組んで効率よく学力達成度を向上させられることです。

知らずに効果が低い順から試すのはもったいないですからね。

6.生徒へのラベル貼りの予防


六番目に効果があるのが「生徒へのラベル貼りの予防」でした。具体的には次の通りです。

  • この子はアスペルガーっぽいな

  • あの子は、家庭が複雑な事情だから

  • 彼はどうせ落ち着きのないやんちゃな子だから

このようなラベル貼りを、同じ性格の子供に対して行うのと行わないのとで随分と差が出たようです。

これは、先生が生徒に対して負のイメージを持つことで期待を下げてしまい、学力達成度を高めるための支援や協力を控えることが考えられます。

色眼鏡をかけずに人を育てることの重要性が、このように数値化された訳です。効果量としては、0.61でIQに換算すると9.15ポイントの差に相当します。

  1. Agency, Spons, Douglas Fuchs, Lynn S. Fuchs, Patricia G. Mathes and Mark Lipsey. “IS “ LEARNING DISABILITIES ” JUST A FANCY TERM FOR LOW ACHIEVEMENT ? A META-ANALYSIS OF READING DIFFERENCES BETWEEN LOW ACHIEVERS WITH AND WITHOUT THE LABEL.” (2002).

7.先生と生徒の信頼関係



七番目に効果が高かったのが、「先生と生徒の信頼関係」です。とても重要そうですが、思っているよりも効果量自体は高くないようです。

内容も読んで字の如くで、先生と生徒が築き上げてきた信頼関係がどれほど学力達成度に貢献するかと言うことです。

まだ、「生徒による教師の能力評価」が倍以上の効果を持っていることを考えると、「先生に対する信頼関係が高いことは重要だが、それ以上に先生の指導力の高さに対する信頼関係の方がよほど学力達成度に大きく貢献する」と言えそうです。

確かに、人間としては信頼できる先生であっても、そもそも指導力が低ければ元も子もありませんね。

効果量は0.47であり、IQに換算すると7.05ポイントほどの差となりました。確実にないよりはマシなので、指導力が低い先生に当たってしまった場合せめて信頼関係の構築ができることを期待しましょう。

  1. Learner-Centered Teacher-Student Relationships Are Effective: A Meta-Analysis. (2007, March). Review of Educational Research, 77(1), 113–143. https://doi.org/10.3102/003465430298563

  2. Koomen, H. M. Y., Spilt, J. L., & Oort, F. J. (2011, December). The Influence of Affective Teacher–Student Relationships on Students’ School Engagement and Achievement. Review of Educational Research, 81(4), 493–529. https://doi.org/10.3102/0034654311421793

  3. Spilt, J., Verschueren, K., Piccinin, C., & Baeyens, D. (2017, November 16). The Classroom as a Developmental Context for Cognitive Development: A Meta-Analysis on the Importance of Teacher–Student Interactions for Children’s Executive Functions. Review of Educational Research, 88(1), 125–164. https://doi.org/10.3102/0034654317743200

  4. Cook, C., & Goerdt, A. (2020, August 4). Meta-Analysis and Common Practice Elements of Universal Approaches to Improving Student-Teacher Relationships. Review of Educational Research, 90(5), 710–748. https://doi.org/10.3102/0034654320946836

  5. Jak, S., Zee, M., Oort, F. J., & Koomen, H. M. Y. (2017, September 1). Affective Teacher–Student Relationships and Students’ Engagement and Achievement: A Meta-Analytic Update and Test of the Mediating Role of Engagement. School Psychology Review, 46(3), 239–261. https://doi.org/10.17105/spr-2017-0035.v46-3

8.先生による成績の予想



八番目に効果があったのが「先生による成績予想」でした。内容としては、ラベルはりに近いですが、基本的には先生が抱いているであろう生徒それぞれの成績の予想が、そのまま生徒たちの学力達成度に影響を与えると言うことです。

成績が悪いと予想している生徒に対しては、先生は指導を諦めたり色眼鏡をかける一方で、成績が高いと予想している生徒に対しては先生はお気に入りとしてしっかり指導をすると言えます。

先生も人間である以上、そういった色眼鏡がついて回ります。

この色眼鏡は良くも悪くも作用する訳ですが、ここをあえてコントロールして生徒たち全員に対してポジティブな色眼鏡をかけてあげることで、全体の学力達成度が向上することが期待できます。

それでも差が出た場合、そこはいよいよ個人差であると言えますが、一部だけ学力が高いよりは全体の学力が高い方が良いことは間違いありません。

効果としては0.42で、IQであれば6.3ポイントほどの差に相当します。

  1. Rubin, D. B. (1978, September). Interpersonal expectancy effects: the first 345 studies. Behavioral and Brain Sciences, 1(3), 377–386. https://doi.org/10.1017/s0140525x00075506

  2. Smith, M. L. (1980). Teacher expectations. Evaluation in Education, 4, 53-55.

  3. Joseph, G. (1983, June). The bases of teacher expectancies: A meta-analysis. Journal of Educational Psychology, 75(3), 327–346. https://doi.org/10.1037/0022-0663.75.3.327

  4. Magnitude of teacher expectancy effects on pupil IQ as a function of the credibility of expectancy induction: A synthesis of findings from 18 experiments. (1984, February). Journal of Educational Psychology, 76(1), 85–97. https://doi.org/10.1037/0022-0663.76.1.85

  5. Rosenthal, R. (1985, May). Mediation of interpersonal expectancy effects: 31 meta-analyses. Psychological Bulletin, 97(3), 363–386. https://doi.org/10.1037/0033-2909.97.3.363

  6. Ruck, M. D. (2007, May). Are teachers’ expectations different for racial minority than for European American students? A meta-analysis. Journal of Educational Psychology, 99(2), 253–273. https://doi.org/10.1037/0022-0663.99.2.253

  7. Timmermans, A. C., & van der Werf, M. P. C. (2018, April 3). The effects of teacher expectation interventions on teachers’ expectations and student achievement: narrative review and meta-analysis. Educational Research and Evaluation, 24(3–5), 180–200. https://doi.org/10.1080/13803611.2018.1550834

9.生徒の見た目のよさ


9番目に効果があったのが「生徒の見た目のよさ」でした。

これはどういうことかと言うと、生徒が美男美女だと先生は無意識に成績の高さを連想して好意的に評価しがちであると言うことです。

なかなか世知辛いデータで、理不尽な気もしますがこの傾向があるようだと言うことは理解しておく必要があるかもしれません。

そう言う意味では、我が子の身なりを多少は整えて授業に望んだ方が先生からのリソースを多めに割いてもらえる可能性があると言えますね。

個人的には、見た目で判断するな!と思いたいですが、そこを諦めてむしろ逆手に取るくらいにしたたかに発想を切り替えなければ格差を乗り越えることは出来ない時代になりつつあるのかもしれません。

効果量としては0.42ポイントで、IQに換算すると6.3ほどの差となります。

  1. Patterson, M. L., & Tubbs, M. E. (1992, December). Expectations, Impressions, and Judgments of Physically Attractive Students: A Review. Review of Educational Research, 62(4), 413–426. https://doi.org/10.3102/00346543062004413

  2. Parkerson, J., Haertel, G. D., & Walberg, H. J. (1981, August). Peer group influence on educational outcomes: A quantitative synthesis. Journal of Educational Psychology, 73(4), 472–484. https://doi.org/10.1037/0022-0663.73.4.472

10.学校への所属欲求



最後に効果が高かったのが、「学校への所属欲求」でした。これは先生と言うよりはどちらかと言うと生徒でもあるように思えます。

内容としては次の通りです。

  • 自分は友達から仲間であると認識されている

  • 自分は尊敬されている

  • 自分はチームに受け入れられている

  • 自分はみんなから励まされている

  • 親からは離れたいけどこのチームには所属した(思春期)

などなどです。このような文化を作るにはある程度先生の努力も必要なので、部分的には先生の責任であるとも言えます。

効果量としては、0.4となります。IQでいえば、ちょうど6ポイントの差ですね。

  1. Kern, M. L., Vella-Brodrick, D., Hattie, J., & Waters, L. (2016, October 17). What Schools Need to Know About Fostering School Belonging: a Meta-analysis. Educational Psychology Review, 30(1), 1–34. https://doi.org/10.1007/s10648-016-9389-8

  2. Students’ characteristics and teacher–child relationships in instruction: A meta-analysis. (2012, December). Educational Research Review, 7(3), 177–197. https://doi.org/10.1016/j.edurev.2012.03.001

  3. Moallem, Isabel, "A Meta-Analysis of School Belonging and Academic Success and Persistence" (2013). Dissertations. 726. https://ecommons.luc.edu/luc_diss/726

まとめ

全体を通してみてみると、効果が特に高かった上位五つには「計画性」「理性的な課題の解決」「自分の目的達成能力」など認知的な側面の高いものが並んでいる印象があります。

一方で、下位5つは「色眼鏡」「見た目のよさ」「所属欲求」など本能的な側面が高いものが並んでいる印象があります。

人も哺乳類である以上、多少は本能的な反応や反射というものは残るようですが、それを理性でコントロールできる方がより学力達成度を高めるための工夫ができるようになることが浮き彫りになった印象です。

親御さんもぜひ、これを読んでいるのであれば教師になったつもりで自分の子育てに活かしていただければ幸いです。


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