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占ってもらう前に‥

先日はスピリチュアル関係のイベントに呼ばれ、講演してきました。

水晶やら勾玉やら数珠やらタロットやらを売る人々

占い師やスピリチュアルカウンセラーのブースが立ち並ぶ中

物理のセミナーやるのは中々新鮮でしたよ


世の中に

「波動」、「周波数」という言葉を便利に使い、

量子力学とリンクさせて科学の権威を利用し金儲けを画策する手合いがいるのは事実


であるならば、そういったものに心を奪われない心構えも必要なのでは?


例えば「○○占い」

人が何を信じようと勝手ですよ、もちろん

ただ、現実に「だまし」がある以上、最低限の防衛手段を講じなければなりません

「だまし」は主に人間心理の特質、特に認知のバイアスを利用する


私たちはそのバイアスを理解することで、「だまし」から身を守る確率を高めることができます


1) バーナム効果
一般的に誰でも当てはまるようなことを、あたかも自分だけに向けられたメッセージのように受け取ってしまうバイアス

「あなたの今までの人生は思い通りにいかないことも多かったが、これまでの努力が実り、今後は徐々にうまくいくようになるでしょう」なんて言われると何となくうれしいし、そんな気もしてきてしまう(受け入れたい!)。

でもこれ、誰にでも当てはまると言えば当てはまるし、逆にどれだけそれが当てはまるか客観的な判定はできませんよね


2) ラベリング効果
「○○というのは‥」というステレオタイプ化。往々にして差別を生む

「東京の人ってさ」、「田舎の人は‥」

「男って○○」、「○○は女性のあるある」

「プリウス乗りは‥」←ネットでよくある


こういうのは結構受け入れやすい


3)インプリンティング
当たっている部分も当たっていない部分も混在しているのに、当たっていない部分は無視し当たっている部分にだけフォーカスし「あ、この占い当たっている」と


これには「自分の失敗を認めたくない」人間心理が働いています

高いもの買った時、買った後であるにもかかわらずその製品のカタログ見直したりしませんか?

「いいの買ったなぁ」と

逆に他の製品のカタログは絶対見ない

「あ、こっちのほうが良かった」と思いたくないから

自分の購買行動の失敗を認識したくないのです


数千円、数万円の料金を支払ってやってもらった「占い」

それが「はずれている」とか「インチキ」などとは思いたくない心理がはたらく

「当たっている」ことにしたい

もう、占い師さんの思うツボ ‥ですね

こういう人間心理のクセを認識した上で占い師に見てもらっても遅くはないのではないでしょうか。


その上で「私は絶対この占いを信じる」

となるのであれば、何も言うことはありません


信じる・信じない、に科学は介入できないので

○Kindle本
「再会 -最新物理学説で読み解く『あの世』の科学」
https://www.amazon.co.jp/dp/B0973XR53P

○ホームページ
「『不思議』を科学する<見えない世界の物理学>」

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