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パラリアの三次会【土曜日更新】

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パラリアCEO浅見、東大前校の木元・オギタが「二次会」のノリで、ときに真面目にときにだらりと語り合う、「パラリアの二次会」で出てきたわかりづらい用語を解説したり、気になったところ…
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#勉強法

パラリアの二次会 第26夜 総括・後編:わたしたちはどこへいくのか の解説

いよいよパラリアの二次会の解説も今回で最後です。今回も前回に引き続き、総集編です。 音声はこちら。 【今回の話の流れ】 まず、ここまでの復習(これについては前回を始め、何度かまとめられているので、そちらをご覧ください)をした後、現在及びこれからの社会・教育を論じます。まず、現在は「成功したいから頑張るのではなく、失敗したくないから頑張る」という時代です。競争に敗れたら悪いことがあるから競争するという、ネガティヴな競争になっています。背景には、2000年以降の日本がが、中国

パラリアの二次会 第19夜の解説

おはようございます。今回の三次会は、第19夜「目的合理性」の解説です。 音声はこちら。 【内容概略】 まず、前回のまとめを兼ねて、「要するに」を大事にすることが重要という話がされます。これには2つの意味があります。 1つ目は、「これは要するに何を言っているの?」と言った質問に答えられるということが、理解できたことの証拠になるということ(答えられないということは、ポイントが分かっていないということになる)。 2つ目は、「要するにできていればいい」という姿勢を持つことで、手

パラリアの二次会_第17夜の解説

おはようございます。今回は第17夜の解説です。 音声はこちら。 【内容の紹介】前半は「コンセプチュアル・スキル」なるものの話をしています。コンセプチュアル・スキルというのは、概念化能力と訳されるもので、概念を利用する能力を指します。例えば、「あの問題とこの問題は数列と二次関数で違う問題に見えるが、両方とも解と係数の関係がポイントになっている」などと、概念(この場合は「解と係数の関係」)を軸にして問題同士の繋がりを見つけたり、逆に違いをはっきしさせたりする能力です。 コン

第8夜 パラリアの3次会

あらすじ 今夜の2次会は、2006年東大国語第4問(宮澤康人「学校を糾弾するまえに」)の内容から出発し、教育と近代の関係について考えます。 宮澤の議論宮澤によれば、近代の教育は前近代の教育とは異なったむずかしさをかかえています。彼によれば、中世において、教育は「師匠-弟子」という関係のなかでなされます。たとえば、鍵職人を目指す若者は、鍵職人の師匠に弟子入りし(あるいは、代々鍵職人の家庭で、親がそのまま師匠になるということもあるでしょう)、その背中を見て、時には技を盗んで、

第2夜「教育を『関係』として捉えてみる」の解説

おはようございます。今回は第2夜の解説になります。元の音声はこちらで聞けますので、聴きながらご覧ください。 【内容の紹介】前半は、前回の復習を踏まえた上で、「しつけ」「ケア」「教育」の三つについて話し合った。この三つは昔はそれぞれ別の人が担っていた(しつけは親、ケアは町の衆、教育は学校)。しかし現在は、3つ全てを親がやろうとしている。そこに過剰な負担と、役割の混線が起こって、親子間の様々な問題の原因となっている。 後半の話題は、教育と能力開発の間のギャップ。上位の大学に行