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パラリアの三次会【土曜日更新】

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パラリアCEO浅見、東大前校の木元・オギタが「二次会」のノリで、ときに真面目にときにだらりと語り合う、「パラリアの二次会」で出てきたわかりづらい用語を解説したり、気になったところ… もっと読む
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#大学受験

パラリアの二次会 第19夜の解説

おはようございます。今回の三次会は、第19夜「目的合理性」の解説です。 音声はこちら。 【内容概略】 まず、前回のまとめを兼ねて、「要するに」を大事にすることが重要という話がされます。これには2つの意味があります。 1つ目は、「これは要するに何を言っているの?」と言った質問に答えられるということが、理解できたことの証拠になるということ(答えられないということは、ポイントが分かっていないということになる)。 2つ目は、「要するにできていればいい」という姿勢を持つことで、手

パラリアの二次会_第17夜の解説

おはようございます。今回は第17夜の解説です。 音声はこちら。 【内容の紹介】前半は「コンセプチュアル・スキル」なるものの話をしています。コンセプチュアル・スキルというのは、概念化能力と訳されるもので、概念を利用する能力を指します。例えば、「あの問題とこの問題は数列と二次関数で違う問題に見えるが、両方とも解と係数の関係がポイントになっている」などと、概念(この場合は「解と係数の関係」)を軸にして問題同士の繋がりを見つけたり、逆に違いをはっきしさせたりする能力です。 コン

第8夜 パラリアの3次会

あらすじ 今夜の2次会は、2006年東大国語第4問(宮澤康人「学校を糾弾するまえに」)の内容から出発し、教育と近代の関係について考えます。 宮澤の議論宮澤によれば、近代の教育は前近代の教育とは異なったむずかしさをかかえています。彼によれば、中世において、教育は「師匠-弟子」という関係のなかでなされます。たとえば、鍵職人を目指す若者は、鍵職人の師匠に弟子入りし(あるいは、代々鍵職人の家庭で、親がそのまま師匠になるということもあるでしょう)、その背中を見て、時には技を盗んで、

パラリアの二次会、第4夜の解説

パラリアの二次会、第4夜の解説になります。音声はこれです。タイトルの通り今回は教育の歴史が主題です。 内容の要約 教育を論じるために、まず、教育の形式・教育の内容、教育の方法という枠組みで考えたらどうかという話がされた。 前回の話で、教育(Erziehung)は、「外に引っ張る(Er-Ziehung)」という意味なのを踏まえ、教育の形式を、生徒と教師・親などとの関係として定義した。教師や親が生徒を外へと引っ張る、ということ。 では、どこへ引っ張るのか。それによって教育

パラリアの3次会 第3夜

前回の復習ー木元の3区分 前回前々回で、木元はケア/しつけ/教育の3区分を提示しました。 「ケア」:「いていいんだよ!」という安心感を与える ケアとは、根源的な次元で子供を生存可能にする営み、たとえば食事を与える、愛されていることを示すために抱きしめるといったことです。このような営みは、子供を「肯定する」活動として特徴付けられます。 「しつけ」:「しちゃいけないこと」を教える しつけとは子供を社会のメンバーに組み入れる営みで、たとえば、「電車のなかでは騒いでいけない」

パラリアの二次会_第1夜の解説など

おはようございます。今週から、パラリアの二次会で出てきた難しそうな単語や、引っかかりそうな話の解説をしていきます。この記事を書いているのは話しているメンバーと別の人なので、用語を解説しながらも、一歩引いてコメントしたり、補足できたりすればいいですね。一度聞いた方もこれからの方も、聴きながらご覧になってくだされば、と思います。 また、「これがわからない」「ここは違うんじゃないのか」「これだけは言わせてほしい」というのがありましたら、当記事のコメント欄からお知らせください。参考