洋書多読に児童文学をすすめる理由

2020年9月30日 15:23

児童書とはいわゆる「子ども向けの本」です。その中でも児童文学は英語多読にとても取り組みやすい学習教材となります。今日は洋書多読に児童文学を進める理由と比較的新しいおすすめ洋書児童文学の紹介をしたいと思います。

理由その１：レベルが意外とぴったり
理由その２：内容が意外と深くて楽しめる
理由その３：子どもと同じものが読める

おすすめの洋書児童文学：
Haunted Library シリーズ
Magic Tree Houseシリーズ
Heart Wood Hotelシリーズ
Origami Yodaシリーズ

理由その１：レベルが意外とぴったり

以前Lexileの記事で洋書のレベルがわかる指数を紹介しました（リンクを貼る）。そのLexile指数と英検のレベルの相対表がありましたので、以下に簡単にまとめてみました。
（左から英検ー推奨目安ーLexile指数（HPに載っている調査データの平均値から））

英検1級ーー大学上級程度ー1320L程度
英検準1級ー大学中級程度ー1190L程度
英検2級ーー高校卒業程度ー1010L程度
英検準2級ー高校中級程度ー760L程度
英検3級ーー中学卒業程度ー550L程度
英検4級ーー中学中級程度ー500L程度
英検5級ーー中学初級程度ー330L程度

さらにこのLexile指数を米国の現地校の学年と照らし合わせたものと英検と比較してみると下のようになります。

英検1級ーー9年生～12年生程度
英検準1級ー7年生～10年生程度
英検2級ーー5年生～8年生程度
英検準2級ー3年生～5年生程度
英検3級ーー2年生～3年生程度
英検4級ーー2年生～3年生程度
英検5級ーー2年生程度

このように見てみると現地の小学高学年が読むレベルが大体私たちの高卒レベルの英語だということがわかります（注:リーディング力のレベルです。会話力ではありません！）。もちろん数字を鵜呑みにするのはよくありませんが、児童文学がストーリーを理解して英語をすらすらと読むのには適しているということが分かると思います。

（参考）
http://metametrics.s3.amazonaws.com/public/dynamic/international/pdfs/Eiken_Text_Measurement_Report_Digital.pdf

https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/about/

https://gc-t.jp/support/lexile/

理由その２：内容が深くて楽しめる

児童文学ってほんとうにあなどれません。ここ数年「大人だからこそ読んでほしい児童文学」「大人のための児童文学」といった記事を目にすることが多い気がします。理由としては、大人になって気づく児童文学のメッセージがあるからだと言われています。

日本・海外を問わず、児童文学名作には深くて心に響くメッセージがたくさん盛り込まれています。友情もの、家族もの、生きるために必要な知恵や力、ときには本当に子どもにわかるのか？？といった深～いものまで、たくさんのメッセージが書かれています。

大人になって読むからわかることもあるかもしれません。だからこそ、児童文学を英語で読むのは英語力をつけながら楽しむことができるという、1粒で2度おいしいことになるのです。

理由その３：子どもと同じものが読める

お子さんがいらっしゃるのなら、ぜひ同じ内容の本を読んでみてください。お子さんは日本語で、ご自身は英語で（もちろんお子さんの英語力によってはどちらも英語でよいと思います）。ただ読むだけの活動にとどまらず、読み終わったら意見交換なんかもできます。お子さんの考え方を知ることもできますし、お子さんもなんだか違った気分で読書に取り組めることができます。お子さんも英語に興味が出てくるかもしれませんし、ご自身も日本語の表現と比べながら英語の理解が深まることと思います。