隣室の騒音に泣き暮らしていた私が、新しい家で生まれ変わった話
7月。壁ドンの辛さに、メソメソ泣いていた
私が住んでいるのは、単身者向けの4階建てアパートの2階。
20代初めての1人暮らしでここを選んで、以来ずっと住んでいる。
入居者は近くにある大学の学生7割、私のような独身の社会人2割、独居のお年寄り1割といった感じだ。
この春、そのアパートの右隣の部屋に新しくおじいちゃんが入居した。
ちなみに左隣は前から住んでいる学生の男の子、上はギター弾きのお兄ちゃんだ。
昼間、いつものように上階がギターの練習をしていると、右隣から
「ドン!ドカッ!」
夜、左隣がお友達を呼んで談笑していると、右隣から
「ドン!ドコドコッ!」
しまいには、夕方私が仕事の電話をしていると右隣から「ドカン!!」
おじいちゃんはとにかく物音や人の声がダメらしく、どの部屋から音がしても壁ドンで主張してくる。
これが3ヶ月続いた。私、もう限界・・・。
7月某日夜、暗い部屋で声を押し殺して泣きながら決意した。
引っ越そう!
***
翌日から新居探しが始まった。約10年住み続けた町から離れるつもりはない。
近場で、家賃が今と同じくらいならどこでもよい。
単身者向けの賃貸を探し回り、すぐに新居のあたりをつけた。
不動産会社に事情を話し、すぐにでも転居することに。
明日、さっそく契約手続きをすることになった。
さあ、新生活のスタートだ!
管理会社『リアルホーム』との出会い
さて、いよいよ転居に向けて動き出す。
今回は非常事態ということで、新居の管理会社さんに直接伺って手続きすることになった。
『有限会社リアルホーム』様
担当営業さんを始めとして、引っ越しの1から100までお世話になりました。
営業のI谷さん、めちゃめちゃ頼りになる方でした。洒落怖スレにおける寺生まれのTさん並でした(伝わらないだろう)。
お礼に、この記事で御社を激推し致します!
「この度は騒音トラブルによる引っ越しということで…大変でしょうが、新居のサポートはお任せください!早速、賃貸借契約書の確認から始めますね。」
と言うと、I谷さんは10数ページにも渡る条約事項をスラスラと読み始めた。
前回の転居時は不動産会社のお兄ちゃんが棒読みする内容を右から左へ聞き流していた私だったが…今回は違う。
きっちり聞いて、勉強するぞ!
―――やっぱり壁ドンはダメなんですね…
そうですね。物件の周辺でも迷惑行為にあたるんですよ。
―――えっ!前の家、下の道で毎朝雄叫びあげてるおじさんがいましたけど…アレも言った方がよかった!?
そのマンションに住んでる人ですか?だったら貸主に相談して大丈夫です。
―――ペットOKなんですか?
ここにあるような、近隣の方に迷惑がかからない動物なら相談のうえでうちはOKです。この条項は特約部分なので、物件によって違ってきますね。
―――観賞用の小鳥って?実家でセキセイインコを飼ってましたが、例えばインコは観賞用ですか?
そうですね。
―――(『観賞用』として飼っている意識はなかった…めちゃめちゃ愛玩してたが、法律の文脈では鑑賞なのか…)インコって結構大声で鳴きますけど、大丈夫かなあ。
僕が前に担当したお客さんで、アマゾンにいそうな60cmくらいの鳥を飼いたいっていう方がいて。それは流石にお断りしました。
―――今、DIYとか流行ってるじゃないですか。こういうのは自分で交換していいんですね。
でも、相談して頂ければ良心的な業者さんを紹介しますよ!最近、ご自分で業者を探されて、いわゆるボッタクリにあった入居者さんもいたので…。
―――業者を探すのも大変なんです。相談できるなら安心です!
相談してくださいね。ただし、今回の新居に入居してすぐに不具合があった場合は、もちろんこちらから設備担当の者を手配して無償で修繕いたします。
その他、貸主・借主の修繕費用の分担をお教えしますので、今後生活される際の参考にしてくださいね。
「押しピン(画鋲)の定義も人それぞれですからね。あんまり大きいのはこちらで修繕負担できないこともあります」
―――冷蔵庫下に、サビ?そんなのできますか?
古い型の冷蔵庫って、水を入れる受け皿があるんですよね。その水を放置しててできたサビは貸主様の負担ということです。
―――なるほど。こちらのメンテ不足の場合は、そりゃあ借主負担ですよね。
フローリングの色落ちも同じ理由ですね。窓を開け放っていて、雨ざらしになった場合などは借主様の負担です。
―――リアルホーム様のおかげで、賃貸契約にちょっと詳しくなれた気がします。新居のイメージが湧いてきました!
では、早速新しいお部屋の下見に行きましょう!
新居の下見
リアルホーム事務所から新居まで、I谷さんが社用車で送ってくださった。
猛暑の中、ありがたいことである。
新居はマンションの最上階。扉を開けると、そこには素敵な空間が広がっていた!
―――エアコンがある!真夏の引っ越しだから心配だったんですよ!
エアコンと電気は残留物扱いです。前の入居者さんが残されたものなので、そのままお使い頂けますよ。
テンションがあがった私は部屋中を探検し始めた。
結果、風呂場のシャワーヘッドも節水仕様のいいやつだったし、部屋干し用のつっぱり棒も残してあった。これも残留物ってことかな。
こういうちょっとしたものの設置が極端に苦手な私なので、とても嬉しい。ありがたく使わせてもらおう。
そして今回一番驚いたのが窓からの眺めだ。
こちらは、ビフォーアフターでご覧いただきましょう!
空が広い!部屋も前より明るいし、めちゃくちゃ気持ちいい!
近距離の引っ越しなのに、見える景色がこんなに変わるなんて・・・。
正直、自分が住んでいる町がこんなに素敵なところだなんて、知らなかった。
さあ、ここを私のお部屋にするぞ!
我ながら、1か月前に泣き暮らしていたとは思えないハシャぎようだ。
次回いよいよ、引っ越し編!