2023年日銀会合。日本の命運を握る植田
今週は日銀会合ですね。
年末最後のビッグイベント。
チャレンジングな年末。
チャレンジングな年末とか言ってるだけで
「植田さんは利上げできないだろう」
というのが満場一致のメインシナリオ。
ここで急遽利上げすれば円キャリートレードが一気に解消されてドル円は超下落する事に。
円高が進むとなれば外人投資家は日本株の含み益が減ってゆくことになるので手放す。
利確売りだけでも株価指数の下落はそれなりのものとなりそう。
国内経済も好景気とは言えないので中小企業はどんどん潰れていくかもしれない。
なので現状維持だろうと、皆んながそう思っている。
株高なのは円安のおかげ
インフレは米国発なので日本の政策でどうにかできるものではなく、
介入しようがしまいが、コロナ禍からの日本経済の状況ではやはり利上げはしないが正解だったはず。
円安は止めようがなかった。
何を隠そうこの日本株高は『日銀は利上げしない』と外人投資家にナメプされているおかげなので、
そういう意味では日銀は何もせずに株価をあげた。
何もしなかった事がグッジョブだったとも言える。
当然の如く外人投資家が日本円を売りつつ、バーゲンセール中の日本株を買った結果がこうだ。
次利上げしないと日銀はめちゃくちゃナメられる
ここで再び利上げしないとなれば、円安容認のコンセンサスを得る事になり、
165円くらいまではとりあえず上がると思っている。
後述して説明するが、
今のドル円相場は実質360円なので、160円台を超えていくとトルコリラどころかジンバブエ並みにゴミカスな円になりかねない。
介入しようが結局は利上げできないのだからブレーキはないようなものだ。
ただ、海外投資家にとっては円安は日本株を持ち越す理由となるので株価指数は持ち堪えるかもしれない。
ただ、利上げ、現状維持、上記2つのパターンで避けようが無い懸念材料が米国の景気後退。
これにより日本株も手放してくる可能性が高い。
米景気後退はほぼ確定?!
どうみても絶好調の米国株価指数🇺🇸🥳
ソフトランディングどころか、帰りの燃料を全く考えず月を目指して🌕垂直に打ち上がるロケット🚀のようだ。
ダウ4万ドルも夢じゃない。
インフレ対策、景気引き締めの利上げの効果はまだ出ていない。
効果が出るまで時間差があるので仕方はないが、
利上げが十分じゃなかった場合は、資産バブル発生となる。
日本のバブルが公定歩合を引き下げ過ぎて発生したように、米国のバブルは利上げを慎重になり過ぎたのと利上げ幅が足りなかった事でバブルとなり得る。
『リセッションの始まりには逆イールドが解消される』事は過去の歴史が示している。
当初、逆イールドが発生した際には暴落が来ると言われ警戒されていたが、
コロナショックを経て、再び逆イールドしているがその状況が続き今はだいぶ楽観的な相場となっている。
逆イールドが解消された際に起きたのがリセッション(景気後退)だ。
次の暴落で日経平均は3万円下がる?!
実際に逆イールドが解消されて米リセッションが起こったのは、
1980、1981年、1990バブル崩壊、2001ITバブル崩壊、2007リーマンショック、それと2019年。
2019年は逆イールドが発生し、その後コロナがパンデミックして2020年2月にはコロナショックとなり逆イールドは解消したが、
その後再び逆イールドとなり、
利回り差は現在、1990年時を更新して1980年以降の大きさとなっており、
期間では史上最長となっている。
利回り差がバブル期を超えて、逆イールド期間は観測史上最長。
バブル崩壊時には3万8円台だった日経平均株価だが、
長期でみれば底打ちしたのは2003年。底値は7607円。13年で3万円下がった。1980年代前半の株価にまで全戻した形だ。
今がバブルの天井であれば日経平均は当然また1万円を割れるのだろう。
アベノミクスが始まったのも10,000円ラインだ。
2023年のドル円は実質360円以上?!今は1970-1985年の状況。
今もドル高円安だが、
1970年には米国がスタグフレーションに陥り10年も続いた。当時のドル円は360円。
1985年はドル円は240円。
1985年、米国は貿易赤字と日本の貿易黒字削減の為にプラザ合意を成立させ、それによりドル高円安が是正されて急激な円高となった。
ドル安は止まらず、日銀は公定歩合引き下げをしたが、
さらに米国の圧力により日銀が4回目の引き下げを行なった事でバブルが発生した。
(今回のインフレも過去のバブルも同様、米国と日銀のせいなわけだ。)
今のドル円は140ー150円台。
過去の240や360円には程遠いようにも見えるが、
実質実効為替レートでは53年ぶりの低水準。
実質実行為替レートは円の実力を示したものだが、1970年代よりも低いのだ。
つまりドル円360円の当時よりも円が弱いと言う事。
2023年は世界的なインフレの中、日本はデフレマインド継続で値下げ圧力がある中で物価は上昇、低成長でスタグフレーション。
利上げは終わり、景気後退が来るから次は利下げだ!と利下げまで織り込み始めようとしているが、
さらに買われていく今の状況は資産バブルに近いと言える。もしかすると米国は利上げが足りないのかもしれない。
ハイテク株やインフレスタグフレーション対策の商社やら地銀株が上がっているので、スタグフレーションとインフレの天井も近いか、過ぎているのかもしれない。
そもそもずっと低インフレで低成長デフレだったのだからコロナ禍や戦争によるインフレは一時的な物で、しばらくしたら低インフレ低成長に戻り、それが続く気がしている。1970年〜1980年台もスタグフレーションが落ち着いたら低インフレが続いた。
デフレを回避したいのは米国だ。
成長させるために今利上げをしまくって将来の利下げ幅を確保したい。というのも米国にはあるのだろうが、
日本はずっと緩和一択しかない。
利上げ効果には時間差があるので、
インフレ、スタグフレーション下でのリセッション入りとなった場合、日銀に緊急利上げはできるのだろうか。
ちなみに1980年前半は、
今より大きな逆イールドが解消された際にリセッションが短期間に2回起こったが、
今回もそれに似ている。コロナショックが1回目。今が2回目。
今は1985年のプラザ合意前夜のような状況な気がしている。
今回日銀が利上げすればドル円と株価指数は暴落はするが、14000円〜2万円程度で耐える。
今回利上げしなければ円安は数年は止まらず、日経平均は具体的には34600を超えて46000円辺りを目指すが、
結局2025年くらいからバブル崩壊して2036年くらいまでの間に3万円を軽く越える下落相場が続く。
のではないか。
日銀が利上げすればデフレ脱却した日本株の未来は明るいが、
米リセッションで米利下げすれば米国は足りない利上げと早期利下げによってバブルになり得る。
2025年の万博の成功は円安によるインバウンドが不可欠だが、米国の泡🫧のドル💵により支えられるのかもしれない。
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