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PS5のデザイン

最近、転売騒動で話題に上がったPS5ですが、ほんとに悪質でしたね。
一桁上げただけで気づかないのもどうかとは思いますが、何より普通の画面ではキャンセルできないのはかなり悪質でした。(たとえ本当にキャンセルできなかったとしても、入金しないままだったり、カード情報消せばなんとかなっちゃうんですけどね。)


まぁそんなことはさておき、今回はタイトル通りPS5のデザインについての話です。リア友とラインで話していてこの話題について盛り上がったので、自分の考えを整理するために書こうと思いました。

今回のデザイン、かなり大きく出ましたよね。一部ではアロマディフューザーみたいでオシャレとかだったり、同じ理由でゲーム機らしくないと賛否両論なようです。
個人的にはこのデザイン割と好きで、モダンな家具みたいな感じがとてもsonyらしく、ある意味家電メーカーとしての個性が強く反映されていると思います。この家電的なデザインの傾向はPS3の初期型からだんだんと出てきていますが、この代になってそれが更に強く出た気がします。

あくまで自分の予想なのですが理由が大きく2つあって、1つ目がゲームがサブカル趣味としてだけではなく一般的な趣味としても広く知られるようになったこと。そしてもう一つが、ゲームというものが出始めてその当時にハマってプレイしてた層がいま大人になっているということです。


まず1つ目の一般層に広く知れ渡ったというのが、昔、2000年代くらいのときはゲームというのは完全にオタク趣味で、所謂オタクサイド(コッチ側)の人じゃないとやらないものだったんです。一般人(アッチ側)の人はゲームなんかはやらず、楽器やスポーツ、オシャレ、料理、つまり今で言う陽キャの人たちがやるような趣味しかやらなかったものなんです(たぶん...)。
でも最近は普通にリアルが充実してそうな陽キャのお兄ちゃんお姉ちゃんもゲームはするし、あの本田翼さんでさえゲーム配信とかいうオタク文化に入るようになってきました。
一番いい例が荒野行動ですね。PUBGが流行りだしてバトロワブームが来た当時、PUBGのような大人数バトルロワイヤルゲームはパソコンしか有名タイトルがなく、ゲーミングPCを持ってない人たちは配信を見ることしかできませんでした。そんな中、彗星の如く現れたゲームが「荒野行動」。スマホでできる 基本無料 課金による強さの優遇は基本なし アニメなどのコラボがあり、その着せ替えが可愛良いものばかり ついでにデフォルトのアバターも美男美女。当時一番人気だったPUBGを真似つつ、PUBGに足りなかった、できなかった要素も追加克服して大人気ゲームとなりました。どれだけ流行したかというと、しばらく女子高生の遊ぶアプリランキング第一位になってたくらいです。女子高生が銃で殺し合うゲームをこぞって楽しんでやってるというと、ゲームとしてはかなりの快挙ではないでしょうか。
ゲーム内容が似通っててグレーゾーンだったとはいえ、マーケティングとしてはかなり成功したんじゃないかと思います。

話はそれるんですけど、そのゲームが一般層に広まったということが、Twitterでの”部屋晒し”にも影響が出てきてると思います。部屋晒しというのは自分たちのゲーム環境の画像を投稿して自慢する、というものですね。
ちょっと昔のゲーマーの部屋晒しでは、だいたい出てくるのはイルミネーションギラギラだったり、有名なゲーミングブランドで統一して部屋自体もそれを強く主張するようなものでした。

今でも部屋晒しのツイートを漁ればそんな部屋がまだ出てきますけど、最近はとても明るめで、ゲーム部屋っていうよりはちょっとおしゃれなオフィスみたいな感じが多くなってきており、言われなければゲームオタクの部屋だって分からないものもたくさんあります。

憶測ではありますが、PS5のデザイナーさんはそんなところもよく見てたのではないのでしょうか。
つまりゲームとしてではなく、家電としても部屋においておけるデザインにしようと思ったのではないか、と言うことです。2つ目の話にちょっとかかっちゃうんですけど、おしゃれな部屋にしたいって思ったときに、今までのようなゲーム然としたデザインだと起きづらくなってしまいます。逆にオタク部屋にしたいと思ったときにおしゃれな家電だと浮いちゃって、これまた起きにくくなってしまいます。
それを考えてデザイナーさんはその両方のバランスを上手くまとめて、あのようなデザインにしたのではないでしょうか。


そしてもう一つの理由が、昔のゲームをやっていた層がいま大人になってるということ。
そのゲームがオタク趣味として流行り始めた時期というのが、80年代90年代。私も生まれる前なのですが、その当時どんな事があったのかというと、ファミコン、セガサターン、メガドライブ、プレステの四つ巴合戦があった時期です。それぞれで良作ゲーが発売されてて、いい意味でも悪い意味でも今以上に自由なゲーム作りがされていた時代だそうです。そのゲームをやっていた人たちが当時高校生だったとすると、今は30代40代で立派な大人、さらに家庭をもっている人も多いことでしょう。
そういう昔はゲームにハマってて、今は離れちゃったけどもう一回やってみたい!でもおもちゃみたいなゲーム機はちょっと...そんな層も盛り込んで、また遊んでもらえるようにと思いも込めたデザインでもあると思います。さっきも話に出しましたが、家電としておしゃれなデザインであれば、彼女さんや奥さんがゲームやオタク趣味にあまり理解がなくても、お部屋のアクセサリーにすることもできます。

ならノスタルジー溢れるアンティーク的なデザインにすれば良かったのでは?と考える人もいるでしょう。しかしそれだと若い層にウケづらくなり、今のプレステのゲームラインナップが大人向けなものが多いとはいえ、ターゲットとしている年齢層に不用意な絞りを効かせてしまうことになりかねません。

あの近未来的なデザインはそうやって幅広い層に遊んでもらえるように作ったデザインなんじゃないかと私は考えました。


最初にも言った通り、今ではゲームはオタク特有の文化ではなく、世間一般に幅広く浸透し、別け隔てなくみんなが楽しめるようなものへと変わりつつあります。昔のようなサブカル趣味的な雰囲気が良かったなと思う人もいるでしょう。私もその一人で、幅広い人達に楽しんでもらえるようになった反面、おこがましくも自分の知っているところからは離れてしまったような感じがして少し寂しさを感じます。(まるでインディーバンドのファンみたいですねw)

ただし、これは嬉しいことでもあります。
私はよく対戦ゲームをやることが多いのですが、人気のない、もしくは古いゲームになると、人口が減ってずっとやり込んでいる上手い人しか集まらず、結果がもう見えてしまって面白くなくなってしまうんですよね。所謂、過疎化というものです。そうなるとゲームの楽しさは半分以下になってしまい、物によっては必要人数すら集まらず、まともにゲームをすることすらままならなくなってしまいます。しかし、ゲーム人口が増えたり、途中で新規に始めてくれる人が入ってきてくれれば、長く好きなゲームを楽しめるようになるのです。


ゲームを遊ぶ人が増えればそれだけゲーム産業も盛り上がり、更に楽しい新しいゲームも生まれてくる。一般に広まることのデメリットも多少ありましょうが、いちゲーマーとしてはとても嬉しいことです。

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