さくらちゃんの夢

さくちゃんがいなくなって、はじめて夢にでてきた。

夢の中のさくちゃんはなぜか字を読んでいて、

『さくちゃん字が読めるようになったの?』と訊くと、嬉しそうにしていた。

『おてがみよんだ?』と訊くと

『うん』と答えた。

さくちゃんが旅立った7月10日

翌日さくちゃんがお空に行くとき、手紙を書いて持って行ってもらった。

その手紙をきっとさくちゃんは読んでくれたのかなって思った。

夢の中のさくちゃんは、ちょろちょろして、ふわふわで、夢じゃないみたいだったよ。

腫瘍ができる前のふわふわのさくちゃんだった。

腫瘍があっても、お骨になっても、どんな姿でもかわいいんだけど、

ふわふわさくちゃんは久しぶりで、いとおしかった。

さくちゃんのことを人に話すと、『さくらちゃんは幸せだったと思うよ』って言ってもらえて、

嬉しいんだけど、ほんとに幸せだったかどうかはわかんないなってずっと思ってて、

さくちゃんが望んでる抱っこをできるだけしたけど、それでももっとできたんじゃないかとか

さくちゃんは最後、ごはんよりも抱っこだったのに、ただ、わたしがさくちゃんい生きていてほしいから無理に食べさせちゃったなとか

ずっとずっと後悔もあって

でも夢に出てきたさくちゃんはにこにこしてて、

幸せだったのかもなって思った。