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短編連作小説『透目町の日常』まとめ

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短編連作シリーズ『透目町の日常』をまとめました。基本的には一話完結なので、気になった作品からご覧いただければ幸いです。
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短編連作シリーズ『透目町の日常』を紹介する

はじめまして、四十九院紙縞と申します。 この記事では、唐突に投稿を開始した短編連作シリーズ『透目町の日常』についての話をしていこうと思います。 通りすがりに偶然この記事を見かけたかたに興味を持っていただければ幸いです。 やんわりと世界観の話と、現時点で投稿している作品の紹介をしていきますが、この記事を読まないとこのシリーズの世界観がわからなくなるということは決してありませんので、ご安心ください。 「透目町」とは 物語の舞台となる「透目町」とは、架空の町です。 町の名前

【短編小説】極端に影の薄い「私」が、並行世界から来た人間と、しがない喫茶店のマスターに救われる話

『透明人間はスパゲッティで孤独を癒やす』  物心がつく頃には、私は透明人間になっていた。  否、透明人間と言うと流石に語弊がある。  正確には、極端に影が薄い人間になっていた、だ。  一人で飲食店に行けば入店したことすら気づかれず席に案内されないことに始まり、やっとの思いで注文ができても、注文したものが出てくるまで通常の三倍は時間がかかる。  学校生活においては、とにかく出席しているという証明をするのが難しかった。なにもせずにいると、席に座っているにも関わらず、居ないことにさ