38&39本目「K.G.F」【ネタバレあり】


※本文は全て無料です。

新文芸坐にて。

映画についての基本情報

公開日:2024/5/12(名画二本立て)
監督:プラシャーント・ニール(インド・カンナダ語)

1951年、スーリヤワルダンはコーラーラ近郊に金鉱(Kolar Gold Fields=KGF)を発見し、採金ビジネスに乗り出す。スーリヤワルダンの一族が莫大な富を得る一方で、金鉱で働く人々は外部から遮断された環境で奴隷のような扱いを受けていた。同じ年に、スラム街で1人の少年が生まれる。その少年ロッキーは10歳で母を亡くして天涯孤独となり、生きるために裏社会で働き始める。やがて最強のマフィアとして恐れられるようになったロッキーは、ボスからKGFの実質的支配者であるスーリヤワルダンの息子を暗殺するよう命じられるが……。

K.G.F: CHAPTER 1 : 作品情報 - 映画.com (eiga.com)

まえがき

またしてもインド映画であるが、またしても言語が違う。
ヒンドゥー語映画、テルグ語映画は少々観てきたが、今度の言語は「カンナダ語」。全く聞いたことがない言語である。ということは全く違う文化圏の映画になるわけで、どういう感じなのか不安は正直あった。

だが、この映画の評判の高さも同様に聞いていて、気にはなっていたのだ。
というか、実はblu-rayも買ってある。買ってあるのに積んだままにしていたところ、新文芸坐が開催を決定したのだ。2本連続上映会を。

10時にチャプター1が開始、12:50ごろにチャプター1終了。
13:10にチャプター2開始、終わったのは16:00ごろ。
実に6時間に及ぶインド映画耐久戦である。しかも、チャプターが分かれているとは言え、事実上1本の映画。これまで見た中で最も長い作品なのは間違いない。

この圧倒的な6時間、果たして私は空腹と中弛みに耐えられるのだろうか?

感想など

ハハッ。全然余裕でしたわ。中弛み?ないよそんなもん。

いやぁ、圧巻の6時間であった。
母親の不用意な遺言(金をつかめ、死ぬときは大金を持ってろ)から金と権力に執着し、流血とカリスマだけで裏社会をのし上がる男の一代記。満喫させてもらった。

本当に、実にテンポよく人がぶっ飛ぶ。倒れる。
そして崩れた相手を抱え上げ、その手を使って長すぎる前髪をかき上げるロッキー兄貴。初めてだよ、こんな前髪のかき上げ方は。

インド映画全般にありがちなズーム→ズーム→ズームでロッキー兄貴の格好良さをなめるように映し、バックグラウンドにはド派手な歌。
もはやPVである。6時間の、ストーリーを持ったPV。

話自体は実は結構複雑で、登場人物も相応に多い。
雑に言うとヤクザの利権争いの話が主なので、ヤクザ登場人物が多く、みんな髭面なので識別が難しい場面もまぁあるのだ。

あるのだが、圧倒的な勢いがそれを押し流す。難しいことは考えるな。
サラームロッキーバーイ!
そんな感じの映画である。 

しかし、作中のインド史は本当に、一人の母親の一言によって無茶苦茶にされてるな…。

ペーパーお勧め度

★5。
いいんだよ細かいことは!
ロッキー兄貴の眼光に6時間浸れ!

観終わった際には、眼つきが30%鋭く、肩幅が3センチばかりは広くなっているだろう。(体感)

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