26本目「インフィニティ・プール」【ネタバレなし】
※本文は全て無料です。
映画についての基本情報
公開日:2024/4/5
監督:ブランドン・クローネンバーグ
(カナダ・クロアチア・ハンガリー合作)
まえがき
「犯罪を犯したらクローンが代わりに死んでチャラ」。
なんという過激な設定だろうか。
SF好きを自称するペーパーとしては、この設定から想像する展開が浮かんで堪らない。
「クローンとの入れ替わり」「クローンとの闘い」「クローンに見せかけた別人」「実は自分がクローンだった」などなど…。
しかし、この映画がそのどれに当てはまるのか、まったくわからないまま公開初日を迎えた。私は予告編は映画館以外では見ない主義なのだ。
映画のあらすじもほとんどわからず、タイトルの「インフィニティ・プール」とは何のことなのかすらわからない状態で、ペーパーは劇場に向かった…。
※インフィニティ・プールとは、端っこを水でかくして海や空との境目が見えにくくしたプールのことらしい。
感想など
うーん、想像したあらすじは全て外れていた。
というか、どういう映画なのか、何が言いたいのかちょっとよくわからない。抽象度が高い。
映像自体は派手で、けばけばしく、また結構過激である。
最近売り出し中のホラー女優、ミア・ゴスも案の定脱いでいるので、その辺の絵面を期待した人は満足して帰れるだろうか。
主人公は案外普通の人間で、「目の前で自分とおなじ姿と記憶を持つ人間が死ぬ」という異常事態に耐えられない。そして、同じ経験をした金持ち連中と一緒にタガが外れたような乱行に及んでいく…のだが、その描写に込められたメッセージが私にはわからなかった。
「自分」というものを失って捨て鉢になった?
「何をしても許される」と思ったから、やりたいことをやるようになった?
うーん、物語の終盤の展開を考えると、どっちもなんか違うな…。
ペーパーお勧め度
★3。
けばけばしい絵面の裏に、何か深遠なテーマを隠し持ってそうな雰囲気の怪作。なんか微妙な余韻を残して帰れるので、一人で観に行くのがよい。
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