調整のウマさとヘタさって何?会議調整を例に考える。
調整、調整ってなんでしょうね。調整に包括されるものが多すぎて、調整という言葉を使うのは適切ではないのでは?ということを最近はよく考えています。
基本で究極の調整仕事=会議調整
仕事における調整業務の基本で究極の業務が「会議調整」です。一見するとただの雑用に思える会議調整ですが、誰をどのタイミングで呼び、インビテーションに何を記載するか?を考えると、意外とバカにできません。
田口さんが、MTG設定のタスクを細分化してくれていましたが、「会議調整」という丸められた言葉には、これだけのタスクが含まれています。これをきちんと認識して、設定できる人はどれだけいるでしょうか?正直、訓練を受けていないと難しい領域だと思います。
「会議調整」の全てを担えればいいけれど…
なぜ会議調整が「雑務」と思われるかというと、すべてのタスクを一気通貫でドライブできる地位にいる人は少数で、少数の人から切り出された一部のタスクを依頼されるからです。
若手にお願いされる会議調整の依頼といえば、「〇〇さんとXXさんと△△さんとのMTGセットして。1週間以内、1h」といった依頼です。
私も、新卒の頃はとにかく依頼された会議に必要な会議室予約と、outlookに対象者の予定を登録する作業と、それらを並べて設定できる隙間を見つけることに忙殺された記憶があります。リモート会議だと会議室予約という業務がなくなるのは素晴らしいですね。当時は誰かやって!!!と心から思っていました。
会議室予約の工数の高さ is 異常
主要会議室は定例で抑えられているので、該当の時間の会議室を手に入れるためには抑えているだけで使わないなどの裏事情がないか、またはキャンセルやリスケでのスポットの空きがないかを、会議室予約者に直接メールしたり電話したりして確認する…とかをやっていました。
アドミさん同士のネットワークなどがあるので、アドミさんと仲良くなっているとチャットで依頼して助けてくれる…等の裏技がありました。我ながらありとあらゆる手を尽くして会議室を予約していたな……と思います。マジで何を目指しているの…?って感じですが、ぶっちゃけできることもないので、せめて俺ができる100%を……!という感じでやれることは全部やりました。
新卒以外での思い出深い会議室確保話で言うと、そこそこ高いフィーを貰いながら顧客支援していた際のことです。定例会議の会議予約をするためにQ分の予約が可能になる日に9時出社してシステムオープンと同時にF5連打して予約を確保するという「マジで?」みたいな仕事もしました。普通に上司もしててこの人月額XXX万なのにウケるとか思ったこともあります。
実例!調整が下手な人の依頼方法@会議編
そんな会議調整小話は置いておいて、「調整の上手い下手」は実例を見ながら考えた方がよいと思います。ちなみに私は調整が下手=依頼受領側が1回で理解できない連絡をする人、または必要要件を理解できていない人と捉えています。
1回で理解できない理由は 1. 情報の不足 2. テキスト作成能力の不足 のどちらか、またはどちらもで起こります。これらにより、「受け手が理解に時間を要する、または理解できない」状況が発生するために、調整が下手な人はよく「想像力を持て」的な諸注意を受けるのだと思います。
さて、今、私は役割的に自分より偉い人々を調整して捕まえて物事を決めて進める…みたいな仕事が多いのですが、新卒の頃のようにoutlookを見ていろんな人の予定調整業務まで自分でやっていたらマジで仕事が終わらないので、部門アドミさんか部下にお願いすることが多々あります。また、偉い人の予定を取るためには秘書と調整になります。
そんな時はもうフォーマット定型で以下の情報を送っています。
これが正しいかはわからないですが、特に問題が発生したりコミュニケーションロスが発生することがなかったので大丈夫なのだろう。もちろん依頼の内容が簡素でない場合もあるので、ケースバイケースではあります。
次に 1. 情報の不足 があるメールとは具体的にはこんな感じ。
極端ではなくこういった内容がくることもある。考えろ。まじでお前考えろ。って言いたくなりますね。優先度も重要度もわからん。私が受領したら無視したくなる。
1より想像しにくいかもしれない 2. テキスト作成能力 の例はこちら。テキスト作成能力というか、なんだろうか、思いやり…の欠如?な気がしなくもないが…。
例3は、例1で記載した会議フォーマットの情報と同一のものが含まれています。つまり情報量は、1と3は一緒です。しかし、文章でダラダラと記載されると「読み解くための工数」がかかります。「親切」じゃないんですよね。
ちなみに現実的には、例3みたいな形式で送ってくる人は、いらない修飾語やいらない情報を付与して送ってくる確率が非常に高いので、実際はもっと面倒な読み解き作業が発生します。
「想像力を持て」の意味
調整文脈でよく出る「想像力を持て」という表現は、「受け手がわかるように書け」「自分がこの内容を受け取った時に、理解できるかを考えろ」という言葉を丸めたものです。まぁ、「想像力を持て」もだいぶ乱暴な表現なのでどうよ?と思いますが、言いたくなる気持ちはわかる。
だいたい「なぜそうしたか」を一切考えていない。言われたからやった、それだけ…みたいな。
なぜなぜをぶつけても「考えてませんでした」とポカンとされたり「あ!(全然思いつかなかった)」みたいな反応をされるので「いやまじで考えて?」って言いそうになる日々を過ごしています。ぶっ殺すぞ。
原因:全体感の把握が壊滅的にできない
難しいのですが、なんでわからないのかなーと思うと、全体を俯瞰で見る癖がないから、ということなのかなと思います。調整は目的をスムーズに進めるためのフロー整理とプロセス最適化ですが、調整ができない人は全体もゴールも前後の繋がりもわかってない。わかろうとしていない。
できる人からすると「なぜそれが抜ける?」ってことが起こってしまい、「普通に考えたら」「考えればわかるでしょ」「想像力をもって」って言われちゃうんですよね。
ちなみにこの辺の「このコマを動かすとこれがこう動いてこうなるな」という戦略的な地図(人間関係、役職、利害関係を含んだ全体相関図)を把握できるできないは最終的には「センス」としか言えなくて、私も何をしたら能力が伸びるのかはわからないです…。
おまけ:Twitterでキレてたやつ
ありがとうございます。『あなたの課金は、私の課金』を標語に経済をまわしていきましょう。