40. 蜜蜂と遠雷 連載からの加筆・修正 25

星星峡 2012年2月号 N.169 P2-7
黒鍵のエチュード

 一次審査の時よりはずっと落ち着いていると思う。もち
ろん緊張しているけれど、これはよい緊張だ。
 一次予選の時よりはずっと落ち着いていると思う。もち
ろん緊張しているけれど、これはよい緊張だ。

 一次審査の時の緊張は凄まじかった。
 一次予選の時の緊張は凄まじかった。

 二次審査の四十分。
 二次予選の四十分。

 一次審査の三曲のセット、二次審査の四曲のセット、三
次審査の四曲のセット。
 一次予選の三曲のセット、二次予選曲のセッ
ト、三次予選の四曲のセット。

**明石の場合、十二曲――
ここは、連載も本も一緒、でも先の3+4+4=11  
連載時合計間違えてますね。

 そうはいっても、現実にはなかなか予定した通りには進。。
まない。二次審査の最後に持ってきた技術的難度の高いス
トラヴィンスキーの「ペトリューシュカからの三楽章」
や、プログラム中いちばんの大曲、三次審査に予定してい
るシューマンの「クライスレリアーナ」には想像以上に時
間が掛かり、どうしても曲ごとの掛けられる時間に差がつ
いてしまう。
 そうはいっても、現実にはなかなか予定した通り
には進まない。二次予選の最後に持ってきた技術的
難度の高いストラヴィンスキーの「ペトリューシュカ
からの三楽章」や、プログラム中いちばんの大曲、
三次予選に予定しているシューマンの「クライスレ
リアーナ」には想像以上に時間が掛かり、どうして
も曲ごとの掛けられる時間に差がついてしまう。

 そんなこんなの、長いような短いような練習の日々も遠
いことのように思える。こうして本番を迎えているのが夢
のようだったが、同時に一秒一秒があまりにもリアルなの
が不思議である。一次審査は無我夢中だったが、二回目の
ステージを前に、コンクールに出ているという実感が湧い
てきた。
 そんなこんなの、長いような短いような練習の
日々も遠いことのように思える。こうして本番を迎
えているのが夢のようだったが、同時に一秒一秒が
あまりにもリアルなのが不思議である。一次予選
無我夢中だったが、二回目のステージを前に、コン
クールに出ているという実感が湧いてきた。

 このあとは? この先は?この張り詰めた日々が終わ
ってしまったら、何が待っているのだろう?
*前後に空白行

 もともと日本文学は好きだったし、宮津賢治もいっとき
よく読んでいた。文学作品の解釈こそ、歳を経た者のほう
が深いはずだ。
 元々日本文学は好きだったし、宮津賢治もいっと
きよく読んでいた。文学作品の解釈こそ、歳を経た
者のほうが深いはずだ。

 そう思うと、もったいないような気がして、演奏するの
が楽しみでもあり、恐ろしくもあった。もちろん審査員席
では、作曲者本人が聴いていて、二次審査で「春と修羅」
を演奏したすべてのコンテスタントの中から、いちばん優
れた演奏をした者を選ぶ作曲者賞というのがあるのだ。
 そう思うと、もったいないような気がして、演奏
するのが楽しみでもあり、恐ろしくもあった。もち
ろん審査員席では、作曲者本人が聴いていて、二次
予選で「春と修羅」を演奏したすべてのコンテスタ
ントの中から、いちばん優れた演奏をした者を選ぶ
作曲者賞というのがあるのだ。

本 P206-212

23のストラヴィンスキーの謎が解けましたね。
しかし、合計数をまちがえてたなんて、どの段階で気付いたの
でしょうかね。
今回、審査→予選 は結構ありましたが、空白行は一か所だけ。
明石の時は、少ないのかもしれませんね。

黒鍵のエチュードっと右手がほんと黒鍵だけなのね。
https://www.youtube.com/watch?v=OKhh6y-V4FM

では、また明日。


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